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2023五島トライアスロンレポートその④【前日・観光編】

前日朝ラン

金曜は遅くまで大騒ぎしてしまったが、レース前の土曜日は朝ランで締めるのをルーティンにしてるので、頑張って5時起床。眠気を溜めておいたほうが逆に前日の夜早く寝られるという目論見もある。

いつものようにランコースを途中まで行くことにした。

コース序盤のゆるい起伏があるけど、伝わらないね

今回はテーパリングがちゃんとできた(?)ので脚の状態は悪くない。入りはちょっと重い感じがしたけどすぐペースが乗って来てキロ5を普通に切れる感じ。最終的には4分半くらいまで上げられたので上々。途中のT字路の神社で完走を祈念しておいた。

戻って来て5キロをこなしたらあとは徒歩とジョグでゴールゲートを参拝。まだ観客席とかレッドカーペットとかは準備前だった。

明日は必ずここへ戻ってくるのだ。

朝食(伏線)

宿に戻ってひと風呂浴びて朝食へ。大宴会場で朝定食をいただく。各ツアーごとにテーブルが決まってる感じで、ひとテーブルに9人。6名分空いてるところに陣取った。当然残りの3名の方々ともちょくちょく会話が弾む。「五島はじめてですか?」「そうなんです」「われわれはもう何回も来てます(ドヤァ)」「コースどんな感じですか」「えーとね・・・バイクは、、、」などと、どこのレースでもよくある光景だ。

↑この状況を覚えておいていただきたい。

バイク試走

その後、午前中は各自バイクの調整・試走などを行う。メカニックに持っていく人もいる。自分はとりあえず変速の調子だけ見れば大丈夫。ポンプを借りて空気圧をしっかり上げて、バイクコースの最後の部分をを逆行する形で走る。

(明日の)150キロ地点、つまりゴールから5キロ弱のところで折り返し

ディレイラーの状態を見ながら何度かアジャスターを調整し、ほぼバッチリトップからローまで(とはいえ2速から9速くらいまでしか使わないが)変速できるようになった。ランカウイのときは調整不備でフロントもリアも妙に気遣いながら走らないといけなかったが、今回は大丈夫そうだ。

(選手多しといえど、いまだにコマンドシフト使ってるのはさすがに自分一人だろうなぁ。←どなたか居らっしゃれば是非コメントください。)

試走済ませて戻ったら、時間があったので他のメンバーはもうランバッグを預託してしまったとのこと。急いで自分も預託にいく。中身はランシュー、ソックス、キャップ、ボトルポーチ(状況により使うかどうか判断)、ベルトポーチ、タオルなど。文化会館の3階受付会場へ持っていくだけ。

昼食

ホテルに戻り、またメンバーで集まってバイクに乗って毎度お馴染みの「ソトノマ」へトルコライスを食べにいく。ホテルからは5キロ程度と、足ほぐしにはちょうど良い。

こちらの女将さんは、行くといつも大会の選手リストを持って来て、自分のところにマーカーを引いてくれ、という。コースの途中に陣取ってゼッケンを確認して応援してくれるのだ。今年は三連ジェットコースターのどこかに居てくれたらしいが、あそこはいつも目を三角にして走ってるので全然わからなかった・・・

50オーバーバラモン会、平均年齢は還暦オーバー(!)

それにしてもいつも思うのだが、ロングに参加してきているオッサン(爺さん含む)達は上の写真を見てもおわかりのとおり「ふくらはぎ」が凄いということだ。やはりロングに参加すると決めてここへ来ている時点で、大変な試練を乗り越えてきた猛者ばかりなのだから、当然といえば当然なのかもしれない。

バイク預託(伏線回収)

金曜にヤマを越えて土曜は比較的余裕があるとはいえ、さっさと文化会館に戻ってバイクを預託して13時15分〜の競技説明会に出席しないといけない。車検+バイク預託の列はだいぶ並んでいたが、運搬のトラックが引きも切らずやってくるのでどんどん進んでいる。

列に並んでいると、メンバーの一人が「あれ、スエさん、あの人ほらJETTの人?」と言う。Ruiさんだ!慌てて呼びかけ、初のIRL(In Real Life)ミートアップを祝って固く握手。「いやーやっとリアルで会えましたね!」良かった良かった・・・

少し喋ったあと「そういえばRuiさんどこ泊まってるんでしたっけ?」「カンパーナです」「えっ一緒?」それを聞いていたメンバーが「あれっ?この方、今朝ホテルのテーブルで一緒になって、お話してた方ですよね?」「えっ」「えっ」(爆)

いやー二人ともお互いDiscordとかでレース前中後の写真を共有してたから、見たことはあったんたけど、画面の上のちっこい写真と、リアルは全然違う・・・(言い訳)あと、自分は自慢じゃないけど若干「相貌失認」のケがあって・・・嫁さんに言わせると「なんで忘れるのかわからん」だそうな・・・

