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ひとり旅してますか? (徳島宿プロジェクト)

昔々、若かりし頃にはよく一人旅をしたものでした。
親友からのエアメールに触発されて、アジア放浪の旅に出たり、北海道の自然に魅了され、酪農家でアルバイトを始めた事もありました。お気に入りの音楽を道連れに、映画を見るかのように車窓を楽しみ、知らない街を浮かれ気分で散歩する。

まるで自分の好奇心とデートをするような時間。

今思うと、それは自分を見つめる かけがえのない時間だった気がします。


やがて仕事にも就いて、結婚。
特にフリーランスに成ってからは、なんとなく一人旅を封印してました。
まとまった休みを取るのが不安というのもあったけれど、あの自由で気ままなココロを開放させてしまったら、いまの仕事や生活を守れなくなるんじゃないかと、密かに恐れていたせいかも知れません。

2002年日韓ワールドカップ開幕

40代に突入した頃、思いがけず一人旅に目覚めるチャンスが訪れます。
2002年、日本中が興奮に包まれた日韓サッカーワールドカップ。ラッキーなことに数試合の観戦チケットを入手でき、夫婦で旅をしながら観戦。この歓喜に満ちた体験は、眠らせていたはずの旅心に火を付けました。

日本での観戦に飽き足らず、当時は脆弱だったネットと戦いながら、韓国での観戦チケットと格安航空券を入手。何とか仕事も都合を付け、気が付けば飛行機に飛び乗っていました。けれど、よく考えるとサッカー以外はまったくのノープラン。

前情報が何も無い分、リアルな体験の中から、面白いと感じることに導かれていく日々。そこには大人になったからこその気付きがあり、一方で日頃は何かと疎ましく感じるハプニングも、笑って楽しめている自分がいることに驚きました。

本当は大人にこそ、一人旅が必要なんじゃないか・・・。

自分の好奇心や普段打ち消している心の声に耳を傾けることで、これまで漠然として自分でもよく理解できていなかった「大切にしたい考え方」や信念が明らかになる。一人旅の最も大きな効用は「自分の価値観が明確になる」ということ。

アフターコロナの時代に最も求められることは、この自分の価値観をしっかりと持って、世の中の変化に動じないことだと感じています。
そういう意味でも、40代、50代といった働き盛りの大人にこそ今、気ままな「一人旅」を楽しんで欲しい。そんな思いで、私は宿プロジェクトを進めています。

NOMAYADO

たくさんの猫が暮らす、海峡を望む小さな漁村に立つ倉庫
食事は無いけど、自由に使えるアトリエ(コンテナ)は有る
目の前の渡船に乗って、鳴門のまちへ出かけるも良し
アートや音楽・本に囲まれながら、宿主と酒を酌み交わすも良し

ビジネスホテルとも、ゲストハウスとも違う
「大人の一人旅」を支える新しいスタイルの宿
それが、NOMAYADOです      

改装工事中の内部

11月から始まった改装工事も順調で、先日訪ねると階段も客室も姿を現していました。開業予定は、4月1日。どうぞお見知りおきの程、宜しくお願い致します。

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