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耳鳴り潰し41

 まだ疲れが残っているらしく「今日公園行かない」という息子。気が抜けたのか、私は少し休むつもりが、二時間横になっていた。先週もそんな感じではなかったか。

 しかし夕方「やっぱり公園行く」と言い出したので公園へ。先にカナちゃんも来ていた。以前遊んだことのある、同じクラスの男の子とその妹さんも。もう一人同じクラスらしい女の子に名前を呼ばれていたが、あまり関わりのない子なのか、よく覚えていないようだった。さらに、同じ幼稚園で違う小学校に行った男の子とも再会。息子の名前を呼んで抱きついていた。

 色鬼が始まる。私は参加せず、小さい子どもの見守りなど。途中、大きなゴールデンレトリバーが通りかかる。公園に入った瞬間から私と目が合う。何度も「こっち来て」と目で訴えられたので近づく。撫でる、顔を舐められる、豪快に地面に寝転んでお腹を見せる、のセット。以前も撫でたことのある子だが、ほんとでかい。子どもたちも寄ってくるが大きさにビビっている。私はわしゃわしゃと撫でる。

 久しぶりに会った男の子とかけっこなどして疲れたのか、いつもより早めに「もう帰る」と言い出す。同時に他の子らも帰ることに。色鬼中に豪快に転倒してしまったカナちゃんママが「助かった」と言っていた。

 前野ひろみちの短編集「満月と近鉄」を読み始める。初見の作家で、完全に題名で手に取った感じ。初めに置かれた「佐伯さんと男子たち1993」を読んでいると、笑ってしまったので子どもたちに不審がられたので説明する。

「ある女の子に恋をした男子三人組が、次々に振られていくんだけど、奈良のことだから鹿がいるんだよね。二人目の男の子は話すのが苦手なので手紙を書いて渡そうとするんだけど、鹿がエサと勘違いして食べてしまったんだ」

 奈良では鹿がうろつくのが日常なら、大阪なら何がうろつくのが日常だろう、と考える。よそ者にとっては異常に見えても、地元民にとっては日常である。そのような形で何か書けそうだ。

「首がもげたキリンになるまで」というエッセイを書こうと思っているが、まだ書き出せていない。


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