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DooRuマガジン(ドアルマガジン)

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毎週月曜日・水曜日・金曜日に教育情報を発信 最新情報から勉強に関するお役立ち情報まで家庭学習でお困りの皆さんへお届けします。
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#小学生

「特例校」の授業時間の配分 学校に裁量

文部科学省は、小学校・中学校の各教科の授業時間数を、各学校の裁量で変更できる新制度を来年度から導入することを決定しました。 これは全ての学校で一律に導入されるわけではなく、文科省に申請を出して、「授業時数特例校」と認定を受けた学校のみで実施されます。 その「特例校」に認定されると、 1教科あたりの授業時間数を最大1割減らして、その分を他教科に上乗せすることができます。(総合的な学習、道徳、などの年間の授業時間数が35コマ以下の教科は対象外になります。) 教科間で授業数を

スマホを「使いこなす」には

中学・高校の入学式から約1ヶ月が経ちました。 新入生の人は、学校にも少し慣れて、新しい人間関係もできつつある頃でしょうか。 毎年、この時期になると上の記事のようなお悩みをよく目にします。 連絡手段に必要、周りの人も持っているからなど様々な理由でスマホやタブレットを手にするものの、使い方のルールを決めていないばかりに、スマホから離れられなくなってしまうというケースが本当に多いと感じています。 そこで、この記事にもあるように、 「夜9時以降はやらない」などのルールに加え、

工藤勇一氏の「校長ブログ」について

学校現場の改革に取り組んできた先生のメッセージがまとめられた連載「校長ブログ」の中から、「vol.06学校現場に脳科学を 「三日坊主」責めるのは間違い」という記事を紹介します。 この連載では、「学校の「当たり前」をやめた。: 生徒も教師も変わる!公立名門中学校長の改革」などの著書で知られている工藤勇一氏の取り組についてまとめられています。 vol.06の記事の中では、脳科学を活用した教育あり方に関心を持ち、約3年間の研究を行ったなかで、「心理的安全性」と「メタ認知能力」に

学校は「一斉休校せず」

連日報道されているように、4月25日から5月11日の間、 東京・大阪・京都・兵庫の4都府県で緊急事態宣言が発令されています。 この期間は、酒類を提供する飲食店に休業要請が出されていたり、イベントは原則無観客と決められたりと、人が長時間集まる機会がより減るようになっています。 では、子どもが多く集まる 学校はどうなるのでしょうか。 期間の差はありましたが、去年の今頃は全国一斉の休校期間でした。 感染者は増え続けているものの、現時点で一斉休校に踏み切る動きはなく、 文科

今年度からの中学英語について

中学校の学習指導要領が改定され、今年から教科書が変わります。 その中でも英語は内容がかなり変わっているので、今回はそのことについてまとめます。 一つ具体的なものを紹介すると、中学1年生にとって最初の障壁になるであろう「be動詞」と「一般動詞」が、両方ともUnit1で扱われます。 まとめてやる方が、違いを押さえやすいのでは? 肯定的に考えることもできます。 それでも、「主語」「動詞」というような文法用語にも慣れていない段階の中学1年生にとっては、押さえるポイントが多すぎる

スマホとの向き合い方

この春、進学する方で新たにスマートフォンを購入したという方も多いのではないでしょうか。 中高生と関わってきている立場からすると、 ネットでの人間関係の煩わしさや、ゲームへの課金や依存の問題はよく聞く話で、そろそろなんとかならないものかなぁというのが正直な思いです。 ただ、以下の記事にあるグラフを見ると、ネット上での誹謗中傷の相談件数や人権侵犯事件の数は横ばいになっていることがわかります。 ネットでの誹謗中傷が原因で、命を絶ってしまった人がいるとか・・ 過去にあったトラブ

Z会の「添削指導」について

今回は、日本経済新聞社と日経BPが共同運営する「NIKKEI STYLE」というサイトにある「出世の原点」で取り上げられていた「Z会」の添削指導について紹介します。 「Z会」は幼児〜大学受験までを対象に通信教材を提供しており、 学力を伸ばす秘密は「朱筆を入れる添削者の厚みにある。」 としています。 記事で以下のような例が紹介されています。 会員 ・古文の「傍線部分を、何がどのように違うのかがわかるように、わかりやすく口語訳せよ」という記述問題で6点中3点しか取れなかった

