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20200618|黄色い太陽と、じいちゃんの褒め言葉

ふと思い出したじいちゃんの話。

幼稚園でお絵かきの時間になった。
文化祭で披露するための大事な作品になるらしい。
お題は忘れたけど、幼いながら没頭して取り組んだ。
クレヨンで色を塗っていたら、隣の友達が突然

なんで太陽を黄色で塗るの?太陽は赤だよ!

って言ってきた。

僕の絵は、外で友達と元気に遊んでる絵だったと思う。
遊具があって、青空で雲があって。
でも太陽は黄色で塗った。

友達の一言で周囲の目線が一気に集まって、
変なの!だのなんだの言ってくる。

〜〜〜

先生が来てくれて、その場は収まった。

文化祭当日。
家族が、僕の絵を見て驚いてた。
親父は嬉しそうだった。

その日の夕飯、親父はじいちゃんにその報告をしてた。
じいちゃん嬉しそうだった。

皆と違っていい!そう見えるんだろ?
皆が赤で塗ったのに、史歩だけ黄色で塗った!
史歩はきっと大物になる!

相当喜んでたのを覚えてる。
親父も嬉しそうだった。
母もばあちゃんも、嬉しそうだった。

〜〜〜

どこが赤に見えるの?
太陽は燃えて赤いのは知ってるけど、
赤に見えないよ?
白で塗ると見えないから、黄色にしたの。
だって、そう見えるから。
みんなは赤に見えるの?
燃えてるのは分かるけど、赤には見えない。
何が普通なの?

〜〜〜

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やっぱり白に黄色に見える。
赤になんて見えない。
何を見て赤と言ってるのか?
何を知ってて赤が普通と言ってしまうのか?
僕は全く不快だとは思わなかったけど、
普通ってなんだろうなって、幼いながら思った。

あれ以来ずっと思ってる。

僕は人種差別を受けたことがない。
だから分かろうとしても芯までは分からない。
同じ問題、
同じ苦しみ、
同じ体験をした、と思わないでほしい。

幸せな偶然なんだと思う人生の中で、
普通ってなんだろうなって考えされられた、
黄色い太陽と、じいちゃんの褒め言葉。

受け止めてもらえなかったら、どうなってたかな?
違ってもいいと本当に思える日はいつか来るかな?

じいちゃん、あんたならなんて言うかな?