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KBオヤジの入院記

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二度目の入院、退院後からと思っていたけど、リハビリ入院中にはじめることにしました。 ある日突然何らかの理由で入院、短期間で済まなくなったら・・・。 誰にでも起こりうることをどう…
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2021年11月の記事一覧

『回診』

『回診』

定期的に担当医が
リハビリの責任者や
看護師の責任者に
日常の様子や各担当からの
見解を交えて、
以降の方針を決めていく。
今回は、
退院の時期の話となった。
ここでの判断によっては、
退院時期が大きく変わってしまう。

・・・・・
リハビリでの判定項目では、
高得点らしく
後、2〜3週間で退院の方向で
ということになった。
年内には退院と
以前話させて頂いていたので、
幾分時期が早くなり
明確さ

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『柵』

『柵』

廊下には、
隣の病棟との境に
工事現場のような
腰高の仕切りが置かれている。

階段室の防火扉は閉められ、
その前に
わざわざストレッチャーが置かれている。

エレベーターの前にも、
バリケードの様に
固定紐付きで衝立が置かれている。

隣の通常病棟もそうなのだが、
認知症の傾向の方は、
俳諧してしまうことがあり
それを防ぐ為である。
自分の回復度合いの認識が甘く、
勝手に行って
怪我をしないよう

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『静かな一日』

『静かな一日』

とても穏やかな一日。
これといったこともない。
病院だからなおのこと、
何事も無い日は貴重なものである。

隣の病棟から聞こえてきたが、
夜が長くて寂しいと
嘆かれている方がいるようだ。
病院に何らかの治療の為、
入院しているのだから、
夜はしっかり休むことに
使ってほしいなと思うのでした。

続く・・・

『目指すは日常生活』

『目指すは日常生活』

リハビリとは何をすることか。
広義では機能回復となるのでしょうが、
日常生活回復という方が、
あっている様に思います。

自分で食事が摂れる、
自分で移動できる、
自分でトイレを利用できるなど、
一つ一つそれらを行える様に
機能回復としてのリハビリを行なってる。

なので、
年齢や病状の違いはありますし、
目指す目標によっても、
リハビリ内容と期間が異なってきます。
とは言っても、
回復するまでな

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『ポイント』

『ポイント』

毎度リハビリを受けて思うのは、
何処にどう効果があるのか、
何に役に立っているのか
分からないということ。

前屈や腕を伸ばして
何かを取ろうとするポーズ、
複数のビー玉を
一つずつ掌に握り込んで
溜めたら一つずつ置いていくなど、
それだけ見ると
よく分からない動作が続く。

脳機能や
筋肉に繋がる神経や筋肉自体に
刺激を与えることで、
回復を促しているのだろうが、
当人には回復の結果だけが
少し

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『主張する声』

『主張する声』

最近は、
他の病棟から
移動してくる方がちらほらいる。
皆さん、
日常に戻る為の回復に向けて、
やって来てる。

お陰で、
ついこの間まで静かであった分を
埋め合わせる様に
個性豊かな声が、響いてる。

「お〜いっ。誰かぁ〜。」
「腰が痛い」

などと、
病棟内の何処からでも
聞こえるほどの大声で暫く言い続ける方。
例えベッドに居ても、
ナースコールを使わなかったりする。

他にもやたらと待ち時間

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『気持ちは分かる』

『気持ちは分かる』

人というものは、
何かが出来る様になったり、
制限が緩和されたりすると、
それまでの
慎重さが解除されて、
はしゃいでしまい
やらかしてしまったり、
リスクへの対処が甘くなって
折角の緩和を台無しにしてしまう
なんてことがあるものです。

リハビリ病棟には、
進行状態に応じた安全管理の為、
患者本人が勝手な行動で
怪我をしないように制限があります。
ベッドから車椅子に自分で移動すること、
車椅子で

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『空き時間』

『空き時間』

土日祝は、平日と違って
療法士の人数も減るので、
時間も枠も担当も
変更することがあるし量も減る。

言語療法士の枠が終了となって
一枠減っているだけに時間に空きが出て、
やれることがかなり限られている中、
身を持て余し気味になることも少なくない。

こうしてスマホがあるお陰で、
ギガは気になりながらも、
それなりに色々できて助かっている。

時間が通常より有るだけに、
小説などを読みふけるのも

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『思いは力」

『思いは力」

あまりによく、ユニフォームの人を見かけると、先生と呼んで質問やお願い事をするお婆ちゃんが"せんせい"と呼ばれていることを初めて知った。
そんな、名物的方はいるものの、毎日は淡々と進む。
時間経過が、分からなくなりそうな感じ。
負荷が増して、腹が減りやすくなったリハビリが、変化を感じさせてくれる。
体幹トレーニングが、徐々に増えてきた。
そうして、回復も感じているのだが、この効果も本人が回復しようと

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『助けぬも助けること』

『助けぬも助けること』

ここは、回復期リハビリ病棟。

なので、
大抵のことは、
日常生活へのリハビリとして、
可能な限り
自分自身で行うようにすることが
基本となっている。

なので、
何でもかんでも
助けてもらおうとする方には、
少々ぞんざいなことをすることがある。

同じ様なことを
矢継ぎ早に投げかけてくる様なら
流したり無視をしたり、
トイレで車椅子からの移動を
自分である程度立てても
全部やってもらおうとするの

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『ポイントは感情』

『ポイントは感情』

た長く入院していて思うのは、
その原因はともかく、
良くも悪くも
感情や性根が、関わってくるようだなと。

前回登場した、
やたらと質問したり
頼んだりしてくる方などは、
自分の欲求に忠実ではあるものの、
相手の事情や状況を
考えたりすることができないうえに
相手の対応が悪いと言い出したり
説明されたのを忘れてまた言い出したりと、
まるで大っきな子ども。
言動を聞いていると、
自分自分全開になって

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『ゆく人くる人』

『ゆく人くる人』

この病棟に転院してから、もう何人か退院していった。

近い時期に病棟に入った同年代の方も退院していった。

望んで入院期間を延ばしているようにも感じたりするが、病状や回復目標の違いといった個々人毎の違いが、まずは大きいのではないかと思う。
私の場合、直ぐに復職できるほどと言うのがあるので、まだリハビリなわけだけれど、健康保険の都合もあるようだ。

退院する方がいれば、転院や入院してくる方もいるのは

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『対応が肝』

『対応が肝』

回復期リハビリ病棟ではあるけれど、軽度の痴呆症や認知症が疑わしい方が、稀にいらっしゃる。
こういう方は、声が大きく、同じようなことを何度も繰り返す方も・・・。

そんな方々の相手を自然にやっている、看護師さん他、医療系のみなさんは凄いと思ってしまうのです。
普通に対応していたら、喧嘩の可能性も低くはない感じですもの。

続く・・・

『一つ終わり』

『一つ終わり』

言語療法士のリハビリが終了。
最後に行っていた知能試験の結果をざっと説明されましたが、簡単に言うと頭があまりよろしくないオッサンということのようです。

なんだか笑顔でディスられてる様な感じ。
言語を利用しての説明に関しては、標準よりやや良いようですが。
枠が一つ空いた分、他のリハビリに枠が割かれそうです。

食事を食堂に集まって行うことになっていますが、何かとこぼしてしまう人や食事の介助が必要な

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