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「骨盤矯正」や「骨盤の歪み」にこだわる理由

 元々僕が批判したいのは「人を怖がらせたり不安にさせたりして施術をうけさせようとし、高額の回数券を売りつけるような宣伝勧誘行為」です。  特に「産後骨盤矯正」は、「骨盤が開いて戻らなくなる」とか「施術を受けないと不妊になる」などと妊産婦を怖がらせる宣伝勧誘をしており罪が深いと考えています。  そしてこれらの宣伝のキーワードとなっているのが「骨盤矯正」であり、「骨盤の歪み」という言葉と合わせて批判の対象としているわけです。  しかし、以前から何度も言っているように、僕は資格(

    • 某柔道整復師との会話2

      以前の「某柔道整復師との会話」には同時進行していた別の会話もありました。鍼灸院や接骨院について、施術所の構造設備基準の話です。 この後別の会話でブログ誘導が激しくなり会話が終了しています。   僕(広くフォロワー全員に向けたツイート): 元々、鍼灸や柔道整復師の施術所開設基準には 「施術所内で他の医業類似行為(整体、カイロなど)を行うことはできません。」 「施設の区画、使用する器具類、広告等を共有することはできません」 (入口、待合、施術室を全て分離する) となってるんです

      • 医師以外は「治療」という言葉を使えるのか?(改訂版)

         医師法18条には「医師でなければ、医師又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。」と書かれています。  また、医療法3条には「疾病の治療(助産を含む。)をなす場所であつて、病院又は診療所でないものは、これに病院、病院分院、産院、療養所、診療所、診察所、医院その他病院又は診療所に紛らわしい名称を附けてはならない。」となっています。  「治療」という言葉は、「診療」という言葉と同様、医師だけが使える言葉のように僕は感じています。ただ、法律的に「医師だけが使える」と述べている

        • 例えば腰痛の時にどこに行けばいいか、という話

           「腰が痛い」とき皆さんはどこに行きますか?腰痛に対して治療・施術が行えそうなところは、病院(整形外科)、整骨院、鍼灸院、整体、カイロプラクティックなどいろんな場所があります。  どんな腰痛であれ、最初に相談をおすすめするのは、病院(整形外科)です。これには複数の理由があります。まず、「腰が痛い」理由を「診断」できるのは病院(整形外科)だけです。その他のところは「施術」はできますが、「診断」はできません。腰痛もいろんな腰痛があり、骨や筋肉の悪性腫瘍や脊椎の圧迫骨折であった場合

        「骨盤矯正」や「骨盤の歪み」にこだわる理由

          某柔道整復師との会話

          先日の某柔道整復師とのツイッター(X)上での会話を記載します。 それぞれのツイートに「僕」、「柔」がついています。 ブログアドレスは記入していません   僕(広く全員に向けたツイート): 「整骨院」「整体」「整形外科」などの違いが分からない人が多いと思うので解説します。 まず、「整骨院」は本来の名称は「接骨院」で、資格としては国家資格の「柔道整復師」です。 柔道整復師は3年間の教育でとれる国家資格です。施術対象は外傷、「打撲」「捻挫」「挫傷」を対象とします。     柔(突然

          某柔道整復師との会話

          医師以外が「治療」という言葉を使うことについて

          医師法18条には「医師でなければ、医師又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。」と書かれています。また、医療法3条には「疾病の治療(助産を含む。)をなす場所であつて、病院又は診療所でないものは、これに病院、病院分院、産院、療養所、診療所、診察所、医院その他病院又は診療所に紛らわしい名称を附けてはならない。」となっています。   先日、「治療家・パーソナルトレーナー」という肩書の人を見かけました(おそらく医師ではなく、鍼灸師)。また、HPなどで医師ではないけれど「治療」とい

          医師以外が「治療」という言葉を使うことについて

          医師ではない人が自分自身を「Dr.」と呼称することについて

          僕は別に誰が自分のことを「ドクター(Dr.)」と呼んでもいいとは思います。しかし、医師ではない人が、自分のことを医師と勘違いさせてしまうように自分に「ドクター」という呼称をつけることは法律的にも道義的にも問題があると考えています。  医師法18条では「医師でなければ、医師又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない。」となっています。では、医師ではない人が自分のことを「ドクター(Doctor、Dr.)〇〇(名前)」と呼称することはどうでしょうか?英語のドクター(doctor)

          医師ではない人が自分自身を「Dr.」と呼称することについて

          ​​「骨盤は歪むのか歪まないのか」という話

          「骨盤は歪むのか歪まないのか」   「骨盤矯正」などの話題の時にそういう話が出ることがあります。皆さんどう思いますか?    この議論(?)をする前に問題となるのは、そもそも「骨盤の歪み」や「歪み」って言葉の意味は何?ということです。  我々整形外科医は骨や関節の話をするときに「歪む」という言葉を使いません。眼科で「視野のゆがみ」とか精神科で「認知のゆがみ」という言葉を使うことがあるようですが、骨や関節に関する医学用語として「歪み(ゆがみ)」という言葉はありません。  「骨盤

          ​​「骨盤は歪むのか歪まないのか」という話

          産後骨盤矯正の話(以前の骨盤矯正の話の再編集)

           整体、整骨院などの施術院の多くで「産後骨盤矯正」という言葉をよく目にします。「産後の開いた骨盤を元に戻す」「産後に歪んだ骨を矯正する」などと宣伝しています。さらには骨盤矯正のダイエット効果を宣伝しているお店もあります。 ところで「骨盤矯正」って何でしょう?「骨盤矯正」は医学用語でも医学処置でもありません。というか、某施術院が商標登録している登録商標(商売の言葉)なのです。「骨盤矯正」という医学用語っぽい言葉をお店の宣伝に利用しているわけです。   さて、出産すると骨盤は「開

          産後骨盤矯正の話(以前の骨盤矯正の話の再編集)

          「骨盤矯正」について

           「骨盤矯正」という言葉をよく目にします。「腰痛を軽減させる」、「産後の骨盤を元に戻す」、さらには「骨盤矯正ダイエット」まで・・・ ところで「骨盤矯正」って何?そんな医学用語、医学処置はありません。そもそも「骨盤」は「矯正」できるんでしょうか?   検索して調べてみると、いわゆる「骨盤矯正」とは、「骨盤周囲、特に腰椎や股関節周囲のマッサージ、ストレッチ」のことのようです。    「骨盤矯正」と称して実際は腰や股関節のマッサージをしたりストレッチを指導したりする、「骨盤矯正ダイ

          「骨盤矯正」について

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