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過去を超えた現在の体験

私たちは経験さえ比較する。それは他者とではなく、自身の中で自身が経験したことと現在の経験とを比較する。

最近、美味しいという感情について考えていた。食体験は重ねるほど、美味しいの基準も高くなる。それは自然と、美味しいに厳しくもなる。また、美味しいの感動体験は、再体験しようと快楽の追求にも繋がりやすい。

なんとなく、その両方を思っていた。

そして気がついたのが、今にフォーカスをすること。そう、何度となく気がついてはきたけれど、またここへ繋がっている。過去の記憶と比較すること、過去の記憶を再体験しようと追求すること、そのどちらも決して悪いことではないけれど、強くなり過ぎると現在の味わいは薄れていく。今日を今日として捉え、今日の出来事を何とも比べずに、体験をするならどうだろう?

それはきっと、日々はどんなことも新しい。過去の記憶と紐付かない今日は、より輝きを増し、快楽の追求は穏やかに、現在はシンプルな理由で選ばれ、拘りも柔軟になる。そして、新鮮な気持ちと純粋な味わいがある。これが過去と現在と未来を、それぞれ自立させた状態なのかもしれない。


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