ネパール写真

だれが振袖を着せるのか

こんにちは。

いきなりですが質問です。
あなたは成人式や大学の入学式・卒業式やお祭りなどで振袖やスーツを着たことがありますか?
まだそういった経験をされていない方は、将来着たいと思いますか?

特別な日に晴れ着を着たいと思うのは人類共通の価値観だと思います。
それにあわせて、特別なおしゃれやメイクをしたいというのもごく自然な感情でしょう。
それはネパールの女性たちも同じです。

椿プロジェクト


2019年7月29日21時時点で、96名の方々から総額686,500円のご支援をいただいております。
ここまで支えてくださっている皆様、本当にありがとうございます。
引き続き、応援のほどよろしくお願い致します🙇🏻‍♂️

上記プロジェクトの主役となる彼女たちは人身売買の被害者です。
人身売買の被害者は、現在でも世界で年間100万人以上いると言われています。(ちなみに日本でも被害はあります)
※把握しづらいデータなのでもっと多い場合もあります。

被害者は男性(少年)もいますが、多くは女性(少女)です。
男性は兵隊や労働者として、女性は性奴隷として被害に遭うことが多いです。
また、開発途上国では幼くして売られることが多い傾向にあります。

実際に見聞きしたネパールの女性たちの例では

・被害に合う女性は、10代の女性が多く、初潮前の少女もいる。
・家族を食べていかせるために工場などでの働き先を探した結果ブローカーに騙される親戚に誘拐される交際相手が人身売買のブローカーだったことにより被害に遭う。
・売春宿にある1畳半ほどの部屋で毎日数十人の男性の相手を強いられる。
・HIVへの感染や病気の発症が見つかる、もしくは警察の強制捜査が成功すると解放されるが、被害者が精神的にも崩壊している、親が受け入れを拒否する、誘拐されたのが幼すぎて本人の記憶が曖昧で身元がわからないことがあり、社会復帰が難しい。

こんな、日本で普通に生活していると想像し難いことが、この令和の時代、私たちが夕食を食べているとき、寝ているとき、友達と話しているとき、そして皆さんがこの記事を読んでいる今、まさに起こっているのです。

時代が変われど形を変えて脈々と続いてきた人類最古のビジネス、人身売買。
現在でも、生まれた場所が違っただけで私たちが被害者になっていた可能性も大きくあります。

ただ、先日ネパールのシェルター(人身売買被害者の保護施設)をいくつか訪問させていただいた時に発見したことがあります。

彼女たちは”ちゃんと笑っていた”ということです。

おそらく、私が想像できないほどの悲惨な経験を彼女たちはしてきたでしょう。そんなこともあり、彼女たちに対してどこか線を引いていたところがありました。それは差別的な感情というよりも彼女たちの強さに対してです。

でも彼女たちも同じ人間です。
面白おかしいことがあれば一緒に笑います。

そんな彼女たちの人間らしさは、
「お祭りのときに晴れ着が着たい」
この些細な願いに強く表れていると思います。

親族が着ていたものを譲ってもらう、レンタルをする、自分で買う、親に買ってもらう。
日本であれば、こんな手段で晴れ着を手にすることができるかもしれません。

でも、その手段が彼女たちにはありません。
周りは晴れ着を着て特別な化粧をし、明るくお祭りを過ごしていますが、晴れ着を持っていない彼女たちはどうでしょうか?
心からお祭りを楽しめているのでしょうか?

彼女たちの本心は彼女たちのみが知り得ることです。
だから本当のことは私には分かりません。

でも
”私の子供が彼女たちだったら”
”友達が彼女たちだったら”
”私が彼女たちだったら”

少しだけ想像してみてください。

DREAM-Hack スタッフ 福士大貴

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