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これから営業を始めようと思っている人、営業の沼にハマっている人一旦集まれ。Part 2

みなさんこんばんは。

2月入りましたね。

有難いことに、前回は想像以上に多くの人から反響を頂きました。

前回より少し期間は空きましたが、今回も前回に引き続き、営業の本質的なお話について書いていこうと思います。

特に実際に営業をしている人、営業を始めて間もない人、営業の沼で現在進行形でもがいている人に読んで頂けると、少しお力になれるのかなと思っています。

もちろん営業をされてない方でも参考になるお話しなので、ご興味のある方は是非読んでみてください。


自分はもう現場のプレーヤーではないので、スポットでしか現在は商談に出ていな状況です。でももし継続的に営業の現場に出ているとすると、年間でならすと大体5000万くらいは売上げる事ができるでしょうか。


商材の平均単価が50万〜100万くらいですので、年間契約数で言うと50件~100件くらいですね。

これ数字だけ見ると凄いと思われるかも知れません。

ただこれってどれくらいかと言うと、実はめちゃくちゃ普通です。


野球で例えると、多分100キロくらいのストレートを投げれるくらいですし、ベンチプレスで言うと50キロくらいでしょうし、英検でいうと準2級くらいなもんでしょう、ゴルフのスコアだと100くらいですか、後はカラオケで例えると80点くらいですか?

しつこいか。

つまり何が言いたいかというと、誰でもちょっと頑張れば到達できるレベルです。

ただそうは言ってもね、
実際にはここまですら売れてない人も多いのではないのでしょうか。


でも不思議じゃないですか?

なんで「売れる人」と「売れない人」の差が出てしまうんですかね。

ロープレ不足ですか?センスがないのでしょうか?コミュニケーションが得意じゃない?学歴とか偏差値の問題ですか?気合いが足りてないのか?

それも原因としてはあるかも知れませんがほとんどの場合、人間の原理原則・営業の基本的な考え方・売れるための正しいフレームワークを知ってるかどうかなんですね。

これらを理解出来ていると、営業中は何をすべきか明確化され、状況に合わせた適切な選択が可能です。また自分の軸ができるので、売れた時と失注した時の原因がわかってくるんですよね。

今回はそんな凡人代表の自分が、色んな営業の本を読んで、色んな営業セミナーに参加して、色んな人からアドバイスを受けても失敗しては改善を行なって、得た知見を言語化しました。


営業をしているのに売れないって辛いんですよ。

辛くないですか?

売れないことも辛いんですけど、もっと辛い事が何かと言うと、売れなかった時に売れなかった理由がわからない事なんですよ。
この失注理由が分からないと改善しようがないので、結果不安定な数字しか出ないんですよ。

だから「思考停止のとりあえずロープレ」は一旦やめて、売れるためにまずは構造を理解するところから始めましょう。

ちなみに周りで売れているトッププレーヤーは全員この基礎が出来ています。

一人暗闇を歩く営業マンの辛さを知っているからこそ、このブログが少しでもそんな歩く道の先を照らす光になればと思います。


ちなみに今回は高単価商品を扱うTo C営業向けの解説になりますが、もしよければTo B営業の方も参考にされてみてください。

・0→1段階の営業マン
・言語化できずに感覚で営業をしている
・毎月数字が不安定
・失注した理由が分からない
・今まで構造的に考えた事がない

などは、是非読んでみてください。

また読む前と、読んだ後の思考の変化があれば是非コメントください^ ^


再現性は高いと思うと思うので、ベンチプレス50キロ以下の人たちは素通りせずに是非見ていってください。

ではいきましょう。


では、まず営業に出る前に理解して置くべきポイントを整理していきましょう。

もう基礎のキの話ですが、基礎を抑えないと売れるものも売れません。

型を覚えた後に、初めて型破りな存在になれるのです。
売れない人間の自己流はもはや事故流です。

色んな営業の書籍もあります、流派もありますし、コンサルもあります。
今回のコンセプトは、シンプルで当たり前の事を当たり前のように理解して、当たり前のように誰でも一定の成果が見込める事なので、簡潔にお伝えするべくポイントを3つに絞りました。

この超・基礎基本の3つを徹底的に頭に入れていきましょう。

これを知るだけでもきっと少し数字は良くなります。

①営業=顧客の課題解決 (顧客起点思考)
②ドリルを売る前に穴を売れ (マーケティング思考)
③人は非合理的な生き物 (営業思考)

