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NEO立ち食い蕎麦屋とは[日常編#1]

どうも!ドラゴンです!

さてさて
日本全国の皆様おまちかね
リアルタイム東証一部上場物語[日常編]の第一話です。

いわもとQの現在地を皆様に知っていただく回となっております。

先に伝えておきます。とっても長いです。


立ち食い蕎麦屋とは?

起源は江戸時代に江戸で生まれた蕎麦の屋台らしいです。

椅子がなく立った状態で食べます。
足腰弱い人は来るな!という鬼仕様です。

お客様はカウンター越しに注文しお店側はカウンターに商品を提供する。
サッと食事を済ましたい人の為のファストフード。

ゆで麺(既に茹でられた麺)を使っているので蕎麦の調理は茹で麺をパックから開けて湯通しして提供するだけ。
30秒くらいで提供できます。
立ち食い蕎麦と聞いて皆様が思い浮かべる「駅そば」が代表例ですね。

安くて超早い!
これが忙しくて時間のない企業戦士にウケて今ではサラリーマンのソウルフードと呼ばれているわけです。

ゆで麺を使っているので調理時間が短いし
席数少なめ回転率勝負なので
あまり人を使う必要がなく人件費を抑えられます。

また、逆二八そば(蕎麦粉2割小麦粉8割)が主流ですので原価も低い。
#蕎麦粉って高いのよ

一昔前は 立ち食い蕎麦屋=不況に強い と言われていましたし今でもそう思ってる人も多いと思いますが、
それは
・FL(人件費・原価)コストが低い
・安価にお腹が満たせるから不況になるとお客様が集まる
というのが理由なのでしょう。


NEO立ち食い蕎麦屋とは?

上記で説明した
立ち食い・ゆで麺・逆二八
が特徴の従来の立ち食い蕎麦屋と何が違うのかというと

「安くて早い!」だけではなく、
「美味い!」も追求した立ち食い蕎麦屋だと思ってください。

「美味い!」を叶える為に
基本的には生麺を使います。
しかも自家製麺です。
蕎麦粉の比率は3〜5割くらいまで上げているところが多いと思います。
打ちたてのお蕎麦をお客様が注文してから茹で始めます。
その為、従来の立ち食い蕎麦屋と違って提供までに早くても3分くらいかかります。

立ち食い席がほとんどありません。
座って食べれる席がほとんどです。
その為、サラリーマンだけでなく女性の方や家族連れのお客様も利用しやすくなっています。
#立って食べないのに立ち食い蕎麦屋と呼んでいいのか


従来の立ち食い蕎麦屋と違って原価が高い。
打ちたて茹でたてという手間をかけているので提供に時間がかかるがその分美味い。
座って食べれる。足腰弱い人も大歓迎。

これがNEO立ち食い蕎麦屋です。
ネーミング自体は俺が勝手につけました。
#流行らせてくれ

NEO立ち食い蕎麦のチェーン店で有名どころを挙げるとすると

・富士そば
・ゆで太郎
・小諸そば
・文殊
・かめや
・よもだそば

あたりになるでしょうか。
ゆで太郎さんが最大手ですね。
蕎麦粉比率は5割だとか。凄すぎる!

有名じゃないチェーン店で言うと

いわもとQ

が筆頭です。
蕎麦粉比率は5〜6割だとか。
#ちゃっかりマウントを取る
#許してちょーだい

NEO立ち食い蕎麦屋はFLが高いですし
その分商品の値段もちょっとだけ高いので
不況に強いのか?というとそうでもないというのが正直なところ。
たぶんうどん屋さんの方が強いです。
そもそもうどん派の方が多い気がしますし。
#蕎麦の方が身体に良いんだぞ


