読書探偵作文コンクール

読書探偵作文コンクールは、2010年から2022年までおこなわれていた「翻訳書を読んで…

読書探偵作文コンクール

読書探偵作文コンクールは、2010年から2022年までおこなわれていた「翻訳書を読んで、自由に作文を書く、小学生、中学生、高校生のためのコンクール」です。こちらのnoteはそのアーカイブです。

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オンラインイベントのご報告と「読書探偵作文コンクール」終了のお知らせ

3月26日(日)、オンラインイベント「2022年度最優秀作品を選考委員が語る!」を開催しました。 「読書探偵作文コンクール2022」の最優秀作品について、小学生部門、中高生部門の最終選考委員5人が語りあいました。 YouTubeで録画を公開していますので、どうぞご視聴ください。 開催当日の詳細は下記のとおりです。 開催日:2023年3月26日(日) 時 間:午後2時から3時ごろまで 出 演:越前敏弥、ないとうふみこ、宮坂宏美(以上、小学生部門最終選考委員)     金原瑞

    • 2021年 中高生部門 優秀賞

      ◎優秀賞 大槻 奈々さん 中2 『たのしいムーミン一家』 トーベ・ヤンソン作 山室静訳 講談社 【作品】  たのしいムーミン一家を読んで  ムーミンは動物ではありません。スナフキンは人ではありません。どちらも妖精です。私は、ムーミンたちを、かわいいアニメキャラクターの中の一つと思っていました。ムーミンたちの物語が、こんなにも不思議で、そしてなぜか壮大で、だけどほっとする世界でくり広げられていることを知りませんでした。私はこの物語を、遠い昔話しを読んでいるような気持ちにな

      • 2020年 中高生部門 優秀賞

        ◎優秀賞 和佐田 真理子さん 中1 「ザ・ランド・オブ・ストーリーズ」(全6巻) クリス・コルファー作 田内志文訳 平凡社 【作品】  世界で一番共感できる本・世界で一番愛しい本に出会った結果(エッセイ)  私は、声を大にして、世界中に叫びたいと思っていることがあります。そして、宣伝できるのなら、倒れるぐらい策を練って、宣伝したい本と作者がいます。文字にするだけで、声に出すだけで、顔を赤らめてしまうのですが、思い切って、文字におこしてみます。『ザ・ランド・オブ・ストー

        • 2019年 中高生部門 優秀賞・特別賞

          ◎優秀賞 椚山 亜莉沙さん 高1 『星の王子さま』 サン=テグジュペリ作 池澤夏樹訳 集英社 【作品】  Gift~十五歳の夏の巡り合わせ~  この夏、私は、久しぶりに、幼い頃の写真が無性に見たくなり、アルバムのページを、懐かしみながら、ゆっくり一枚ずつめくった。大好きだった兄を亡くしてから七年、写真を撮る機会もめっきり減り、こんな気分になったのは初めてで、自分でも不思議なくらいだった。兄との思い出が走馬灯のように駆け巡り、いつしか涙が私の頬を伝って、こぼれ落ちた。そし

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        オンラインイベントのご報告と「読書探偵作文コンクール」終了のお知らせ

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        • 中高生部門 受賞作品
          21本
        • 小学生部門 受賞作品
          44本
        • ドクタンからのお知らせ
          10本
        • この本、どうかニャ?
          29本
        • 翻訳書、読んでみよう!
          5本

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          2018年 中高生部門 優秀賞・特別賞

          ※このコンクールは本を読んで思いついたことを作文にして送るスタイルです。そのため、本の結末が作文に書かれていることがあります。結末がふくまれる作文には★注意書き★をつけましたので、まだ結末を知りたくない方は、ぜひ本を読んでから作文をお読みください。                     ◎優秀賞 凜太郎さん 高3 『デミアン』 ヘルマン・ヘッセ作 高橋健二訳 新潮社 【作品】 「私は自分の中からひとりで出てこようとしたところのものを生きてみようと欲したにすぎない。なぜ

          2018年 中高生部門 優秀賞・特別賞

          2017年 中高生部門 優秀賞

          ◎優秀賞 野上日菜子さん 中2 『白鯨』 ハーマン・メルヴィル作 田中西二郎訳 新潮社 【作品】 「白鯨」のクライマックスとなるエイハブ船長とモービー・ディックとの戦いは、日本の海(太平洋)で行われる。時代は江戸時代である。アメリカは、十九世紀には、太平洋に鯨を獲りにきていたわけである。それが二〇〇年後の今では、捕鯨反対側に回っている。何がアメリカを反対の方向に導いたのか考えてみた。  十九世紀は、捕鯨の最盛期であり、特にアメリカやイギリス、オーストラリアやノルウェーの舟

          2017年 中高生部門 優秀賞

          2022年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          ◎優秀賞 川上 莉央さん(小6) 読んだ本――『世界で一番の贈りもの』 マイケル・モーパーゴ作 マイケル・フォアマン絵 佐藤見果夢訳 評論社 【作品】 「クリスマスの贈りもの」  私がこの本を手にとったきっかけは、あるバンドの曲でした。その曲でクリスマス休戦について興味を持った私は、学校の図書室で平和についての本を探していたところ、この本に出会いました。  この本のタイトルは『世界で一番の贈りもの』です。私はこの本の中で二つの“世界で一番の贈りもの”を見つけました。  

