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翻訳書、読んでみよう!『見知らぬ友』

中高生におすすめの本を紹介する「翻訳書、読んでみよう!」。今回の執筆者は「KA」です。

『見知らぬ友』
マルセロ・ビルマヘール作/宇野和美訳/福音館書店

 アルゼンチンの作家による短編集で、1980年前後、独裁政権下だったころの首都ブエノスアイレスを舞台にした短編が10編収録されている。表題作「見知らぬ友」のほか、「世界一強い男」「地球のかたわれ」など、どれも淡々とした日常生活のなかに非日常的なものがまぎれこむ、なんともいえないあじわいのものばかり。10編のオチはさまざまで、せつなかったり、思わず吹き出したり……。けっして明るい時代ではなかったのに、そこはかとなく――ときには自虐的な――ユーモアが漂うのは、作者がユダヤ系だからだろうか。(KA)

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