いわもとQの誕生

初投稿の時にサラッとお伝えしていますが、
元々はセブン&アイ・ホールディングスに勤めていた親父が立ち上げたお店です。

セブンイレブンに並ぶお弁当を作っている工場に視察に行った時、セブンイレブンに並ぶ蕎麦の出来立てホヤホヤを食べてあまりの美味さに

「こんなに美味い蕎麦が200円!?」

と衝撃を受けたそう。

もちろんお店に並ぶ時には時間が経ってるのでそれなりの味になってしまうらしいのですが、

「出来たてをこの値段で出す店を作ったら儲かるな」

と思ったのがキッカケだそうです。

また、
当時の蕎麦チェーン店最大手(富士そばさん)でも100店舗以下で
うどんは「はなまるうどん」と圧倒的な存在がいたから難しいけど
蕎麦なら今からでもいける!と考えたみたいです。

俺が中学生くらいの時に親父が「マクドナルドを超える!」と言っていたのを今でも覚えています。


で、
今どうなってるかと言うと、
マクドナルドを超えるどころか都内たったの4店舗(池袋・歌舞伎町・神保町・浅草)です。

麹町店→池袋店
歌舞伎町店
赤坂店→高田馬場店→浅草店
神保町店

実は今までに7店舗出店しているんですが、
麹町・赤坂・高田馬場をお引越ししてるので
ここ6〜7年はずっと4店舗。なかなか増えない。


つい先日
超有名老舗蕎麦屋の神田まつやさんで親父と飲んだ時に

「今振り返ってみて何が足りなかったと思ってる?」
(マクドナルドを超えるはずがまだ4店舗だから)

って聞いてみたら

「向いてなかった」

と言ってました。

飲食店で働いていれば
向いているか向いていないかの判断は事業を立ち上げる前に出来た気がします。

でも親父の経歴って
海上自衛隊→SE→セブンイレブン→コンサル(自営)ですからね。

料理が好きならまだしもですが、
親父が料理してるところなんか1回も見たことないですからね。

まぁそれでも飲食何も知らずに店出して、4店舗まで拡大させたってのは相当凄いことだと思います。奇跡に近いです。
10年生き残る飲食店は1%以下って言われているのにそれを飲食全く知らない人がやっちゃうんですから。
とてつもない努力量でカバーしたんでしょうね。

いわもとQの現在地

NEO立ち食い蕎麦屋
有名じゃないチェーン店筆頭
と紹介したいわもとQですが、
実は「知る人ぞ知る」レベルではあります。


今は亡き赤坂店(2号店)は赤坂サカスの足元にありましたのでTBSの関係者の方がよくお客様として来店してくださっていたようです。
そしてある時
ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフルというTBSラジオ番組で、
いわもとQ特集を前編・後編に分けて放送して下いました。
その特集のタイトルが
「いわもとQを悪くいう奴は俺がぶっ殺す!」
という衝撃的なワードであった為
今で言う「バズった」状態になりました。

それ以外にも

伊集院光さんが紹介して下さったり
※伊集院光が言うなら信頼できると言われているらしい

アンジャッシュの渡部さんが紹介して下さったり
※渡部が言うなら信頼できるらしい
※多目的トイレのせいで今は信頼できないらしい

「嵐にしやがれ」や「シューイチ」というテレビ番組で紹介されたりして


実力以上の知名度を持ってしまっています。

そんなに良いことじゃありません。
期待値が高くなってしまっているので期待値を超えられずガッカリさせてしまう数も多いですから。

それでも名前を挙げていただいているので値段の割には美味いレベルではあると思うのですが、
ここから店舗を増やしていこうと思うとその程度では全然足りなくて
期待値を遥かに上回る状態にして売上をブレイクさせないといけません。

となると味の開発は必須なのですが、
じゃあ「美味けりゃ売れるのか?」というとそんなに簡単な話でもない。
美味くて(Q)接客が良くて(S)店が清潔(C)ってのは今の時代当たり前に求められている事で、
それらをクリアした上で更に他にはない尖った何かが必要になってきます。
マクドナルドってほんとすげーなってつくづく思いますよ。
ウチなんかQSCぜんぶ普通だもん。

チェーン店だったらレシピ表とかトレーニングマニュアルとかそういうのって必須なんですけど、
俺が入社して1番驚いたのはそういったものが一切なかった事ですね。
だから人によって教え方が違うし仕込みの仕方や調理方法まで違う。戸惑う。
#2年半前に入社したけどアルバイトからスタートしたよ

