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自己矯正記50「改正か改悪か」

とある介護事業所で責任者をしながら法改正にてんやわんやな男、Tatsuyaです。

「介護保険改正」

介護保険は3年に一度改正があります。

主に介護報酬の見直しとして行われるのですが、これが報酬が上がるように見直されるだけなら楽な話。

しかし必ず新たに必要とされる方策が盛り込まれ、今年度であればコロナ対策として「感染症予防強化」が義務化されております。

「細かい情報は出ない」

意外と抽象的な表現も多く、
「実際、何したらいいの?」
って良くあります。

例えば
「虐待防止を強化する観点から委員会の設置、定期的な研修、指針の整備等を義務化する」(3年の経過措置期間を設ける)
と書かれた場合、

・委員会でどんなこと話したらいいの?
・指針ってどんなこと書いたらいいの?
・研修ってどんな内容をすればいいの?

といった感じで、その細かな内容は告示されません。

ここで効いてくるのが「3年の経過措置」です。

つまり、
「こういうことやるって決めたから、いろんなこと試していい方法を教えてねー」
って感じ。

3年間の中で現場の事業者があれこれ考えてやった情報を吸い上げ、「細かいことはこうなりました」と後になって打ち出されることも少なくないのです。

「今回の改正の印象」

介護保険には単位というものがあり、単位の単価は地域ごとに異なります
一番低いもので1単位10.14円。(札幌…)

そして介護サービスには「加算」というものがあり、より良いサービスオプションをつけることで、加算を取って事業所の利益に繋げます。

加算は「〇〇をすれば〇〇単位」と決められた単位が設けられており、区分が高い加算ほど加算要件も厳しくなります。

今回はこの加算において単位数自体は上がっているものも多くありました。

が。

加算要件が厳しくなっているものもあります。
これはあくまでも行政としては「より質の良いサービスを」という意図があるのかも知れません。(…たぶんね。きっとね。

しかし人材不足はどの地域にも関わらず日本全体の課題であり、若い世代をいかに介護へ引き込めるかは最重要課題となってます。

一部にはその課題を助長するような変更もあり、私個人としては「改悪ではないか?」と思った部分があるのも事実です。

全体の印象を前向きに表現するなら

「質の向上に積極的な姿勢」

ですが、悪い捉え方だと

「小さな事業所を潰しに来た」
「頑張る人たちに負担をかけに来た」

でした。

算定要件が厳しくなり、少ない職員で回している事業所では加算が取れなくなるのではないか、と思うところがあったからです。

コロナ禍であればこそ現場に寄り添った改正にしてほしいと願うばかりでした。

少し情報に齟齬があるかも知れませんが、概ね間違ってはいないかと思います。

最後まで読んでくれてありがとうございました!

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