「幸福」などでは満たされない私たち
これを読んでくれている人の中で、どれくらいの人が人生の“師”と呼べる人を持っているだろうか。
大人になって気づいたことの一つは、自分のことを本当に思って叱ってくれる人がいなくなる、ということだった。
だからこそ、私は“師”が欲しかった。
自分で自分を厳しく律せられればいいけれど、私は自分に甘いところがあるので、それを外に求めた。
でも、現実の世界で師に出会うのって難しい!
そんな時、やっぱり本が師に出会う窓口になった。
太陽の塔、または「芸術は爆発だ!」でお馴染みの、岡本太郎さんの言葉は、とにかく自分と対峙して、挑んで、苦しむことで自分を解放するんだ!という激しくも力強いメッセージに溢れている。
彼が繰り返し述べた“生命感”
生まれてきた理由も意味も、この“私”という存在自体も、考えてみればカオスとしか言いようがない。
だけど、だからこそ、その中で生きがいを見つけたり、こう在りたい、こう生きたい、こうしたい、そんな情熱が自分の存在を輝かせ、カオスを切り裂く一本の柱になるんだと思う。
どれだけ物質的な豊かさを手に入れても、なお満たされない何か。
それに岡本さんは鋭く言及する。
自分の中にある歪みやどうしようもなく欠落した部分、または過剰な欲求や願望。
そうしたものをじっくり見つめて、挑んで、対決してきなさい。
周りの人間や社会に存在するものさし、そんなものよりもとにかく自分を見つめて妥協なく自分を生きなさい。
そんなことを言ってくれたように気がします。
これからも本を通じて、厳しくて耳の痛くなることを言ってくれる師に出会って行きたいなと思います!
Written By あかり
アラサー女
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