見出し画像

【どまんだコラム】ローソンがKDDIによるTOB🎵

どまんだの大好物、コンビニ三国志に大きな動きが出ましたね🎵
KDDIがTOBし50%を取得するって!
買付代金(予定) 496,495,437,200 円だって!
元々の親会社である三菱商事とKDDIが50:50の共同運営するって!!

今日は予定を変更して(w)、ローソンTOB特集行きましょう🎵
(M&Aとしての見どころのみまとめます。事業上の話はニュース見てね♪)

過去記事はこちら♫3年前ですが、コンビニ3社の分析してます)


1.概要

KDDIリリース 
https://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2024/02/06/7237.html

(1)想定されるスキーム

KDDIがTOB及びその後の株式併合により、その他株主を排除します。

  • KDDIがローソン株を公開買い付け(条件は後述)

  • 結果、三菱商事50.1%+KDDI??%、TOBに応じなかった少数株主が残る

  • それを、株式併合にてスクイーズアウト

共同支配ではありませんが、TOB+スクイーズアウトの良い事例として、伊藤忠によるファミマTOBの分析をしてますのでこちらもどうぞw

(2)TOB実行の下限

三菱商事 持株:50,150,100 株(所有割合:50.06%)
KDDI   持株: 2,110,000 株+TOB分(所有割合:2.11%+TOB分)
 ※TOB実行の下限= 14,458,800 株(所有割合:14.43%)
  よって、KDDI持株(TOB後)は少なくとも16.6百万株(16.5%)以上

2社合計=66.7百万株(自己株除く議決権の2/3以上確保となるよう設定)

(3)株式併合によるスクイーズアウト

例えばTOB下限値だったとしたら、16百万株=新1株となるように株式併合

三菱商事 持株:50,150,100 株 ➡ 併合後の持株:3.13 株
KDDI    持株: 16,568,800 株 ➡ 併合後の持株:1.04 株
その他株主それぞれ:KDDIより少ない ➡ 併合後の持株:小数点以下

となるが、小数点以下の分は、TOB者(KDDI)が現金で買い取ることになります。これにより、
・三菱商事:3株ちょうど(0.13株分はKDDIが買い取る)
・KDDI:3株ちょうど
(三菱商事端数分および他株主分をすべて買い取る)
➡三菱商事 50%:KDDI 50%の完全対等資本構成が完成します。ぱちぱち🎵

出展:同上 (以下同文)

2.他株主について

何と言っても、第5位のKDDIの下につけていた
第6位のNTTドコモはどうなるのか?
が大きな話題ですね。記者会見でも質疑が出ていました。

これについては、KDDIの高橋社長は淡々と言ってましたね。
「スクイーズアウトするので。喧嘩はしないけど」
➡ 問答無用でお引き取り頂きます!って言ってますね🎵

まあ、それをするために三菱商事+KDDIで議決権2/3以上をTOBで取りに行きますので、ドコモが阻止する手段はあまりないですね。
(スクイーズアウトは株主総会特別決議=議決権2/3以上あれば決議可能)

TOB合戦に持ち込む(KDDIより高い価格で)という手もなくはないですが。
今回は三菱商事・KDDIとローソン自身も賛成のTOBなので、形勢逆転は難しいでしょうね。

3.公開買付価格について

KDDIとローソンとの価格交渉8回の末、やっと妥結とのこと(^^♪
買付代金(予定) 496,495,437,200 円です。
でも、プレミアムは前日比20%弱。ちょっと低い気がしますね。
さて、無事にゴールしますでしょうか?

伊藤忠によるファミマTOBのときも30.24%であとから疑義が出ました💦

交渉経緯
昨年12月26日 8650円
1月4日   9000円
1月11日 9500円
1月18日 10000円
1月26日 10200円
1月29日 10290円
1月30日 10350円
1月31日 10360円 ➡ 2月2日に合意 

プレミアムは合意前日比19.99%
・2024 年2月1日8,634 円に対して 19.99%
・直近1ヶ月間平均値 8,011 円に対して 29.32%
・直近3ヶ月間平均値 7,502 円に対して 38.10%
・直近6ヶ月間平均値 7,236 円に対して 43.17%

4.ガバナンス

買収後、三菱商事とKDDI、どのようにローソンを統治するのか。
気になりますよね。
まだ、よくわかりませんが、ネタをいくつか整理すると……

三菱商事中西社長のコメント(@記者会見)
・三菱商事からこれ以上コンビニ事業へのサポートは難しい
・三菱商事からKDDIにTOBを持ち掛けた
同社リリース
・子会社→持分法適用会社に変更
(KDDIに対して発言力が強ければ子会社から外れない可能性あり)

➡KDDIに段階的に譲り、最終的にはコンビニから撤退するのか?

※その場合、三菱商事はKDDIに株式売却を強制実行する権利(プットオプション)とかを勝ち取った可能性が高いかも。答えは内部の人にしかわからないかもしれませんが。

なお、KDDIはすぐにローソンの統制を取り組むことは否定しました。
KDDI高橋社長コメント(@記者会見)
・(通信分野なら主導権を取りに行くが)小売りの分野なので最初から主導権争いはしない
・社長は今まで通り三菱商事から出してもらうことを考えている(現社長留任を認める)

さてさて、数年後、KDDIがいよいよという感じで100%取り込むための第一歩との見えますが、答えは如何に!?(^^♪

5.プロセス

2024年2月6日:契約締結 ← 今ここ
2024年4月頃:公開買付け開始
2024年9月頃:スクイーズアウト手続完了、提携開始

あれ?公開買付開始まで、2か月もあるの?

Good Questionです🎵
ここに、出てくるんです。競争法が!(前回記事参考
(一昨日の記事がいきなり引用されるとはwww)

日本、中国、韓国及びEUにおける競争法に基づき必要な手続及び対応(以下「本競争法対応手続」といいます)に一定期間を要することが見込まれる

KDDIリリース本文から抜粋

まあ、商社と、コンビニ事業をしていない通信事業者と、コンビニの買収・共同運営ですので、それほど大きな市場シェアの変化があるわけでもなく、問題なくクリアランスは取れると思いますが、やはり手続きは必要です🎵

6.まとめ

  • KDDIがローソンをTOB
    その後少数株主をスクイーズアウト(総額5千億円の買収

  • これによって、(現親会社の)三菱商事50%:KDDI 50%の共同支配

  • 少数株主はNTTドコモ含めみんな退場の見込み(スクイーズアウト)

  • プレミアムは20%……低いので論点になるかも

  • 今回を機に、三菱商事は段階的撤退に入った可能性あり

  • 前提として、競争法対応が必要(日、中、韓及びEU)

  • 競争法クリアランス後にTOB(4月)スクイーズアウト完了は9月予定

でした~🎵
今日中に公開できそうで良かったです。

密かにどまんだお気に入りのコンビニシリーズ❤久しぶりですね。
よろしければ、こちらが過去のコンビニシリーズですw





この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?