          2022年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          2021年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          ◎優秀賞 中込 恵楠さん(小5) 読んだ本――『ぼくのつくった魔法のくすり』 ロアルド・ダール作 宮下嶺夫訳 評論社 【作品】 「ぼくの願うくすり」 「いいきみだ!」  ジョージの作った薬を飲んで、ひょろひょろと二階建ての家よりも背が高くなったジョージのおばあさんは、家に入ることができなくなった。しかたなく、ねずみたちといっしょに干し草置き場でねることになったグランマのことを、ぼくはそう思った。  この本の作者はロアルド・ダールだ。以前、『こちらゆかいな窓ふき会社』を読

          2021年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          2020年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          ◎優秀賞 森 小久良さん(小6) 読んだ本――『月の光を飲んだ少女』 ケリー・バーンヒル作 佐藤見果夢訳 評論社 【作品】 「いつもとは違うこと」  書店や図書館で読みたい本を見つける時、どうやって探していますか?宿題で読まないといけない本や、誰かが「面白かった」と言っていた本とか無くて、ただ「なんか新しい本が読みたいな♪」と思って図書館へ行った時のことです。たいていは、本棚にずらっと並んでいる、たくさんの背表紙をながめながら、気になる題名を探していきます。気になる題名

          2020年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          2019年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          ◎優秀賞 盛永 維さん(小6) 読んだ本――『記憶の国の王女』 ロデリック・タウンリー作 布施由紀子訳 徳間書店 【作品】 「読むというすてきな冒険」 「来たぞぉぉぉぉ! 読者だ!」オレンジ色の鳥がそう叫んで、高く舞い上がりました。 「ほぉぉぉんが開くよぅぅ!」ウシガエルがうめくように言いました。「開くよぅぅぅ! ほぉぉぉんが開くぅ!」  登場人物たちは、閉じていた本の中で、持ち場のページを移動して生活していた。彼らは、本を開く読者を待っていたのだ。そして、このかけ声で

          2019年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          2018年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          ◎優秀賞 伊井 悠馬さん(小6) 読んだ本――『ギリシアの神々の物語』 ロジャー・ランスリン・グリーン作 山本まつよ訳 子ども文庫の会 『超おもしろ環境クイズ』 スティーブ・スキッドモア作 浅野万里子訳 金の星社 【作品】 「ギリシャの神々の物語」 伊井 悠馬  ゼウスは久しぶりに神々の神殿から地球を眺めていた。彼がクロノスやティタンたちと戦い勝利した後に地球を再建してから、ずいぶんと月日が流れた。ゼウスはその後の地球の変わりように驚いた。いたるところで環境問題が発生し

          2018年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          2017年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          ◎優秀賞 田邊 宏胤さん(小6) 読んだ本――『ミオよわたしのミオ』アストリッド・リンドグレーン作  大塚勇三訳 岩波書店 【作品】 「ミオの心の変化」 田邊 宏胤  ぼくは、リンドグレーンの本を沢山読んでいます。リンドグレーンの本が好きな理由は、読んでいると、いつも自分がこんな事が出来たらいいなと思うことが、実現されているからです。例えば、「長くつ下のピッピ」では、ピッピが馬をもてるくらい力持ちのところや、勇気のあるところ、他にも「やねの上のカールソン」であったら、カ

          2017年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          2016年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          ◎優秀賞 S・Nさん(小5) 読んだ本――『あのころはフリードリヒがいた』 ハンス・ペーター・リヒター作 上田真而子訳 岩波書店 【作品】 「ぼく」とユダヤ人のフリードリヒは、小さいころは、平和にくらしていた。二人は、一九二五年生まれだった。二人は、同じアパートにくらしていた。「ぼく」は二階、フリードリヒの家族は、三階にくらしていた。  が、ユダヤ人は、差別され、フリードリヒは、学校を転校することになってしまった。一九三四年のことだ。  たんにんの、ノイドルフ先生の本心は

          2016年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          2015年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          ◎優秀賞 まなさん(小3) 読んだ本――『ちいさなあなたへ』 アリスン・マギー作 ピーター・レイノルズ絵 なかがわちひろ訳 主婦の友社 【作品】 「ちいさなあなたへ」を読んで まな  わたしが生まれた日は、冬のあたたかい日なんだって。  わたしが生まれた時はどんなようすだったのかな。お父さんとお母さんは、わたしを見た時、何て思ったのかな。「うれしい!」かな。それとも、「つかれたー。」かな。お母さんに聞いてみたら、「すごくほっとしたよ。」「うれしい気持ちと、だんだん心ぱい

          2015年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          2014年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          ◎優秀賞 内山満里菜さん(小4) 読んだ本――『アッホ夫婦』 ロアルド・ダール作 柳瀬尚紀訳 評論社 【作品】 ロアルド・ダールの秘密 内山 満里菜  私は、ロアルド・ダールさんの『アッホ夫婦』をえらびました。なぜなら、この本が、一番おもしろかったからです。 『アッホ夫婦』は、さるをかっているひどい夫婦の話です。木のえだに強いのりをぬって鳥をつかまえて、パイにして食べてしまったり、るすの間、さるにずっとさか立ちをさせたりします。また、二人は仲が悪く、だんなさんにミミズ入

          2014年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          2013年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞

          ◎優秀賞 小椋勝也さん(小3) 読んだ本――『あかちゃん社長がやってきた』 マーラ・フレイジー作 もとしたいづみ訳 講談社 あかちゃん社長がやってきたを読んで 小椋勝也  ぼくの家には、今年二月に生まれて六か月になる妹の赤ちゃんがいます。図書館で「赤ちゃん社長がやってきた」という題名を見た時に、赤ちゃんが社長になれるわけがないのに、どういうことなのかふしぎに思い読んでみたくなりました。  この本には、「あかちゃんは、やってきたそのひから、しゃちょうなのです。」と書いてあ

          2013年 小学生部門 優秀賞・ニャーロウ賞