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愛と自由のアメリカンドラマ〜『私はラブ・リーガル』を観て

今回は、海外ドラマ『私はラブ・リーガル』の感想を綴りたいと思います。


『私はラブ・リーガル(原題:Drop Dead Diva)』は、2009年から2014年にかけて、アメリカの有料テレビ局Lifetimeで放送されていたリーガルドラマです。

2018年から2019年にかけて、テレビ東京で放送されていました。
シーズン1から6まであり、話数にして実に全78話という長さ。


あらすじはこんな感じ。

一流モデルを夢見るLA在住のデビー・ドブキンズ(ブルック・ドーセイ)は、ある日、テレビ番組のオーディションに向かう道中で交通事故に遭い、命を落としてしまう。天国の世界にやって来たデビーは、なんとかして元の世界に戻りたいと願い、門番であるフレッド(ベン・フェルドマン)の隙を見て、彼が操作しているキーボードのEnterキーを押してしまう。
ちょうどその頃、LAのとある法律事務所では発砲事件が発生していた。その事務所に勤務する、巨体で優秀な女性弁護士ジェーン・ビンガム(ブルック・エリオット)が被弾し、生死の境をさまようことに。このジェーンの身体に、なんとデビーの魂が入り込んでしまう。Enterキーは、魂の転送ボタンだったのだ。
目を覚ましたデビーは、自分がスタイル抜群の美女から、肥満体型のさえない見た目をした女性に変わってしまったことを知り、ショックを受ける。しかし、魂が乗り移ったなどという非現実的な話を誰も信じてくれるわけがない。唯一信じてくれたのは、デビーの一番の親友であるステイシー・バレット(エイプリル・ボールビー)だけだった。
ジェーンとしての記憶は無いながらも、法律に関する膨大な知識を一挙に手にしたデビー。ついに弁護士ジェーンとして生きていく決意をした彼女の目の前に現れたのは、最愛の恋人デビーを失った悲しみのただ中にいる弁護士グレイソン・ケント(ジャクソン・ハースト)。なんと、グレイソンとジェーンは同じ事務所の同僚だったのだ。
敏腕弁護士として、数々の難しい案件を解決していくジェーン。果たして、彼女の人生はどうなっていくのか・・・。

とまあ、こんなファンタジックな設定が盛り込まれたストーリーなんです。


僕が思う、このドラマの見どころは、何と言っても法廷シーン。

「アメリカ人は裁判が大好き」と言われるだけあって(?)、ジェーンの法律事務所には毎話さまざまな依頼人がやって来ます。
どんなに無茶な案件でも、豊富な知識と柔軟な発想力でもって、次々に論破していくジェーンは、パワフルでカッコ良くて、観ていて本当に清々しい気持ちになります。
日本のドラマで言えば、『リーガル・ハイ』(2012年)の古美門研介(堺雅人)みたいな感じですかね。日本人の感覚からしたら、「いやいや、やりすぎでしょ!」というきらいもあるかもしれませんが(笑)。

ちなみに僕、ドラマの中でいちばん好きなジャンルがリーガルドラマなんです。リーガルドラマの魅力は、いつか別の記事でじっくり語りたいなあ・・・。


他に注目すべきポイントは、しばしば出てくるミュージカル仕立ての歌唱シーン。

なんとこのドラマ、『シカゴ』(2002年)や『ヘアスプレー』(2007年)といった、超有名ミュージカル映画を手がけた、クレイグ・ゼイダンニール・メロンが制作総指揮を執っているんです。
加えて、主演のブルック・エリオットは、ブロードウェイの舞台にも立っているミュージカル女優。
そんなメンバーが創るミュージカルシーン。いかにもアメリカらしい、粋な演出だと思いませんか?

僕はミュージカルが大好きなので、こういう歌って踊る場面が唐突に出てくるとワクワクしてしまうのですが、ミュージカルにあまり馴染みのない人は、ひょっとすると拍子抜けしてしまうかもしれません(笑)。

そういえば、『ハイスクール・ミュージカル』(2006年)や『glee』(2009年)のようなミュージカルドラマが生まれるアメリカと比較して、日本のドラマでミュージカル風のシーンを目にすることは、あまりないような気がします。

僕が観てきた中で思い浮かぶのは、『カエルの王女さま』(2012年)くらいでしょうか(他にもあれば教えていただきたいです)。
落ちこぼれミュージカルスターが、故郷のママさん合唱団を立て直すというストーリー。
ちなみにこの主演は天海祐希、言わずもがなの元宝塚トップスターでした。

もっとも、最近のドラマで言えば、『向かいのバズる家族』(2019年)や『ルパンの娘』(2019年)でミュージカル風のシーンをお目にかかるようになりました。

これから、そんなドラマが増えてくるのかどうかは、ぜひとも注目したいポイントです。
個人的には、劇団四季や2.5次元ミュージカルの人気っぷりを見るに、ミュージカルが好きな日本人はかなり増えているように感じるので、ドラマにミュージカルのエッセンスを採り入れるのはとても面白い試みだと思っていますが、どうでしょうかね?


さてさて、いっぱい脱線してしまいましたが、つまるところ『私はラブ・リーガル』は、アメリカらしい、愛と自由に満ち溢れたドラマなんです。

時にシリアスな場面もありつつも、観ていて胸がスカッとするような、明日からも頑張る元気をもらえるような、そんなドラマです。


あまり深く考えず、気軽に楽しめるドラマなので、少しでも興味を持った方はぜひ観てみてください!

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