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人をつくる、社会をつくるETIC.が求人メディアを立ち上げた理由

自分の人生を思い切りDRIVEさせる働き方を

「自分と仕事と社会を一致させていく、そんな働き方を増やして行きたい、そして自分の思いを思いきりDRIVEさせて働く生き方を増やしたい」

2013年、社会課題の解決やスタートアップなどに特化した求人メディア「DRIVE」を立ち上げた鈴木敦子(現シニア・コーディネーター/ETIC.コーファウンダー)が、ある日、ETIC.のオフィスを来訪した井上英之さんに語った言葉です。

井上英之さんは、アンダーセン・コンサルティング(現アクセンチュア)を経て、2001年にNPO法人ETIC.に参画。2002年、日本初のソーシャルベンチャー向けプランコンテスト「STYLE」を開催するなど、国内の社会起業家の育成・輩出に取り組み、2003年、社会起業むけ投資団体「ソーシャルベンチャー・パートナーズ(SVP)東京」を設立された方です。

その後も、主体的な探求型プロジェクトの「マイプロジェクト」やリーダーシップ開発などを生み出し、2022年1月には、『スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー 日本版』を共同発起人として出版されました。日本でソーシャルイノベーションという言葉を広めた一人としても知られています。

鈴木が「DRIVE」を立ち上げたのは、東日本大震災から数年後のこと。鈴木は、人々があの未曽有の出来事を経て、働くことに対する価値観が変わっていく世の中を想像していました。

自分は何のために働いているのか。
これからどう生きていきたいのか。

そう考える人が増えた当時。人々の間で浸透し始めていた「社会起業家」という言葉、また、社会課題解決や新しい価値を創るための仕事に関心が高まっていた時でもありました。

そんな時代の変化を受けて、人々が心のどこかで求めているかもしれない、人生や社会にもっとダイレクトにつながるような働き方がこれから大きな意味を持ってくるのではないだろうか――。そう鈴木は考えたのです。

「『自分のおかれた環境や他人のせいにせずに、自分の人生かけて仕事は自分で創っていくんだ』っていう人が世の中に増えたらいいなと思っている」

「それを『DRIVE』を通して実現しようと(しているんだね)」と井上さんは答えます。

DRIVEキャリアが社会にできることについて語り合う井上さん(右)と鈴木

※メディア名「DRIVE」は、ダニエル・ピンク氏の著書『モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか』をもとに、内側から湧き出る思いを行動に変え、挑戦し続ける働き方や生き方を応援したいという思いを込めて名付けられました。

なぜ求人メディアなのか?


「DRIVEキャリア」TOPページ


『DRIVE』の母体となるETIC.が、最初に学生団体としてスタートしたのは1993年。大学2年生だった宮城治男(ETIC.創業者)の「自分の手で仕事を作り、主体的に生きる『起業』という選択肢を多くの学生に伝えたい」という思いをもとに、山内幸治(現シニア・コーディネーター/ETIC.コーファウンダー)、鈴木敦子の3人が創業しました。

「ETIC.」公式サイトTOPページ

当時、意志のある挑戦を続ける企業と、成長意欲の高い学生をつなぐ日本初の長期実践型インターンシップ事業「アントレプレナー・インターンシッププログラム(略称:EIP)」を作り出し、各方面からも注目を集めました。2000年に法人化した後は、起業家育成事業を大きく成長させ、“ETIC.まわり“には、たくさんの若い起業家や社会起業家が生まれていきました。

さらに多くの先輩起業家、経営者たちも、若い挑戦者たちを応援するかたちで集まっています。ミクシィ、DeNA、楽天、ガイアックスなどETIC.の創業期からインターンを受け入れてきた企業も、当時はベンチャー企業でしたが、次第に日本を代表する企業へと成長を遂げ、現在も新しい事業づくりにチャレンジし、社会に前向きな刺激を与え続けています。