QSCどころじゃないんです。

あと全従業員に一斉に連絡する手段がなかった事。

「シフト表は各自お店に来て確認して下さい」
「連絡手段は電話です」

え!?昭和ですか!?笑

でもしょうがないんです。
飲食未経験者が立ち上げたお店なので。
でもこれで成り立ってるんだからやっぱり奇跡ですよね。ツボを押さえているんでしょう。
まぁこの辺は別の機会に話すとします。

そんな感じで引き継いだ直後にコロナが来て2年経つわけですが、
俺がこの2年間でやったのはとにかくぶっ壊す事。
ツボを押さえているところを壊すと破滅するのでそういうところは弄らないように注意しながら。

まずは連絡手段やシフトの公開をLINEに変えました。

採用を見直しました。
とりあえず採用して試用期間中に判断するというやり方をやめました。
どんなに人がいなくても面接時点でしっかり見極めます。
外国の方は採用しません。
喋る事は出来ても漢字を読む事が出来ない人が多いので仕事にならないからです。
あと、LINE使える人しか採用しません。


勤続年数が長い人が偉いと勘違いしているクルー
俺はこのやり方が正しい思うと言って会社の指示に従わないクルー
新人さんの気持ちが理解できないクルー
陰で愚痴不満ばかり言っているクルー
を追い出しました。

その結果人手不足になり24時間営業に戻せなかったり、
日によっては店を閉める場合も多々ありますが、
後悔していません。
目先の売上を優先すると一向に改善出来ませんので。

人の問題に関しては一通り整理が終わりましたので今はとても良い状態です。
ここから改善スピードを上げます。



いわもとQの現在地として数字の話を少しします。

売上と同じくらい大事なのが利益率です。
飲食店の目安は利益率10%と言われています。
15%いけば繁盛店。20%なら大繁盛店です。

ではいわもとQの利益率はというと

5%!

はい。全然儲かってないです。
5%だから店舗を増やせないんです。

理由はいろいろありますが、
基本はFLです。

原価については現時点ではしょうがないです。
ツボの一つなので。

同業他社が絶対に使ってないだろうというレベルの蕎麦粉を使っています。
つゆを作成する時に使用するカツオ・ソウダ・サバもいいもの使ってます。使用量も多いはずです。
技術がないのでいいもの使って美味いもん作ってます。
技術が上がれば味を落とす事なく原価を下げる事が出来るはずなのでそれをずっーと研究してます。


人件費については
現状これだけワンオペの時間が多いにも関わらず他社と比べてもまだ高めです。
人時売上(1人1時間あたりの売上)5000円の達成はマストだと思ってます。
細かな人件費調整も大事ですが、
とはいえ限界があるので売上分母を上げるというのが結局必要なわけです。

これからやっていかなきゃならないのは、
ぶっ壊したものを作り直したり必要なものを新しく作ったりしつつ、
利益率をなんとしても10%まで上げる事。
これなしに店舗拡大はありえないので、
それが出来るのかどうか?
その為に何をどうしていくのか?
がこのリアルタイム東証一部上場物語の見所の一つになるでしょう。



少し前まで3年くらい働いてくれていた年下の社員がいたんですけど、その社員は自分の夢を叶える為に退職しました。
そこから約4ヶ月間、
いわもとQの社員は俺1人だけです。

一応1月頭から社員希望で働いている人がいますがまだ試用期間中なのでどうなるかわかりません。

やらなきゃいけない事がいっぱいあるのに
それを出来るのが俺だけというこの状況。

APで新店立ち上げをした時、
月400時間くらい働いて寝袋に入っているのに座ったまま寝てた時を軽く超えるほどに楽しいですよ!


 

現在地はこんな感じですが、
ここから東証一部上場までもっていくので
あたたかい目で見守りつつ
しっかりと応援してください。
#図々しいやつから偉そうなやつに進化した

ではまた!



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