【翻訳】詩人ローレンス・ホープ その38
陸へむかって
Ashore
踊り場から出た私と
顔を合わせた夜風ーー
隠れ家から隔たる、冷たく鋭敏な風は
「ずっとあの場所にいたのだろう」と囁いた
かなたの星群からのかすかな声ーー
「我々は光の道標を果たした、〈愛〉の聖堂へ!」
この淋しい部屋に着いて気がついた
明かりのない薄い闇に、芳香がほのかに漂っていた
何よりも耐えがたかった
誰かの置いていった白いライラックの花が
在りし日のあなたの愛でた花が
この度、紹介したのは、ローレンス・ホープのデビュー詩集であるLast Poems(1905年)に収められた作品でした。原文はこちらのWikisourceのリンクよりご確認いただけます。
ローレンス・ホープの経歴につきましては、以下の記事において詳しく紹介しております。よろしければ、どうかご覧くださいませ。
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