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小説

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#クソ小説

うっかり殺害!貴族転生!!

うっかり殺害!貴族転生!!

 生意気な貴族を殺したら遺族に恨まれ、司法局の執殺官に追われてネロウの都を散々に逃げ回った挙句、密航行者に依頼してドゥリムン川を渡って国境を抜けようと試みたところで裏切りに遭い、遂に命運尽きて年貢の納め時と相成った。
「つっても悪いのはあいつだろ」
 逮捕時に愚痴ったのはそんなセリフである。当然聞く耳を持たない執殺官は紫苑を司法局の暗い石牢に鎖で縛りつけた。
 そして遺族の意向いかんによっては拷問

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シットメン

シットメン

「うんこマン参上!」
 うんこマンは叫びながらガラス窓を破壊し、ビルの内側に突入した。
 内部では黒服に機関銃を装備したテロリストたちが社員を人質にしていた。
「死ね!」
 うんこスプラッシュ!
 次元の裂け目より吐き出された茶色の粘体がテロリストの体に降り注ぐ。否、そのような生やさしいものではない。それは千本の針にも似た強烈な勢いで彼らの身体をズタズタに引き裂き、破壊し尽くしたのである。
「くっ

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屈辱!メンヘラ体験!!

屈辱!メンヘラ体験!!

「のわぁー!」
 オレはナイフに掻っ捌かれた腹を押さえた。腹圧で中から飛び出てきた内臓と血が手の中でぬらぬらと滑った。
「ごふっ……」
 血を吐いた。
 誰かに腹を刺されるのはこれが初めてじゃない。よくあることだ。
 人には往々にして多様な才能を持つが、非凡なオレの非凡なそれは、どうやらある種の存在するを惹きつけることらしいと、この短い人生の中で悟っていた。
 それはメンヘラ。正式名称、位相外縁精

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米食い

米食い

 ニートを脱しようとバイトについた。
「人生ってのはよ、コツコツと積み重ねてやってきゃいつかは終わる課題しかねぇんだ。根気強さが一番大事なわけよ。焦ったり寄り道なんてしなくてもこうやって喋って作業すりゃあっという間よ」
「それがブレンド米を分ける仕事でも、ですか?」
 そう言ってぼくは隣にしゃがむ湯沢先輩の先、うず高く積まれた数十トンに及ぶブレンド米の米袋を見た。
 作業を始めて二時間。このつまら

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