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雨はいつか止み海へと流れ 陽はまた登る

最後のテント泊。本降りになる前になんとか撤収を完了したまでは良いものの。

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一泊とはいえせっかくの良いロケーション。早起きしているから、散策もしたかったけれど、海も荒れているし、また来れれば。
まとわりつくような霧雨が一番嫌いなのだけれど、沿岸で風も強く。出発して程なくした所にあるバス停の小屋の中へ。
何も、雨宿りに入らなくても良かったのだけど、なんか独特な雰囲気が気になり。

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今回の日程の半分くらいは散々降ってくれた雨。その集大成と言って良いくらいの霧雨の大雨。加えてバイクだから寒さ増し。今さら、雨などどうとでもなれば良い。雨はいつか止み陽はまた登る。よくある決め台詞か名言のようなフレーズ。今までだってそこそこきつい旅は経てきている。これくらいなら、むしろ楽しめるようになった。
雨の中の風景。霧の中の風景。この目にしか焼き付けることのできない景色。

それだけ、雨風含め、自然の壮大さを実感する事ができたと思う。雨は楽しい。とは絶対に言わないけれど、そして、晴れた空のひかり輝きに心がふるえることってそうそうない。

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トタン屋根にうちつけ響く雨音…
キャンプサイトやトレイル道中はどこからともなく響く鹿の鳴き声。
荒れた波と風でうねるような不気味な音を鳴らす岩礁。
旗のないポールが風に揺られ弦楽器のような音をはじいていたロープ

音が豊かな土地だった。時間の都合でレコーダーを回せなかったけれど、こういう時に限って…むしろこういう時だからこそ、色々聴こえてくるのだろうか?

雨宿しながら外を眺めて、何をしてもうまくいかずもがいていた頃を思い出していた。今だって何ひとつうまくいっていないようなものだけれど、もがいていない。それがいいのか悪いのかわからないし、なんでそんな事を思い出したのかもわからない。昔が懐かしいんじゃなく、今またこうして長い旅の中にいることの高揚感と疲労感の中で感じる大切な時間を音と共に。その思いを書き記していた。

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