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めざすところは?

大雨が降ったり、ものすごく暑い日差しだったり、コロコロと変わる梅雨の天気。暑い日の日差しはかなり強く、痛いくらいになる。人混みの中はちょっと不安になることもあるし、マスクで息苦しい。30度を超えてマスクをつけて、外を歩くのはかなりしんどい。

少しずつ仕事も戻りつつある。久しぶりの出張、長い移動、ホテルはどこも対策が施してあり、大分との温度差を感じてしまった。農業の方は田植えも終わりひと段落だ、庭の小さな畑は、なす、トマト、きゅうりなどの夏野菜がどんどんできて、食べることに追われている。


さて、今週のブログは「めざすところは?」というタイトルにした。久しぶりに県内、県外出張に出て、多くの自治体の人と話し、導入に向けてのお話を聞いた。そんな中で感じたことを書いてみようと思う。

そもそもGIGAスクール構想の始まりは昨年の12月からだ。それまでは、国からの地方交付税交付金を使ってICT環境を整備しなさい、ということでその整備指針も出され、整備を促されていたし、1年の間に何度も通知が来ていた。でもその予算は紐付きではなく、それぞれの自治体の事情に合わせて整備が少しずつ進んでいた。学校の中の様子に似ていて、やる人はやる、やらない人はやらない、という雰囲気で自治体の整備も進んでいた。

社会全体のインフラとしてPCやタブレットを使うことが当たり前になり、多くの人がスマホを所有し、どこでも誰でもインターネットを使って生活や仕事をする様になった。そんな中で学校は150年前から変わらず、黒板とチョーク、紙の教科書とノートでの授業が当たり前の様に続けられていた。

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そして今回、いよいよ国も予算をつけ、Global and Innovation Gateway for Allということで一人一台端末と校内の無線LAN環境を整えることにした。年末に通知され、次年度当初予算が概ね決まった後のこの施策は、混乱を起こし、すごく大変な状況になった。

そしてその後、コロナウイルスによる休校措置が行われ、「学びを止めない」という言葉のもと遠隔での取組が進められ、何もできない多くの公立の学校の様子が報じられ、学校のICT環境の遅れに注目が集まった。

今は6月議会で多くの自治体がGIGAスクール構想の実現に向けて、整備の話を進めていて担当者の人たちもすごく頑張っている。私も導入の支援をあちこちの自治体で同時進行で進めている状態だ。

元々進めてきた地方交付税交付金を使った環境整備、そして年末から始まったGIGAスクール構想、突発的にやってきたコロナウイルスの、第2波に備える対策としてのICT環境整備、これらが同時に訪れている。やることは同じでも、目的はそれぞれ違っている。それによって環境の設計は同じ様に見えて変わってくるのだ。


めざすところはどこなのだろうか。社会に出て働くときに必要なスキルと、学校での学びの蓄積にはズレが生じている。学校で身につける知識やスキルは、社会で必要とされることと同じではない。もちろん知識や技術の習得は大切なことだが、テストの点を挙げ、合格するための勉強が学びの中心になっているのが現状だ。

学校は長い間閉じたままで、社会とつながっているとは言い難い。ICTを使って、世界とつながり、社会とつながり、学ぶことの楽しさや、つながることの面白さを感じられる場にしていきたい。


学校での学びと社会をつなげるため、私たちは変わらなくてはいけない。物凄い速さで変化している中で、何も変わってこなかった学校教育を変えるための起爆剤として、ICTの整備はあると思う。めざすところはどこなのか、なんのため、誰のための環境整備なのかをもう一度考え、最適な学びの環境、インフラとしての整備を進めていきたい。

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