チーム開発難しい

チームでデザインをしていて思ったこと

最近インプットが減っていてなんとなく間延び感があります。
どうもウチダです。

最近は仕事が忙しかったのですが、仕事の中で感じたことを少し書いてみようと思います。
デザイナー同士でモメたことを中心に、どうすれば良さげな企画にまとまりそうか、ありがちな失敗談も含めて書いていこうと思います。


■曖昧な言葉の罠

僕が普段デザインをしている会社では、四人のデザイナーがおり、協力しながらデザインを行っています。
僕らのチームが経験した失敗の一つに曖昧な言葉を使いすぎるというものがあります。
お互いに一生懸命プレゼンを行うのですが「キーワード」と称して抽象的な言葉を使い、オーディエンス側からの的はずれな質問にコレまた抽象的な言葉で答えてしまうという失敗をよく犯します。
これから行う行為全体を包含しようと一般性の高い言葉をチョイスするがゆえに、オーディエンスに具体的なイメージを喚起できないことが原因です。
こうなると、会話すればするほど意見は二転三転し、お互いに意識のズレが溜まっていくという悪循環に陥りがちです。

具体的には「バランス」という言葉を使った時に起こりました。
「ここの色のバランスが悪い」という言葉に対し、どこの何と何の色についてのバランスなのかということが示されず、その「何」探しに時間を割かれることになりました。また、「何」がどこからどこまでに及ぶものなのかという範囲を伝えるのに更に時間が割かれました。


■妖怪「好き嫌い」

注意していてもどうしても上のような問題は起こりがちです。
最悪な結末はお互いに言葉がふわふわしているせいで、「好き嫌い」で選択が行われてしまうことです。
以前紹介した本には、人間は複雑で考えにくい抽象的な質問を、答えやすい質問に改悪させて無理やり答えようとする癖があると書いていました。
この場合は「バランスの妥当性はいくらか?」という質問を「どのバランスが好き?」に置き換えて答えてしまっている例です。
僕はこいつを妖怪「好き嫌い」と呼んでいます。

「〇〇な感じでお願い」というような案件が大体失敗するのは、選択が必然性ではなく好き嫌いで決められやすいからです。
「感じ」なんてのは、千差万別ですし、クライアントが納得しても、クライアントの顧客が納得しなければデザインは効果を成さないわけです。
「感じ」デザインの失敗パターンは、クライアントは納得したが顧客が納得せず「効果がなかった」という結論に達するか、単にクライアントが納得せず機会損失を拡大するパターンに落ち込みます。

僕は過去ロゴ制作を頼まれて、クライアントの納得を探ってるうちに、しびれを切らした顧客の方が別のデザイン事務所に案件を投げてしまい空中分解したことが有りました。
もちろん僕の仕事の時間は完全に無駄になりました。


■どうすればよかったのか

ここからはなんとなく僕の経験則ですが、上のようなことを避けるためには

1. お互いの目的を共有・調整する
2. こちらの意見を伝えるプレゼンより、相手の意見を引き出すプレゼンを意識する
3. 「好き嫌い」ではなく成果に結びつく「必然性」を判断の基準にする
4. 「必然性」を見出すことに時間を使う。(制作時間も大事だけど…)
5. 見出した「必然性」を曲げない

という大まかに5つくらいのルールを設けるとマシになりました。
個人的にはデザインは好かれても嫌われても負けだと思っています。(もちろん好かれるに越したことはないですが)
どちらかというと「なるほど」と思って納得してもらうことが大切だと思います。



本日は、こんなところで終わりにしようと思います。
尻切れトンボ感はありますが、この要素5つについては次の記事で詳細を書きたいと思いますので、このへんでお休みですー


サポートいただけると励みになります!