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眠れなくなるほど面白い 図解 社会心理学(監修:亀田達也)

ジャンル:社会心理学
満 足 度:★★★☆☆

〇まとめ・感想

社会心理学は社会の中での個人の行動、心の変化の法則を解き明かしていく学問で、テーマは多岐に渉る。

「人は想像以上に社会や集団の影響を受けてしまう」ということを意識するだけでも、冷静な行動や判断をとれる可能性が高まると思った。

・自分の考えを過信し過ぎず、「本当に自分の内側から発されたものなのか」、「周囲の環境に選ばされたのではないか」、「もしかしたら誤っているかもしれない」と疑うことも時には必要なことであると感じた。

〇特に面白かったこと

・【アイヒマン実験】・・・責任感のある人でも、代理人という無責任な立場になると、非常識な行動(残忍な行動)をしてしまうことがある

・【悪魔の擁護者】・・・討論のテクニックの一つ。あらかじめ多数派に対して反対意見を言う役割の人を設けることで、少数派も意見しやすい環境をつくれる。

・【少数者影響過程】・・・少数派が意見を通すには一貫性が必要。また、論点以外は、共通しているというように多数派に仲間意識を持たせることが重要。

・【フットインザドアテクニック】・・・人は一貫性を通したいと考えるため、要求を小さいものから徐々に上げていくと受け入れられやすくなる(例:訪問販売)

・【アンダーマイニング現象】・・・報酬を与えると、かえってやる気が下がる場合がある

・【第一印象】・・・人は相手に感じた第一印象に沿う情報を正しいと無意識に思い込む

・【おとり効果】・・・おとりの選択肢があると人は合理的な選択がしにくくなる(例:飲食店のメニュー)

・【アルゴリズム】・・・意思決定の1つ。時間をかけて最適解を見つけようとするが、その分労力や時間が必要。(例:スマホを購入する際に、自分の欲しい機能を丁寧に吟味する)

・【ヒューリスティックス】・・・意思決定の1つ。手早く答えをみつけようとするが、最適解が得られるとは限らない。(例:スマホを購入する際に、「1番人気」等の情報で選ぶ)

・【バランス理論】・・・「自分」、「相手」、「対象物」との関係性(好意(+)、敵意(-))による8パターンの分類で、各パターンの掛け算でプラスなら均衡、マイナスなら不均衡な状態。(例:自分は犬が好き(+)でだが、自分が好意を抱いている(+)相手が、犬は嫌い(-)場合は、掛け算でマイナスとなり、不均衡な状態。)

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