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学生最後のリーグ戦を終えて・これからのビジョン~上松俊貴選手(早稲田大)に聞く

[ソフトテニス・オンライン]掲載記事 

2020年11月1日、早稲田大学所沢キャンパスにて、関東学生ソフトテニス秋季リーグ戦(男子1部)が行われた。結果はこちらにも掲載した通り、早稲田大学の全勝優勝で幕を閉じた。

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この大会は、春リーグやインカレなどが行われなかった中で、久々の大学の公式戦として開催され、新戦力のお披露目の場となっただけでなく、一部の大学では四年生の最終戦という位置づけにもなっていた。

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私としては、絶対にお話をお伺いしたいと思っていた4年生がいた。早稲田大学のキャプテンであり、日本を代表する前衛・上松俊貴選手である。

久しぶりのリーグ、高校時代のペア本倉選手のこと、これからの活動のこと・・試合後に、様々なことについてお話を伺うことができたのでお届けしたい。

【上松選手 2020 関東学生秋季リーグ結果】(全勝賞)
水木・上松 ④-2 後藤・会田(東京経済大)
水木・上松 ④-3 川崎・渡辺(日体大)
水木・上松 ④-0 香山・上田(國學院大)
水木・上松 ④-0 澤田・田中(明治大)
水木・上松 ④-1 根本・渡邉(法政大)

――学生最後のリーグ戦おつかれさまでした。

上松:ありがとうございます。

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(Photo by Hana (@SFphoto87))

――4年生最後のリーグを終えて、今の率直な気持ち教えてください。

上松:去年の9月に主将になり、秋リーグを終えてシーズンに入ろうってときに新型コロナウイルスで大会が全部延期や中止が決まってしまいました。

ショックはあったんですけど、どの種目もなくなってしまっている以上仕方ない。大会がなくある程度落ち込んでしまったとこはあったんですけど、切り替えていかなければと思っていました。

秋季リーグの開催が決まり、主将として優勝、なおかつ自分が全勝という形で終われれば非常にいい形でキャプテンとしての仕事も終われるかなと思って準備してきました。

秋季リーグは本当だと各大学4年生はあまり出ないんですけど、僕の中で全部出れば4年間でリーグ戦「35戦」っていうのがありました。結果、4年間の35戦の中で今回累計で33勝と2敗で終わった。本当は全部勝って終わることが良かったと思うんですけど、33勝という記録が残せたことはよかったかなと思います。

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――チームとしてはコロナの影響の中で準備が大変だったと思うんですけど、気持ちをどのようにこの秋リーグに向けて高めてきましたか。

上松:チームの中には去年の天皇杯から試合してない選手だったり、今年に入って1回も試合してない選手が多かったんです。

秋リーグは大学王座出場もかかってませんし、今年は特に入替戦も無いので、皆のモチベーション上がらないかもしれなという懸念はありました。

でも、僕が指示することもなく、勝ちたいっていう意欲を全員が見せてくれていました。僕があるべき姿を見せながらも、チーム全員が高い意識を持ってくれていたので、そこは本当に助かったなと思っています。

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――他大学も含めて、同じ代のメンバーへの思いなどはありますか?

上松:そうですね。日体大とか明治・法政、中大とか、関西にも強い僕らの代の人がいます。インカレで4年生の誰かが優勝するのがよいなというイメージはありました。ただ、インカレという舞台がなくなってしまった。

僕がここまで成長できてきているのは、同年代でここまで一生懸命強くなろうと思ってくれた選手がたくさんいたからです。そこに対して僕も負けたくないっていう気持ちがあり、成長することができています。

なかなか会えてない人もいるんですけど、本当に負けたくないっていう一心でやってきました。最後どういう形であれ笑ってライバルたちといい写真を最後に撮りたかったなっていうのは1つ頭の中にありましたし、関東のメンバーだけでも撮りたいと思って今日、撮れてよかったです。

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――試合後、高校時代のインターハイ優勝ペアでもある本倉選手(明治大)とは、どんな話をされましたか?

上松:お互い進学したのが明治と早稲田なので、入学してから元ペア対決っていうふうな形で言ってもらって。試合をやる機会がすごく多かったですが、僕たぶん大学入って1回も健太郎(本倉)に負けていないと思います。

彼は明治大の中で唯一の4年生として出場しチームをしっかり引っ張っていましたし、1年生のときから常に先陣切ってやっていました。元ペアではありますけど1ライバルとして健太郎が頑張ってるから僕も頑張らないといけないなと思う機会が本当に多くありました。

お互いがオフ期間は岡山に一緒に帰ってテニスする機会があるときには、僕が勝ったときも「おめでとう」って言ってくれますし。健太郎が勝ったときは僕も心の底からうれしかった。

本当にお互い高め合ってきた仲です。インターハイ(団体)で結局優勝はできてなかったですが、ペアで関東リーグ一部に行き、関東リーグを4年生の代として最後まで引っ張れたことが本当に良かったなって、健太郎と話をました。

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――今後3年生以下の代が中心になっていくと思いますが、早稲田大学軟式庭球部の来年度に向けての課題は何だと思いますか。

上松:後衛は水木・高倉・山根とかがいるんですけど、まだ前衛は決定力だったり、リク(内田)のような機動力だったりとか、ポイント力がまだまだ下の代は成長が必要な部分があります。

そこを強化しなければいけないと後輩たちも伝えています。前衛の大切さをわかってもらいつつ、後衛は後衛でもっとストローク力だったり今回の大会での課題を各自がわかってるはずです。

そこに前衛がもっと成長すれば、新チームになっても他の大学としっかり戦い合えて、結果として優勝という文字がついてくると思います。

僕もまだ在学はしてるので、練習も一緒にさせてもらえる。お互い一緒に練習しながらいい結果が出せればなと思ってます。

――最後に上松さんの今後のビジョン、ソフトテニス界にどう関わっていきたいか教えていただけますか。

上松:今いろいろコロナの状況もあって他の競技も大会の開催の仕方などが変わってきてる中で、ソフトテニス界も様々な動きが出てきています。

例えばたむけんさんがMCの企画(ソフトテニスをメジャーにしたいんや!)だったり、12月はクラウドファンディングのジャパングランプリもあり、賞金も今までより多い新しい取り組みの大会も開催されます。

これからソフトテニスに対する世の中の見方、考え方も変わってくるのかなと思っています。僕はやはりトップでやらせてもらってる以上、それに応えられるような選手として成長し「夢」をみなさんに与えられるような選手になりたいと思っています。

そうすればもっと続ける選手も増えると思いますし、生活の基盤としたいと思う選手も出てくると思います。彼らの目標になりつつも、トップの座は絶対に譲らないぞという気持ちを持って、これからも頑張りたいなと思います。

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――これからも応援してます!

上松:ありがとうございました。

▼ 早稲田の4年/3年の全勝ペアについても note に書きました

▼ 【動画】関東学生秋季リーグの1分ダイジェスト

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