車検

さて気を取り直して(笑)車検である。いつもトライアスロンの車検はまぁ言っちゃなんだけどそんなに厳しくない。ホイールがちゃんと回ってブレーキが効いてハンドルがちゃんと固定されていればOK。全然問題ない・・・と思いきや、今年は前後ディレイラーの動作を全チェックされている。おおう、ちゃんと調整しといて良かったよ〜・・・

あとはヘルメットの確認をしてOK。五島高校の剣道部の生徒さん達がボランティアに来てくれていて、威勢よく挨拶もしながら積み込みを手伝ってくれている。本当にありがたい・・・

競技説明会までに十分時間があったので、エキスポの出店を一回り。いつものように表にはCEEPOの田中社長が赤銅色に焼けたムキムキの脚で闊歩しているし、中ではレジェンド宮塚さんがライスピュレを売っている。今回は御威光にあやかろうと思って5個セットを買ってみた。宮塚さんとても気さくに対応してくれたなぁ。

競技説明会

その後はホールに入って競技説明会。これはリストバンドのQRコード読み取りで出席をチェックされているので蔑ろにしてはいけない。

今年はいつにも増して、スイムスキップ制度やドラフティング・ブロッキングについての解説に時間を割いていた印象。審判にカードを提示された場合はきちんとペナルティボックスで5分待機しないと失格になる件も含め、何度も念を押されていた。もしかしてJTUで何か問題提起があって、今後ドラフティングを厳しく取っていく、という方針でも示されたのか?などと穿ったことを考えてしまった。

実演も折り混ぜて詳しく説明された

もちろん自分はドラフティングをするつもりは全くないが、ブロッキングについては特に選手が連なりがちな前半にこれを厳格に適用されるとなかなか厳しいのではないかと言う気がした。まぁいずれにせよ、いつもどおり丁寧に走ろう。

オプショナルツアー

これでレース前の公式のイベントは終了。晩飯まではフリーだ。ここで我々はツアコンM上さんのご提案で五島出身のアニメ映画背景作画師の山本二三(にぞう)氏の美術館を見にいくことになった。

武家屋敷通りの中の築百ウン10年の屋敷をリノベしたもの

ホテルから歩いて1キロ程度だろうか、街の一角が急に古びた特徴的な石垣のかいわいになった。旧武家屋敷街なのだそうだ。福江にこんなところがあったとは知らなかった。さてでは入ってみましょう。

実は最初この話を聞いたときの印象は「誰?」であったし、現地でも「まぁどうせ暇だし、、、」という程度のものだった。しかし、最初に展示されていた氏の作品概要を説明するビデオを見て釘付けになってしまった。

これはもののけ姫の1シーンの背景

もののけ姫は確かに見たが、その背景がこんなことになっていたとは不覚にも全く分かっていなかった。その後数々の映画背景の原画を見て回ったのだが、心臓を鷲掴みされたようなショックを受けた。絵が上手いとか、そういうレベルではない。完全に突き抜けている。この光の表現・・・どうやったらこんな絵が描けるのか・・・

最後の方で見た五島百景にも感銘を受けた。ありふれた田舎の日常風景と言ってしまえはそれだけなのだが、淡い濃淡で表現されたアスファルトの照り返し、木陰の陰影がなんとも言えない美しさで、写真のように精緻でありながら、写真では表せない独特の世界観が広がっている。しばらくポカーンとアホみたいに口を開けて見ているしかなかった。

なんと言うか、レース前に心を洗われたというか、予想外に凄いものを見ることができた。これもある意味巡り合わせの妙だなと感じずにはおれない。

夕食〜就寝

半ば放心状態で美術館を後にし、今日は夕食も早めにしましょうということで再度岩T夫妻とも落ち合って、彼らが泊まっている新しい椿ホテル(ゴージャス!)の一階レストランで食べることにした。パスタを大盛りにできたのがポイント大である。

食後は山Mさん、岩Tさん夫妻とともに散歩がてらゴール地点を再度見学に行く。朝みたときもそうだったが、どうもレッドカーペット両側に以前はあった観客席が今年は無い様子だ。人が密集しないように、という配慮なのかもしれない。あそこに陣取って遅くにゴールしてくる人に声援を送るのが楽しみだったんだけど。

明日の健闘を誓って岩T夫妻と別れ、ホテルに帰投。あとは風呂に入ってスネ毛剃って(笑)、明日の朝の荷物と行程の確認をある程度して寝るだけだ。次第に緊張感が高まって・・・来たかと言うとそうでもなくて、割とリラックスしていた。

このところずっと睡眠不良が続いていたのに、今朝の無理やり早起きが良かったのか、山本二三美術館で心を洗ったのが良かったのか、なんとその夜は8時過ぎにストーンと就寝した。復帰して10年以上やっているが、こんなことは初めてだった。

次回当日・スイム編へつづく

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