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dok-s projectの映画日記

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2014年からYahoo映画に書いてきた、僕の映画感想文。
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2020年6月の記事一覧

dok-s の映画日記その27「女囚さそり 701号怨み節」(1973)

dok-s の映画日記その27「女囚さそり 701号怨み節」(1973)

女囚701号さそり
評価:★★★★
「恨み節PV」

主演の梶芽衣子は我々の世代にとっては、大映ドラマで主演アイドルをいじめる暗いおばさんというイメージが強いが、それよりも前は主役を張る銀幕スターだったわけで、本作は野良猫、修羅雪に並ぶ彼女の代表作である。

さて本作は、前半までの刑務所シーンは見るに耐えない三流演出の連続。看守のパワハラにより穴をほらされる(埋め戻す)シーンがやたら長くなかなか退

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dok-s の映画日記その26「ジョーズ」(1975)

dok-s の映画日記その26「ジョーズ」(1975)

ジョーズ (字幕版)
評価:★★★★
「例の檻」

シャークハンターものはテレ東の昼なんかでよくやってる、いわゆるジョーズ・ヘタな亜流ものをいくつも見てきたが、その本家をなぜか見ていなかった。

ゲップが出るほど亜流三流シャークハンターものを見てきたので今更感があったが、いざ見てみるとやはりイノベーターな作品、誰も今まで作っていない自負を作品からひしひしと感じた。
迫力が違った。

本作は、有名な

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dok-s の映画日記その25「ウォーキング・ゾンビランド」(2015)

dok-s の映画日記その25「ウォーキング・ゾンビランド」(2015)

ウォーキングゾンビランド字幕編
評価:★★★

「くだらね〜w」

よくもこんなヒドイパロディをって感じ。
ストーリーは皆無、怖くもないしアメリカンジョークの連続でゲップしかでない。

ただ、ウォーキングデッドやゾンビランドが好きで、そのパロディをってことで見ておきたくなった。

マリワナを吸ったらトゥインキーがキライになるタラハシーや、保安官役のリック風な「クァ〜ル」や、へなちょこダリルの動きが

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dok-s の映画日記その24「夢一族 ザ・らいばる」(1979)

dok-s の映画日記その24「夢一族 ザ・らいばる」(1979)

夢一族ザ・らいばる(amazon prime)
評価:★★
「映画とは何か?を考えさせられるほどの」

同時期のドラマ「ムー一族」のキャスト(+寺内貫太郎)を中心にしたコメディ映画だが、中身は別物。

他人の睡眠口座を狙ったテーマが途中から散漫になり、突然、脈略のないシーンが入ってきたりなど、何がどうしたってのが全然伝わらず、話もいらいらするくらい進展しない。
おなじみの久世テイストのドタバタが随

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dok-s の映画日記その23「女神の見えざる手」(2016)

dok-s の映画日記その23「女神の見えざる手」(2016)

女神の見えざる手(字幕版)
評価:★★★★★
「ハウ・ツー・ウィン」

どんな手を使ってでも勝ち進むアラフォー異能ロビイスト、スローンが主人公のディベート合戦映画。

鉄の女スローンの疲れた心を癒すのはドラッグと買春。それらも彼女にとってはまるで車のガソリンかのごとく。済ませたあとは、何食わぬ顔で鉄のロビイストに再び変身。

そんな、とある会社の雇われロビイストが、会社に反して銃規制側につくために

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dok-s の映画日記その22「ワールド・ウォー・Z」(2013)

dok-s の映画日記その22「ワールド・ウォー・Z」(2013)

ワールド・ウォーZ (字幕版)

評価:★★★★
「見応えはありました、よ」
これを読んでいる未来の方の中には、忘れているか知らない方もいらっしゃるかも知れませんが、2020年の3月現在、地球上は未知のウイルスで大変なことになっております。

パンデミック、入国禁止、マスク不足、オリンピック延期、10分に一人死亡!??
この先どうなるかはわかりませんが、自分の周りは今のところ、平気です。しかし。。

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dok-s の映画日記その21「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」(2020)

dok-s の映画日記その21「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」(2020)

美と共同体と東大闘争 (角川文庫)

評価:★★★★
「1969年の即興劇」

今年、わたしは三島由紀夫氏の享年を超えることになる。
そんなタイミングでの彼の表現で言うところの「言霊」を観に行かないわけにはいかない。

初めてこの討論を知ったのは約30年前、確かNEWS23だったと思う。
YouTubeにもあがっているあれであり、こんな貴重な映像が20年ぶりに発見されましたな感じで放送され、その殺

