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【翻訳】詩人ローレンス・ホープ その36

〈追憶の網〉
The Net of Memory

〈愛の喜び〉という〈春の海〉に
自らの黄金が時おり沈み
穏やかに輝く
平らな〈青春の砂地〉に
人間の悲喜たる
〈追憶の網〉を、私は投じた。

銀色に輝く〈網〉に
忘れられた真実、美しい幻想が引き上げられる。
〈網〉にかかったのは、
オパール貝のごとく、小さな幸福。
あのひとの唇のように赤い珊瑚に、
あのひとの髪のように波打った海藻。

若かった貴方と私。とても綺麗な人だった。



今回、上掲しましたのは、女性詩人ローレンス・ホープの詩集であるLast Poems(1905年)所収の作品でした。原文はこちらのWikisourceのリンクより閲覧できます。

この詩人の経歴ですが、以下の記事にてまとめております。よろしければ、こちらの記事もぜひご一読くださいませ。


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