なかには社会に新しいお金の流れを創り出す挑戦を始めた組織も。ミクシィは、2020年4月、すべての子どもとその家族の幸せのために活動をする「みてね基金」をスタート。ミクシィ取締役会長の笠原健治さん個人の寄付金10億円を原資に、教育や子育て支援団体などに助成金を支給するなど実績を積んでいます。

メルカリ代表取締役CEOの山田進太郎さんは、理系のジェンダーギャップを解消することを目的に、2021年7月、「山田進太郎D&I財団」を立ち上げ、新しい奨学助成金をつくりました。いずれも、ETIC.はお互い信頼し合える仲間として、運営協力をしています。

2000年前半に立ち上がったNPOやソーシャルベンチャーも、創業からしばらく経ち、2012~2013年頃には新しい仲間を迎え入れながら組織基盤を強化する成長期を迎えていました。ただ、当時、ソーシャルセクターの求人情報が一度にわかりやすい形で人々の目に触れられる媒体はまだありませんでした。

「自分の生き方はこれでいいの?」と自分と向き合い始めた人たちが、「こういう職場で働いてみたい」とソーシャルベンチャーの仕事に興味を持つ社会の変化を肌で感じていた鈴木。優秀な人材と企業との出会いをつなぐ手ごたえを感じていたことで、新しい仕事や生き方に挑戦したい人と、社会をより良くしようと動く企業とを、ETIC.ならではの起業家精神と“おせっかい”精神で仲介する、つまりコーディネートする場が具現化されたのでした。それが、求人メディア「DRIVE」だったのです。

続きはこちら
井上英之さん x DRIVEディレクター鈴木敦子対談 「ETIC.が求人メディアを立ち上げた理由」

ETIC.の創業期の話からは、仕事への思いや姿勢が感じられます。ぜひのぞいてみてください。
ETIC.には、なぜ起業家と、元気な若者が集まっているのか?(上)

「目の前の人に、今できるベストを尽くす」代表・宮城治男らによる、ETIC.創業期トークより

「DRIVE」は、2013年に求人メディアとしてサービスを開始後、求人情報に特化した「DRIVEキャリア」と、起業家のインタビュー記事や新しい挑戦を紹介する「DRIVEメディア」の2本軸になりました。いずれも、「自分の道は自分で創っていきたい」と行動する人たちへの応援の気持ちが込められています。


― 編集後記 ―

「仕事を通して社会に貢献したい」
「自分の経験やスキルを活かしながら、まだ誰も見たことがない価値を創る仕事に携わりたい」

そんな「思い」と、仕事への「やりがい」で人々が仕事を選び、挑戦をやめない面白い企業たちとともに、未来を創る、世界を変える仕事を実現できるように。

「DRIVEキャリア」は、人と企業、人と人とを丁寧につないできました。

表には出ないところで、ETIC.らしい“おせっかい”を発揮しながら、人を応援し、企業を応援しています。そこには、鈴木がよく話している「採用面接がもっとカジュアルになればいいのに」という思いが受け継がれているのを感じます。

「好きなこと、得意なこと、大事にしていること…。お互いの人柄や思いを自然に知ることができて、惹かれ合えるような採用面接が広がってほしい」

2022年8月のいま、「DRIVEキャリア」は、コーディネーター、ディレクター、エンジニア、事務局で構成されたチームで、それぞれのスキルや経験、知恵や工夫を活かしながら運営しています。

「9年たった今、ソーシャルベンチャーの採用ニーズも、個人のそこで活躍したいニーズも増えきている。ますます頑張っていきたい」と鈴木が話すように、同じ方向を見ながら、チームワークを育て、“ソーシャルセクターで働く“可能性を追求しています。

紹介が遅れました、今回のライティングを担当した高梨です。普段はライターとして活動していますが、うれしいご縁から「DRIVEキャリア」で事務局の仕事などに携わらせてもらっています。求人記事、タイアップ記事、メルマガも担当しています。

今後、「DRIVEキャリア」チームに所属する魅力的なメンバーの紹介もしていく予定です。仕事内容や仕事への思い、姿勢、人柄を通して、「DRIVEキャリア」を知っていただけたらうれしいです。



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