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深みのある美しいもの

初めまして。
美しいものが大好きなインテリアデザイナーMoemiです!

こうして発信してくことに、不慣れなのでどこまでお伝えできるか不安ですが、綴っていこうと思います。✍️

きっとこの記事を見てくださっている方は、インテリア好きな方が多いのではないかなと思います。

インテリアと言っても、多岐に渡り奥が深いですよね。
テイスト、スタイル、部分的にも細かいディテールを追求すると、終わりが見えない分野でもあると思います。
(だからこそ面白いのですが!)

私は、地方の日本特有の”和”の住宅で育ちました。
畳の部屋で、蔵もあるような家です。祖父母の家は日本家屋で囲炉裏があり、五右衛門風呂まであるような古民家をそのまま残してリノベーションして住んでいます。
物心がついた頃には、周りの友人たちが素敵な洋風の住宅に住んでいることがとても羨ましかったです。。
でも、日本家屋に住めることは素晴らしいことだったんだと大人になり気づきました。伝統的な環境に触れることができることは本質的なことに沢山気づけるということ。
木の香り、手触り、空気の流れ、湿度や温度、声の響き、素材や空間の作りで全く異なるものだなと感じました。
囲炉裏を真似て新しい住宅に作ったとしても、あの縁のすり減り具合や木の滑らかさ、土や石、天井の杭なんかも再現が難しいのです。

何代も続いて生活する人の思い出が、ギュッと詰まっているのだなと感じた時には、なんとも言えない落ち着きと感銘を受けました。

きっとその頃の経験から、こうして海外の洋風に興味が出てきたのだと思います。
今思うとその人生がなければ、日本の良さもわからない欧米に憧れる女性になっていたのかもしれません。

タイトルにある私が思う「深みのある美しさ」とは、何かを真似てできたものではなく、独自の独特の良さを大切にした美しさということを意味しています。

例えば、とあるブランドが出したチェアが雑誌やSNS等、日本でのオシャレと言われているアカウントから発信された場合、みんながその形やテイストをオシャレと思い、求める。それはそのブランド攻略が見事に成功しているのだと思いますが、その反面はどうでしょう。そのブランドを真似て違う素材や少し簡素化されたデザインが世に出回ってしまう恐れもあります。

せっかく一流に素晴らしい作品でも、その本物と真似たデザインの手間の掛け方考え方全ての違いに気づかずに手に取っている人もいるのでは無いでしょうか。

若い世代に人気のあるデザインは、間違いなく好まれるテイストなんだと思います。
しかし、そのデザインの背景はどこから来ているものなのかを考えたことはないと思います。確かに、そこで生み出されている唯一無になデザインもあるかもしれません。

手頃に入るからこそ、今一度そのデザインが本当に好きなのか、オシャレなアカウントが推しているから素敵なのか、その素材はどのようなものなのか、予算との兼ね合いも大切ですが、本質的に少し止まって考える必要はあるのかなと思います。

そのインテリアや家具、小物を使い続けて初めてその良さが理解できるような、そんな経験はありますか?
深みとは、私は思い出や記憶も込められていると思っています。

使い続ける中で、時間と共にできた傷や色味の変化、すり減り、、革製品も使い続けることで表面に艶が出て色が濃くなる、その人だからこその製品になっていく、そのような変化を見れることが美しいなと思います。

ただの物、たかが物、それでも自分で選んで使いこなす毎日です。そこから自分の個性や人柄、雰囲気が醸し出されるていると感じます。多くは必要ないと思います。
自分だけの深みのある、愛でられる、一点を選ぶことに携わりたいと思っています。

インテリアの世界でも、サスティナブルは必須となっていて、家具こそ大きな廃棄物に成りかねない、とも思います。

賃貸で若いうちは、短期間で不要となる物も少なくはないと思います。
そのような胸中でも、自分だけの深みのある美しいものと一緒に過ごせたら、その期間の色々な思い出と共にそっと大切にしていけると思います。
手放すその時まで、自分の成長と共に歩んでいけることを願って、今のこのインテリアのお仕事をしています^ ^

長くなってしまいましたが、初回はここまで✴︎
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
10月もラストスパート、頑張りましょう!




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