「校則」について考えること

2月16日、髪を黒く染めるように強く指導されたことが原因で、不登校になったという大阪の府立高校の女子生徒の訴えに対して大阪地方裁は、 「髪の染色や脱色を禁止した校則は学校の裁量の範囲内で、頭髪指導も違法とはいえない」と判断しました。 生徒に髪の染色や脱色を禁止することについては 「正当な教育目的で定められた合理的なもの」 と判断する一方で、生徒が不登校になった後、教室から机を撤去したり座席表や名簿から名前を消すといったことは「許されない」と判断し、33万円を支払うように

「教科担任制導入」について

文部科学大臣の諮問機関である 「中央教育審議会(以下 「中教審)」は 1月26日、 今後の初等・中等教育の方向性をまとめた答申 「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して」を出しました。 この答申をもとに、文科省は今後の具体的な政策を決定していきます。 今回はその中で出された 「小学校の教科担任制」について紹介していきます。 中教審は答申の中で 小学5、6年を対象にした教科担任制について、 令和4年度をめどに本格導入するべきだと提言しています。 2020年度から小

定時制高校の漫画「高校生を、もう一度」

今回は定時制高校に通う人たちの背景、高校生活を送っていく中で起きた変化、卒業後の進路について描かれた「高校生を、もう一度」という漫画を紹介します。 大学受験、高校受験が迫っている今の受験生というよりは、 高校に進学したものの学校が合わないと感じていたり、 今の状況や将来に不安を感じている中高生に響く内容になると思います。 筆者自身も単行本を手に取り読んでみました。 お話は「赤山七海」という21歳の女性を中心に進んできます。 彼女は高校にうまく馴染むことができず、 中退を

文科省「休校を求めず」

2020年6月〜12月の間で、新型コロナウイルスに感染した小中高や特別支援学校の児童生徒の数は6159人になると、文科省が発表しました。 内訳としては 小学生・・2217人 中学生・・1513人 高校生・・2350人 となっており、感染経路として最多を占めているのが「家庭内」の54%です。 このことを受けて、 ・1月16日から始まる大学入学共通テストについては予定通り実施する ・昨年4月のように、一斉休校をすることは予定していない という方針を示しています。 「家庭

「ドアルマガジン」で大切にしていること

2020年最後の投稿となります。 今回は記事の紹介ではなく、ドアルマガジンを7ヶ月間投稿してきて、 筆者が大切にしていることをまとめていきます。 自分自身も塾講師として、生徒の前で授業をしています。 思うような点数を生徒が取れなかった時、 「なんで解けないのか。」 「頑張りが足りなかった。」 と、結果ばかりを責める声かけに効果はないと考えています。 それだけで成果が出たのであれば、生徒がすごかっただけです。 「確かにここは頑張りが足りなかったけど、ここは前回より成長

教員資格を持つCAを学校で受け入れ

文科省は21日、航空会社の客室乗務員(CA)のうち、教員資格を持つ人を学校現場で受け入れる考えを示しました。教職員の負担を軽減と、航空業界を雇用面で支援するねらいがあるとのことです。 「教員免許を持ってるだけで、異業種の人を入れていいのか」 という考えもあるかもしれません。 しかし免許を取ろうと思うと、 大学の講義等で単位を多く取る必要や、実習もあるため、 「とりあえず取っておくか。」で取る資格ではないように考えています。 ですので、「教員免許を持っている人で」とある程

デジタル教科書、使用制限撤廃へ

小中高校の児童生徒が使う、デジタル教科書の使用制限について、 従来の「授業時数の2分の1未満」の基準を撤廃するという方針を、文科省が出しました。 読売新聞が46都道府県庁所在地、政令市、東京23区の計74市区に行ったアンケート調査では、9割以上がデジタル教科書の使用に不安を抱いていることが明らかになっています。 不安な点として ①視力の低下など健康面の影響 ②家庭の通信環境の確保 ③校内外の安定的な通信環境の確保 ④教員のICT(情報通信技術)指導力 などが挙げられてい