幼い頃にあった極限(無限大・無限小)の概念

マイナスの数を学校で正式に習うのはおそらく中1だと思うが、そうは言ってもほとんどの小学生は、もしかしたら幼稚園児もマイナスの数の存在は知っているだろう。
そして、正の数>0>負の数 という大小関係になっているのも知っているはずだ。マイナスとは0より小さいことなのだ。
正の数で例えば、13>2となることも知っている。
ほとんどの日で東京は北海道より「暑い」わけだが、これはつまり気温が高い、気温の数値が大きいということを意味する。
冬に天気予報などで「東京は-2℃、北海道は-13℃」といったように予想気温を目にしていた..「東京の数値が大きいはずだからおそらく-2>-13なのだろう」ということもわかっていた。

そんなとき保育園の同級生が「-2<-13だよ」というように逆の大小評価をしていた。
おそらく2<13なので絶対値で評価してしまったのだろう。
私は「そんなわけないじゃん」と思った。その理由は次の通りだ。

もし絶対値、つまりマイナスをはずしたプラスの数の部分の大小がマイナスの符号をつけても変わらないと一般化できるとすると、負の数は0より小さいのだから負の数の中で大きい数こそが0に近い。
もし-2<-13だとすると、負の数は一体いくつになったら0に近づけるのか?
先程の一般化にしたがって-2<-13を認めると
-2<-13<-100<-9999999<-9999999999も成り立つことになる。最右辺よりももっと「大きい」数をいくらでも作れるから負の数の「次に小さい数」である0に至ることはできないのではないか。

このように考えて同級生の間違いを「論証」した。もちろん当時は絶対値や一般化という言葉は知らなかったが。


これは小学校に入ってからのことだが、親戚のおじさんと外食をしていて、たしか焼おにぎりが出てきた。今は普通に好きだが当時は進んで食べようとは思わなかった。
それを見たおじさんが「いいからひと口食え」と言ってきた。
仕方なくひと口食べる。ほんの少し歯先だけで噛った程度であった。
業を煮やしたおじさんは「それなら100口食え」と言ってきた。
ひと口の量が定義されていないならば、とんでもない少ない量をひと口とすれば100口でも米粒数粒にすることだってできる。
つまりt→0のとき100tも0に収束するということだ。
そろそろ殴られそうだったので、普通におにぎり一つ何口かで食べ終えたのだった。

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