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「新人育成」は新人だけのものではない

新入職員もそろそろ現場の仕事に就いて2週間ほどでしょうか。

きっと先輩からしてみれば、ある程度何かしら見えてくる頃だと思います。その新人さんがいわゆる「即戦力」になるタイプなのか「じっくりタイプ」なのか。それとも「ああコイツダメだなタイプ」なのか。

ここを面接で見抜くのは100%無理です。だって面接なんて嘘つき大会なんですから。だから「なんであんな奴入れたんだ…」と嘆かなくても大丈夫。見抜くのは100%無理だから病む必要はないです。

逆に新人さんも、そろそろストレスのピークになる頃。

今まで違う職場だったり、学生であったり。ガラッと環境が変わることになるので、どんなメンタルモンスターも多少なりと疲れてきます。職場がいくら良くても(ここの定義がとても難しい)見えない疲れというのはあります。

なので一回、ここら辺でショートブレイクしておきましょう。


そもそもまだ戦力カウントしない

まずは新人さんに対して。

新人さんも早く戦力になりたいのはわかります。
でも冷静に考えて「まだ早い」です。

先輩方はそれまで1年以上かけてスキルや知識を学んで、今戦力になっているわけです。それをたかが1ヶ月弱で達成しようなんてのはほぼ無理です。

だからそこまで自分を追い詰めなくてもOK。きっと半年くらいしたら、だいたいの基礎的な部分は身につくと思うので、全然焦らなくていい。

ただ早く戦力になろうという意気込みはとても大事。ここで甘えるようなら、どんどんと成長が遅くなるので。

「焦るな、でも成長を加速させよう」というのは一見矛盾しているように見えますが、難しいことはないです。まずは「目の前のことを一つずつしっかりやる」ことだけです。

次に先輩に対してです。

この時期の新人が育たないというのはある意味当たり前です。もしかしたら何度も同じことを教えている可能性だってあります。

でもそれって全て新人さんのせいなのでしょうか?

伝えているつもりでも、伝わっていなかったらそれは、伝えていることになっていません。伝える側の努力が足りてないんです。

これは甘えでもなんでもなくて、先輩側に要求される課題です。成長が求められるのは新人だけではないんです。教える技術、忍耐力というのも先輩が習得すべきものです。

よく新人さん育たない、1回言っても覚えてくれない…という悩みを聞くことがありますが、そんなのは当たり前です。彼ら彼女らは新しい環境に飛び込んできたばかりですから、アジャストすべきは仕事面だけではなく、生活面にも及びます。つまり、単純計算でも先輩側が普段やっていることの2倍はやらないといけない環境なんです。

甘やかせとは言いませんが、戦略的に暖かい目で見守る「忍耐力」が必要です。

戦力カウントするのは半年経ってからでも遅くはありません。


新人はチームの未来

多くの先輩は、この辺のことをわかっていないように思います。

「若い=未来」です。自分も若いよ…って思っていたとしても、自分より若ければこの構図は変わりません。

新人を潰すってことは、チームの未来も潰すことになります。いくら社会人だからと、プロだからといって成長することを「自己責任」にしてはいけないんです。周りが育てる、育てていくという覚悟が必要な時代なんです。

ちょっと前までは根性論丸出し(決して根性がいらないというわけではない)でもどうにか育成できる時代でした。今でもそれが通用する人がいるのは確かですが、傾向としては「段階を踏んで、丁寧に」育てる必要がある人材が増えてきています。

僕くらいの世代(30後半)だと「そんなの甘すぎる!」って思うでしょう。まあ僕も思わないことはないですが、競技のプレールールが変わったと思いましょう。下手するとゲームチェンジが起きているんです。

なのにも関わらず今までの常識を当てはめようと躍起になるのはアホすぎる。それはむしろ先輩の方が仕事できていないと思います。結局、スキルも知識も持っているのに環境に適応できていないということになるので。

時代が進めば進むほど、取り巻くルールなんてものは変わってきます。

我々はそこを取りこぼさないようにしっかりと勉強して、うまく適応させていく必要性があります。新人さんばかり成長を求めるのは、愚か者がすることです。

それでも、どうしても新人さんに必要以上に厳しくしたいならどうぞ。でもそれは自分の首を絞めることになります。そして「適応できない、仕事できない人間」という評価が与えられることでしょう。


まとめ:全然焦る時期じゃない

まだGW前ですし、まだ新人育成について焦る時期ではないです。

もちろん勤怠面(遅刻や無断欠勤を繰り返したり、勤務態度が怠慢であったり)が劣悪ならば手を打つ必要がありますが、そうでないのなら職場に来ているだけでもよしとしましょう。

学生気分が抜けていない人もまだ多いです。それもみんな同じだったと思います。良いわけではないですが、抜けられるようにアドバイスするのも先輩の勤め。

まずはじっくり、ゆっくり育てましょう。


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