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取材でメモ取らない派です

「こいつマジか…」と思った方も多いかもしれませんね。pixabayで拾ったこの写真のような雰囲気がまさに理想です。取材のスタイルは十人十色でどれが正解ということはないと思うので、あくまで落合流取材スタイルとして参考にしていただければと思います。

録音しているので大丈夫というのもあるが…

私は取材時にはiPhoneのボイスメモを使って録音をしています。単純にいつでも何度でも全て聞き返せるので、メモをしなくても大丈夫な状態です。

もちろん、メモをすることでのメリットも承知しています。例えば「あとで記事を執筆するときに取材時のメモがあれば聞き返す時間や回数が少なくて済む」とか。「真面目に話を聞いている雰囲気が出る」とか。「メモからポイントを抽出して質問を展開できる」とか。他にも様々あるでしょう。

しかし、これらのメリットを全部無視しても、メモを取りたくない理由があります。ちなみにここで呼ぶメモは、手書きもノートPCやタブレットに入力するのも両方含んでいます。

メモを取らない理由その1:自然な会話が止まる

頭の回転が早い人なら、「前の質問の回答をメモしながら次の質問を繰り出す」ことが可能かもしれません。残念ながら私には無理です。

私はメモと質問は別々でないとうまくできません。当然メモしている間は質問が止まり、メモを終えてから改めて次の質問を考え繰り出すことになります。この間、空白の時間が生まれ会話の流れが止まります。

あらかじめ決めている質問を順番に繰り出していくだけのやり方なら、会話が止まっても支障はないかもしれません。しかし、自分はフリートークで自然にインタビュイーの話を引き出すようにしているので、会話の流れが止まってしまうのは致命的です。

落合流質問の組み立てはこちら↓

メモを取らない理由その2:インタビューに慣れていない人にとっては不安が増す

インタビューや人前で自分の考えを伝えることに慣れている経営者や広報担当者等は、話す内容がそもそも練られていますし、何を言っていいか言ってはダメかの判断もできています。よく社長や事業責任者にインタビューをすると「僕がフリーでベラベラ喋っていくスタイルでもいいですか」と聞かれます。これは、伝えたいことが定まっている人によく見られる現象です。

しかし、インタビューに不慣れな人や一般の社員へのインタビューの場合、このような取材にはなりにくいです。そもそも緊張していますし「下手なことを言うと後から上司に怒られるかもしれない」と怯えている可能性すらあります。

そういった状態の人に対して、回答中に無言でメモを取ったりものすごい勢いでキーボードを叩きまくると不安が増大します。なぜか。「まるで尋問」だからです。

インタビューに慣れていない人にとっては「インタビューであることを意識させない」ことこそがたくさん喋ってもらえる秘訣になります。質問⇄回答ではなく「会話」を展開していくためにインタビュアーは集中しなければなりません。普段、友人と会話をするときにメモは取りませんよね。

メモを取るのは会話の中で生まれた「質問したいこと」

私は主に以上の理由から取材中にメモは取りません。ただし、例外があります。インタビュイーとの会話の中で、聞いてみたいことが浮かんだときはメモをします。会話の内容をメモするのではなくて、自分が質問したいと思ったことをメモするのです。

これはメモをしないと忘れてしまうので、必ずメモします。だいたいこのような状況になるケースは、会話が盛り上がってインタビュイーがたくさん喋ってくれている真っ最中であることが多いので、油断していると会話の中で生まれたコアな質問を逃してしまうのです。

インタビュイーとの会話に集中したい

つまる所、「インタビュイーと如何に会話を構築するか」を重視しているため、メモは取らないスタイルになっているわけです。もちろんインタビューを掲載する媒体やインタビューの目的によっても異なると思いますし、ライターさんそれぞれのスタイルがあると思うので、「これが正解」と言うつもりはありません。

相手に合わせて柔軟にスタイルを調整するのも、取材という仕事の面白さですね!

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※ちなみに録音データが飛ぶリスクについては、二重録音を使用しています。あと、ビデオチャットを使ったオンライン取材の場合、デスクトップ録音やアプリ録音だと音量調整がうまくいかず「相手の声が全く入っていなかた…」ことがありました。それ以来、PCの生音を大きめに設定してiPhoneで録音しています。アナログですが、これが一番綺麗に録音でき、さらにヘッドセットやイヤホンマイクを使わないことで相手にも綺麗に音が聞こえるようです。

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