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知っておきたい!ドバイの仲介手数料を解説!

「不動産を買ったのに登記されてなかった」「海外不動産で騙された」という話をたまに耳にします。完全に詐欺のようなものから、手数料を多く取られたというものもあると思います。

ドバイの不動産を購入/賃貸する前に、基本的なドバイの法律やルールを知っているだけで、正当な取引ができるはずです。ドバイの不動産は世界中の人が購入するため、日本のような曖昧なルールではなく、しっかり規制が決められています。このnoteでは”規制"に焦点を当てています。


①ドバイ不動産の規制当局

ドバイ土地局 (DLD - Dubai Land Department)

1960年に不動産規制部門として設立され、不動産関連の取引や登記、文書化を行う機関です。

不動産規制庁 (RERA - Real Estate Regulatory Agency)

RERAは、2007年に設立されたDLDの規制部門です。ドバイの不動産セクター内の活動を管理・監視しています。ドバイでは、RERAのルールに従って、不動産に関する経済活動が行われます。RERAの役割は下記です。

  • 不動産業者の免許

  • 不動産展示場の許可

  • 不動産セクターに関する研究レポート

  • 賃貸契約の登録と規制

  • 不動産デベロッパーの信託口座の規制

  • 不動産広告の管理

  • 不動産に関する法律の情報流布

ドバイの法人は、活動内容に応じたアクティビティを取得する必要があります。

ドバイの不動産のアクテビティ

1 - 住宅ローン相談活動
2 - 不動産相談活動
3 - 不動産開発活動
4 - 不動産売買の仲介
5 - 不動産賃貸の仲介業務
6 - 不動産登記業務
7 - 不動産サービス登録機関の活動
8 - 不動産促進登記官活動
9 - 不動産公売主催活動
10 - 不動産展示会開催活動
11 - 所有者協会の管理監督サービス活動
12 - 不動産行政監視サービス活動
13 - 不動産評価サービス活動
14 - 不動産検査サービス活動
15 - 不動産調査サービス活動
16 - 民間不動産の賃貸および管理サービス活動
17 - 第三者活動のための不動産賃貸および管理サービス
18 - 土地および不動産の売買活動
20 - 不動産仲介事務所活動
21 - 不動産住宅ローンブローカー活動

②仲介手数料で騙される!?

ドバイで物件を購入するとき、日本と同様、仲介手数料は上限が法律で定められています。一般的な仲介手数料は、下記です。※ 契約書やデベロッパーによって異なります。

賃貸
年間家賃の5%

売買
A. リセール物件の場合:物件価格の2%
B. オフプラン(プレビルド)物件の場合:0%

日本と異なる「誰に支払うか」

ドバイで物件を購入する際、日本と最も異なる点は「支払い」です。ドバイの法律(2007年 No.8)ではエスクロー口座の開設が定められています。

エスクロー口座は、開発者とエスクローエージェントの間の書面による合意に従って開設されます。オフプラン物件の購入者またはプロジェクトの資金提供者によって行われた支払いは、不動産開発プロジェクトごとにエスクローエージェントによって開設された口座に入金されます。
この契約は、アカウントの管理条件および契約当事者の権利と義務を決定します。この契約のコピーは同庁に提出されます。

筆者による意訳

つまり、ドバイでは基本的に、仲介に物件購入金額を支払うことはありません。売主であるデベロッパーでもなく、デベロッパーのエスクロー口座に送金することになります。

オフプラン(プレビルド)物件の場合、仲介業者は売主であるデベロッパーから手数料をもらい、売上になります。仲介がもらう手数料は、物件価格の2~6%程度が相場です。買主から手数料をいただかなくても、十分ビジネスとして成り立ちます。

エージェント制度

ドバイの不動産売買市場は、エージェント型が一般的です。デベロッパーのセールスは、基本給+歩合制が多いですが、仲介業者のセールス(エージェント)は基本的には歩合制のみの給与形態です。そのため、エージェントはとにかく売ることに必死ですし、その分競争も激しいと言えます。いいエージェントを見極めることは困難ですが、一つ対策としては、とにかくたくさん質問してみることです。

例えば、手数料のバックが大きいデベロッパーの物件ばかりすすめてくる場合もあります(どの業界でもあるあるですが)。実際に、仲介がもらえる手数料が比較的高いDAMACの物件のみを勧めてくる業者もいます。こういう業者には、注意が必要です。

2023年前期の時点で、ドバイの不動産エージェントは、12,000人以上いると言われています。これは、日本の宅建士の人口比率と比べると、格段にドバイの方が多いです。石を投げればエージェントに当たると揶揄する人もいます。ダメだと思ったら、他に当たりましょう。選択肢はいくらでもあります。

RERAのエージェント資格を持っていなくても、フリーランスという形式で営業活動のみすることができます。契約の時は宅建士が行うように、ドバイでもRERAの資格を持つエージェントが対応します。RERAエージェントが必ず信頼できるというわけでもなく、フリーランスだからダメというわけでもないので、より慎重に話を聞いてみることが重要です。

③公開情報を使おう

ドバイの不動産市場に、なぜ投資されているかという理由の一つに「データが公開されている」ことがあります。
例えば、自分が買おうとしている部屋が過去にいくらで取引され、いくらで賃貸されていたかなどのデータは、DLDがすべて公開しています。

公開データをまとめているサイト👉 DXB Interest がおすすめです。

例えばこんな感じ

④怪しい と思ったらやるべきこと

  • この会社大丈夫?と思ったら..
    ドバイの不動産データは、DLDやRERAのレポートによって公開されています。仲介業者、エージェントが登録されているか、過去どのくらいの取引実績があるかなどのデータを誰でも調べることができます。
    👉 DLDのブローカーリスト

  • つり広告かな?と思ったら..
    ドバイのポータルサイトに掲載される不動産広告は、RERAによる承認を得てから掲載される必要があります。そのため、新しい広告にはQRコードがついています。QRコードを読み取ると、DLDの広告許可した物件データが確認できます。物件取引の種類や価格が合っているか、広告期限が切れていないかを確認しましょう!

実際の広告QR例
  • 契約内容がわからない時は..
    賃貸借契約や媒介契約などは、DLDのウェブサイトに公開されています。ドバイでは賃貸借契約も登記する必要があり、契約内容は日本と根本的に異なります。テンプレートを予め読んでおくと、内容が理解できると思います。

  • DLDに連絡する
    賃貸の紛争や何か問題があった時は、DLDに直接申立てすることができます。


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