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DRAM価格 大幅下落@2022

DRAMの価格は 2022年に下降局面に入ると予測

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🟩2022年DRAM価格が15〜20%低下

TrendForceによると、DRAM価格は2021年第4四半期から下落し2022年のDRAM価格は、前年比−15〜20%と予測されています。

DRAM 供給 +17.9% > 需要 +16.3%

DRAM供給量が17.9%増加する一方で、需要は16.3%増加に留り、需要が供給を上回ります。2022年のDRAM市場は需要の成長に対するサプライヤーの容量拡張戦略によって決定されます。

DRAM総売上は横ばい

一方DRAM出荷総量は2021年同様に+15〜20%成長すると見込まれています。したがって出荷増加を価格下落で相殺し、2022年のDRAM総売上は+0.3%と横ばいとなります。

🟩DRAM供給量増加の原因

DRAM供給量増加は、移行が進んでいる1α nmプロセス世代によるものです。メーカー各社は 1z nmと1α nmの歩留まり向上に取り組み供給量が増加すると予測されます。

DRAMの10nm世代のプロセス
 2016年~ 第1世代 1x nm (19~18nm)
 2017年~ 第2世代 1y nm (17~16nm)
 2019年~ 第3世代 1z nm (16~15nm)
 2021年~ 第4世代 1α nm (15~14nm)

DRAM市場シェア90%を占める上位3社はそれぞれ前年比で増加させます。そのためDRAM総供給量は2022年に17.9%増加すると予測されています。

DRAM上位3社 2021年の供給量
 +19.6%  サムスン電子(韓国)
 +17.7%  SKハイニックス(韓国)
 +16.3%  マイクロン・テクノロジー(米国)

🟩DRAM需要の変化の原因

DRAM需要は2022年16.3%増加すると予想されます。しかし2021年ほど需要の成長はしません、そのため供給が上回ると予想されます。

需要プラス分野
+15% スマホ
+20%  サーバー

新モデルのリリースにより、スマホの生産は前年比3.5%の緩やかな増加ですと予想されます。スマホ1台に使われるDRAMは増加しているので、モバイルDRAMの需要は15%増加する予測です。

主にクラウドのデータセンターの拡張により、サーバーの総出荷量は2022年に4.3%増加すると予想されます。Intel Ice Lake CPUの市場シェアの上昇と、次世代XeonサーバーCPUであるSapphireRapidsが来年登場すします。その恩恵でサーバーのDRAM需要は2022年に20%増加すると予測されます。

需要マイナス分野
-7% ノートPC

ノートPCの年間出荷台数は、ヨーロッパと北米での予防接種率の上昇により、前年比7%近く減少すると予測されています。2021年上半期の教育用ノートPCの高い需要でChromebookの需要が高まりましたが、現在は需要が減少しています。代わりに、より多くのDRAM容量を備えた商用ノートPCにシフトしています。

🟩まとめ

DRAMの価格は 2022年に大きく下落するが、出荷のDRAM出荷総量は増加する予測

DRAM出荷総量は引き続き成長するが、生産性改善のため価格が下がるのであれば消費者にとっては良いことです。

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