前回の紹介とは、うって変わって、売れっ子作家の林真理子さんが、講談社現代新書から出している2冊の本を紹介します♪
林さんは、我々の60代、70代に人気の女性作家だと思います。私の母親も全作品を読んでいます。
私は、小説にはあまり関心がなかったのですが、「野心のすすめ」や「成熟スイッチ」を読んでみて、林さんの作品は、小説というより、エッセー集ですので、とっつきやすく読み始めるハードルが低いことに、今更ながら気づきました。
野心のすすめ
まずは、「野心のすすめ」の紹介です。
2013年4月に出版された少し前の本ですが、いつのタイミングで読んでも人生の醍醐味を教えてくれる本です。
帯の「”高望み”で人生は変わる」という挑戦的な言葉にぐさっときます!
表現力があり、プライドもあるが、自分を卑下して、シニカルな笑いも取れる文体により、林さんの人生を流れるようにトレースできます。
「野心」とは?
そもそも、「野心」とは何なのでしょうか?
「野心」についてわかりやすい記載を、引用します。
野心を持つことのできる人
つぎに、「野心」を持つことができる人の説明があります。
人生の残り時間
確かに、「野心」を持つには、人生の時間を明確に意識して、生きるのが前提ですね。
マイクロソフトの創業者のビル・ゲイツは、大学で勉強する時間を惜しんで、ハーバード大学を中退しています。孫正義さんの自伝を読んだことがありますが、彼も大学生の時から、人生の残り時間を意識して、ご飯を食べるときも、必死に勉強をしていました。
「食事をするときも手から教科書を離さなかった。左手に持った教科書をにらみながら、視野のはしっこにボーッと見える皿に右手でフォークを突き刺して、とりあえず刺さったものを食べる。両手にフォークとナイフを持って、料理を見ながら食事をするなどという贅沢なことは考えられなかった」
という名言があります。
プロフェッショナルは、自分の人生の残された時間を、シビアに明確に意識していますね。
人生の頑張り時
必死に生きているなかで、人生の頑張り時という面白い表現があります。
高等な職
さて、どんな仕事もいい仕事なんてわけはなく、世の中の職業には貴賤(きせん)が存在します。
たとえ、いい大学を卒業しても、その後、ボーっと生きていたら、次の10年がいい人生にはなりません。常に10年先に先行投資をするイメージですね♪
50代の後悔とは
さて、20代、30代では、子どもの有無が、その後の人生にどのような影響を与えるか、予想できないところです。
林さんは、50代の過ごし方も、教えてくれます。
本を読むことの価値
大作家の林さんが本を読むことの効用を説くのは、だいぶ手前味噌ですが、私、桐島も大賛成です。
「趣味は、ヨガです!」なんていうのは、典型的過ぎて、会話が広がりません。
「趣味は、読書です!」と言わないまで、こっそりと、読書を趣味にしている人は、魅力的です。
成熟スイッチ
成熟スイッチは、以下で紹介した幸福が上向いてくるタイミングの、50歳以降を主な舞台にしています。
まさに、「人間は成熟しきると、大抵のことはどうでもよくなってくる」という至りの境地のことです。
大人の振舞い方やマナーなど、が書かれています。
私が、特に印象的だったのは、読書を引用します。
読書の快楽
社会人になると、周りの人が読書をする人か、しない人かすぐに見抜けます。読書をしない人は、孤独を恐れて、同じようなレベルの人たちとツルム(付き合う)ことを全肯定しています。
私、桐島は、時間があると、この本読みたい、このマンガ読みたいと、時間を読書時間に換算してしまい、1人時間を欲してしまいます。
なんなら、拘置所に入っても、読書ができるのであれば、2年ぐらいは余裕で耐えられる気がします。
「野心のすすめ」は、20代、30代前半の人向け、
「成熟スイッチ」は、30代後半、40代、50代の人向けだと思いました。
それでは、よい読書日和を♪