以上、3つだけです。

詳しく解説していきます。


営業=顧客の課題解決

もはや当たり前の話ですが、営業の仕事は自分が売りたいモノを売るのではなく、顧客の課題を解決する事です。その課題解決の手段を顧客に提供する仕事です。

「いやいや、それって結局のところモノを売ってるやん」

そうですね、うんうん、分かるよめちゃくちゃ分かる。
自分も最初は理解出来なかった、でも一旦読んでください。

この2つの大きな違いは「営業目線」か「顧客目線」かの違いです。

営業マンが売りたいモノを売りつけた瞬間押し売りになります。
一方で、同じモノを顧客の課題に合わせて提案すると営業になります。

人が商品・サービスを購入するときは、
基本的に何か現状のマイナスをプラスにしたい、プラスを更にプラスにしたいわけです。
つまりその課題の解決策の手段として自分・自社の商品サービスを提示できれば、わざわざ必死に商品説明をして売り込まずに買っていただける訳です。

では、この場合の顧客の課題とは何でしょうか?
元P&G出身のマーケターの石井氏は、顧客の課題を不経済・不満・不便・不都合・不安などの様々な「不」と定義しています。

(ちなみにTo B営業の場合は分かりやすくて、顧客の課題の大半は、売上アップ・経費削減・業務効率化・集客・採用などになってくると思います。)

この顧客が抱える「不」を理解するために、我々営業マンがするべきことは、しつこく何度も商品説明をする事ではありません。相手の話を聞く事です。
ここに関しては次回以降詳しく書いていこうと思いますが、相手の状況を詳しく聞いて整理してあげて、その上で自身の理想の未来を具体的に想像してもらうことです。

これをAs Is To Beと言って、ビジネスで活用されるフレームワークです。
現状を正しく整理した上で、理想とする未来とのギャップを把握させます。それにより現状と未来とのGAP(ギャップ)が明確になります。これで顧客自身の取り組むべき課題を明確にさせることができます。

「as is to beイメージ」
出典:https://kaizen-penguin.com/asis-tobe-meaning-how-to-use-4303/

この顧客が抱える「現状と課題のGAP」の解像度が上がれば上がるほど、その差を埋めるべくお客様の買いたいが刺激される訳です。
結果、お金を払ってでも解決したいレベルまで昇華されるわけですね。

そのためには、何よりも相手の状況を知るためにヒアリングが大切になります。


ドリルを売る前に穴を売れ

マーケティングの書籍の中ではダントツで有名で、既に聞いたことがある方も多いとは思いますが、ご存知ない方のために改めて簡単に解説します。

結論から言うと、顧客がホームセンターで求めているのはドリルではなく、実際には家の壁に空いた8mmの丸い穴という有名なお話です。
お客様がドリルを買いたいときというのは、穴をあけたいときです。
お客様が買いたいものは、ドリルというモノではなく、ドリルがあけてくれる穴という「価値」なんです。

「洗剤」で考えてみると、人は「洗剤」という粉や液体が欲しいのではなく、「服の汚れを落としたい」わけです。「服の汚れを落とす」というのが、洗剤がもたらすベネフィットですね。
極論、服の汚れを落としてくれるのであれば、洗剤でなくてもいい訳です。

つまり顧客は我々営業マンが一生懸命に提案する商品サービスのスペックよりも、ベネフィットにしか興味がないのです。

つまり我々営業マンがするべきことは、商品説明ではなく、商品・サービスが顧客にとってどんなベネフィットがあるかを提案する事が仕事です。


人は非合理的な生き物であることを理解する

ダイエットする必要があるのに食べてしまう、、
明日テストがあるのに、Youtubeを見てしまう、、

ダメだと頭で分かっていても体が言う事を聞かないのが人間と言うモノです。

なるべく分かりやすいように書籍を例に解説していきます。
「事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学」
興味がある人は是非読んで見たら面白いと思います。

この書籍の結論を言うと、根拠とエビデンスに基づいた事実を並べて説得を試みようとしても、何故こんなにも人は他人の意見を変える事が出来ないのかを述べてくれています。なぜ人は非合理的な行動をするのかを解説してくれています。

およそ正しいデータや事実だけでは、人は思う通りにコントロールできないと言う事です。

どれだけ目の前のお客さんに対して商品説明をして費用対効果を力説し、どれだけメリットを訴求しても、それくらいでは人は簡単に変えられないのです。
人の意見を変える、人に何か行動を促すというのは、それほど難しい事なのです。


とは言えですね、
我々営業マンは今日お客様に買っていただく必要があるわけです。


では、どうやって人を動かせばいいのか?

