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王様と私

ブロードウェイ2回、ウェストエンド2回を経て、通算5度目のシャムの王様との拝謁を賜りました!

去年のロンドン公演の感想はこちら。

映像の感想はこちら。

あらすじは変わらないので、前の記事に委ねて割愛!

さて、シアターオーブでの今回の観劇。一番の違いは字幕の存在。しかもこの字幕がすごいんです。何が凄いって、その舞台との見事な一体感!

両サイドのプロセに、海外公演でも使われていたシャム王宮のパネルが仕込んであるのですが、そこに字幕が投影されているのです!幕間の何も写っていない時は、神々を描いた美しい王宮のパネルにしか見えません。景観を一切邪魔しない。

大道具を利用しているからこその、字幕の見やすい距離感も好き。

紗幕素材によっては、同じやり方が毎公演出来るとは限らないそうだけれど、この方式が増えていったら、とても嬉しい。

また、字幕とセリフとの相互作用は海外では無かったものなので、新たな楽しみ方も出来ました。

子沢山自慢をする王様に、イギリス大使が言い放つ「いつ死んでも大丈夫ですな」にウケたw

海外公演よりも舞台の間口が広いためか、各キャラクターの動きが良く見えました。それにより、キャラクターの感情のうねりも際立ちます。特にチュラロンコン王子。初めはアンナに心を開いていなかったのだけれど、ちょっと興味を持ち始め、それから徐々に距離が縮まっていく。それがとても良く伝わった。

柱の流れも空間をより広く見せていたし (特に、Shall We Dance !) 月明かりの照明もキレイ。空気の流れが違うのか、衣装のはためきやスモークの溜まり方も違うのね。それにより、やはり空間の広さ感覚が変わる。こういう違いは面白い!

王様とアンナは、今までの中で一番感情の起伏が大きく、故に葛藤の幅も大きかった。各々大きくなっている為、衝突は更に増幅される。舞台の隅々にまで、二人の散らす火花が飛び散る。それと同等の苦悩も。

二人とも妥協は一切しない。でも、ぶつかり合いながらも少しずつ理解を深めていく。お互いの長所が見えてくる。それがリスペクトへと変わっていく。その振幅が今まで以上にくっきりしていました。

日本で、このキャストで観られて嬉しかった!



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