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dok-s の映画日記その20「Fukushima 50」(2020)

dok-s の映画日記その20「Fukushima 50」(2020)

Fukushima50
評価:★★★
「あの日を思い出したけれども」

「あの日」のことはハッキリ覚えている。
忘れるわけがない。
ライフラインは縮小されてスーパーには食料がない。あの日短期間とはいえ地べたを這いずり回わされたような、何かがリセットされたような衝撃は忘れるわけがない。

あれから9年の節目で見たこの映画。

某地方都市の有名資本の映画館でチケットを買おうとしたら、ポツポツと席が埋ま

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dok-s の映画日記その19「ミッドサマー ディレクターズカット版」(2020)

dok-s の映画日記その19「ミッドサマー ディレクターズカット版」(2020)

ミッドサマー(字幕版)
評価:★★★★

「あまり変わらないみたいね」

通常版をみた一週間後の今日見てきたので、自分の中の白夜は続いている状態だった。

で、通常版とディレカ版の違い
はっきり言って、大差はありません。

ミッドサマーの世界観が、アリ・アスターマジックが好きで、超マニアな貴方は、間違い探しのごとく見に行くのもありだけど、さほど違いは感じられなかったのが正直なところ。
むしろ勧める

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dok-s の映画日記その18「パラサイト 半地下の家族」(2019)

dok-s の映画日記その18「パラサイト 半地下の家族」(2019)

パラサイト 半地下の家族 [Blu-ray]

評価:★★★★
「臭いと暗号」

近所の郊外の市民向けミニシアターで鑑賞

いかにも、アカデミーの話題で集まったご近所さんたちで、普段閑散としているシアターは満員!

改めて、韓国映画の良くも悪くもの力強さ、押しの強さを感じたとともに、とうとうハリウッド並みの手法を獲得したんだなといった感じです。
隠喩と暗喩をまぶした、丁寧な作りは見事という他がない

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dok-s の映画日記その17「1917 命をかけた伝令」(2020)

dok-s の映画日記その17「1917 命をかけた伝令」(2020)

1917 命をかけた伝令 4K Ultra HD+ブルーレイ[4K ULTRA HD + Blu-ray]

評価:★★★★
「世界でもっとも不幸な兵士」

一言でいえばゲームっぽい感覚で見れた。
大した説明もなしに、敵陣地を抜けて別の隊への伝令スタート。

カメラは一つなので360度見渡せる戦地。
パンするたびに、何か起きるんじゃないかドキドキ。
その場その場で必要なアイテムをゲットして、やがて

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dok-s の映画日記その16「AI崩壊」(2020)

dok-s の映画日記その16「AI崩壊」(2020)

AI崩壊(amazon prime video)
評価:★★★★
「はじめちょろちょろ」

まず、2030年の未来の設定の割に、今風な車が走ってるシーンがとほほで、HOPE社が用意した未来車だけが浮いてるのもなんだか。。
ちっとも未来じゃない!
相変わらず邦画はSFに弱い!
こりゃ駄作かなあと思っていたが、AIパニックが始まってからようやく見応えを感じてきた。

AIのぞみの開発者役の大沢たかおが

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dok-s の映画日記その15「アンストッパブル」(2019)

dok-s の映画日記その15「アンストッパブル」(2019)

アンストッパブル
評価:★★★★★
「サスペンス・ママ・ムービー」

ノオミラパス。
すっかりいい熟女になって、サスペンスクイーンとしてまた我々の前に現れてくれました。

直視出来ないほどの不可解な行動をおこす、メンヘラママ役を見事に演じていました。

この映画は何を言ってもネタバレになるし、けれども、誰もが想像しうるラストだけれども、ノオミママのメンヘラな行動にそんなことはどうでも良くなるはずで

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dok-s の映画日記その14「ドクタースリープ」(2019)

dok-s の映画日記その14「ドクタースリープ」(2019)

ドクタースリープ

評価:★★★

「何か気に入らない」

シャイニングはもうどんな内容か忘れていたが、あえて復習はせずに見に行った。

本作を観ていくうちに、だんだんシャイニングのことも思い出してきたが、同時にシャイニングが、当時ぽい、説明の無さが不気味な怖さの味付けをしていたのだと気付かされた。
そのくらい、本作には親切にも、説明が多すぎた。

筒井康隆の小説、「七瀬ふたたび」のような超能力2

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