ここでUSJをイメージしましょう。

あなたは恋人or友人と久しぶりにUSJに遊びに行きました。
一通り遊んだ後に、少しお腹が空いたので甘いモノを求めにお店に行ったとしましょう。
そこで美味しそうなポップコーンが目に入ったので買おうとしましたが、USJのポップコーンバケツの現在の金額はおよそ5000円です。(マジです。)

あなたは買いますか?それとも見送りますか?

もしかすると買った事ある人もいるのではないでしょうか。


・・・冷静に高くないですか?


もし仮にですよ、
通勤途中にポップコーンをどうしても食べたい衝動に駆られたとして、コンビニに入ってポップコーンが5000円だったら買いますか?


買わないですよね。当たり前ですよね。


合理的な判断でいくと、「5000円のポップコーンは高いから買わない」ですよね。

でもUSJでは買うんでよ。少なくとも買う人がいるんですよ。

これが、ここで言う典型的な非合理的な行動(選択)です。


うんうん分かるよ、思い出だよね。一年に一回来るか来ないかだよね。分かるよ。
このように自分を正当化するために、自分にとって有利な情報を探したり、不利な情報を無視する事を自分正当化バイアスと言います。

このように我々人間には様々なバイアスがかかるので、結果、非合理的な行動を選択する事が多いのです。

人は普段なら選択しない行動も、ある状況下においては非合理的に決断してしまう生き物なんです。

では、何でわざわざ5000円もの高いポップコーン(非合理的な行動)を買ってしまうのでしょうか?

結論を言うと、人は感情が動いた時には非合理な行動をする習性があるんです。
USJに行って感情が上振れする事で、財布の紐が緩んだ結果、クソ高いポップコーンを買うわけです。(※次回詳しく後述します)

つまり我々人間はロジックではなくて、意外と感情で物事を決める事が多いと言う事です。


この話を踏まえて、最後に少しだけ営業目線のお話をします。

特に高単価商品を取り扱うTo C営業の場合、基本的にはその場で即決して頂く事が至上命題です。

商談したその場で、お客様から「即決」を頂く事が仕事です。

考えてみてください。

お客様の立場からして「50万円以上する高単価商品をその場で即決する事」は合理的でしょうか?

これは非合理的ですよね。

この場合、合理的な行動は一度持ち帰って検討するです。
ですから、殆どのお客様は「一旦持ち帰って検討します」と正しく合理的な判断をされます。

が、営業マンは即決を取りにいく事が仕事です。
つまり営業マンは、合理的な行動を取ろうとする顧客に対して、非合理的な行動を促す必要があるのです。

いくら美味しいポップコーンだからと言って、通常5000円で販売するのは至難の技です。いくら製造工程から、スペックや特徴を事細かに完璧に説明しても売れる事はないでしょう。
その難しい事を可能にするために必要なのが、相手の感情を動かすという作業なのです。

つまり即決というある意味で非合理的な行動を促すためには、商品説明ではなく、感情を動かす事が全てと言っても過言ではないんですね。

本来は顧客に「非合理的な行動」を促す必要があるにも関わらず、売れない営業マンほど、顧客に対して一生懸命商品説明ばかりして「合理的な判断」を促しているのです。

そりゃ売れんのです。

営業マン自ら顧客に対して「検討します」と言わせているようなものなので、お客さんも「検討します」となります。


最後は少しややこしくなりましたが、何度か読んで頂けると腑に落ちると思います。

以上がここまでが今回の内容です。


簡単にまとめます。

・営業は顧客の課題解決である。
その課題を明確にするためには、現状と理想の未来とのGAPの解像度を高くする。
そしてその生まれたGAPに対して商品サービスを提案すること。

・ドリルを売るよりも穴を売れ。
顧客が求めているのは、商品のスペックよりも自分達にとってのベネフィット。

・人は非合理的な生き物
論理的に正しいからといって行動してくれるとは限らない。
人を動かす上で効果的な方法の一つが、相手の感情を動かす事。


次回は、実際に営業の現場で考えるべきことについてお話ししようと思います。

最後に今回のお話は、顧客にとって良い商品サービスを売っている前提でお話ししています。断じて顧客を騙すような商材は許されませんし、長くは続かないのでお勧めしません。


では今回は以上です。

今回も読んでいただきありがとうございました^ ^

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