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ビートルズ 個人的好きな「リンゴボーカルの曲」TOP5

「もしラバーソウルに『We Can Work It Out』が入っていたら」とか、「もしリボルバーに『Rain』が入っていたら」とか妄想したことがあるビートルズファンは少なくないでしょう。
これらの曲を入れるのなら当たり前ですが曲数が増えてしまうので既に入っている曲をどれか一曲削らないといけない。

となると・・・ラバーソウルなら「What Goes On」、リボルバーなら「Yellow Submarine」を選ぶ方が多いのではないでしょうか。

共通点はどちらもリンゴボーカルの曲。少なくとも僕ならこの2曲を選びます。リンゴファンの方には申し訳ない気持ちでいっぱいですが・・・。

しかし何となくイメージとして「ビートルズのアルバムはジョンとポールのどっちかが5曲でどっちかが6曲、ジョージ2、リンゴ1で計14曲」という基準があるように思います。ラバーソウルはこの法則に則っていて、リボルバーはジョージが三曲、サージェント・ペパーはポールが無双、ホワイトアルバムはこれの二倍、アビーロードはメドレーがあるから一概に言えないとなんだかんだアルバムによって変化はありますが、「リンゴボーカルは一曲」という部分はなかなか揺らいでないです。

彼らが本気で「アルバムをガチのマジでいいものにしたい」と考えていたなら・・・これは怒られそうですが・・・リンゴボーカルの曲は一曲も入れてなかったと思います。
彼が四人の中で最も作曲に疎かったのは事実ですし・・・これも怒られそうだな・・・一番声に特徴がないのも事実です。歌は上手いと思います。

しかし彼らは(レットイットビーで削られてしまいましたが)最後までリンゴの曲をアルバムから外さなかった。このなんといったらいいでしょうか、「調子に乗らなかったこと」は彼らの魅力の一つと言えます。

もしラバーソウルやリボルバーが最初で妄想したような形になっていたとしたら?確かに歴史的名盤になりますが、「これまであったのにリンゴボーカルの曲を入れなくなった」という悲しい事実が生まれてしまい、それがアルバムの評価にマイナスの影響を与えることは避けられないでしょう。
またリンゴの曲が無くなることで厳かな空気感が出てしまうというデメリットもあります。レディオヘッドが「売れすぎてしまう」ことを危惧してOKコンピュータから「Lift」を外したこともそうですが、名曲しかないということは、行き過ぎると逆効果なのです。
僕は個人的な意見を言うなら、この妄想のような形でラバーソウルとリボルバーが発表された世界線の世間より、今の現実の世間の方がビートルズのことが好きだと思います。リンゴの曲があることによる親しみやすさはやはり大きいです。

前置きが長くなりました。今回はそんな彼らが最後まで必要だと判断したリンゴボーカルの曲の個人的TOP5を紹介します。五曲しかないのかよと言われそうですがそもそもが12曲しかないのと、例えば「Match Box」と「Honey Don't」どっちが好き?と言われてちゃんと理由を付けて説明できる人、あんまりいないと思います。


5位 「Good Night」
悪名高い(誉めてる)「Revolution 9」の毒を中和するような、もはや同曲の一部と言っても過言ではない甘い子守歌。作曲はジョン。ポップス史上最も意味不明な曲を作ったかと思いきやそれに続く甘い曲を作って自己完結させたのはよく考えたら面白い。
リンゴのボーカルも優しくてとてもいい。この曲が「優しい曲と思いきや実は・・・」みたいな邪推を産む隙を与えないのは、ビートルズで一番温厚というイメージのある彼が歌っているからこそ。


4位 「Octopus's Garden」
普通にめちゃくちゃいい曲なんですよね。歌詞も暖かくていい。ドキュメンタリーの「Get Back」を見て分かるようにジョージがめちゃくちゃアシストしてます。イントロのギターも凄く印象的。


3位 「Yellow Submarine」
リボルバーで聴けるようになったこの曲のジョンが歌うデモがめちゃくちゃ哀愁漂ってて驚きました。初期の構想はもっと違ったものだったんでしょうね。
効果音も凝ってて「張り切って作ったんだな」と思わされます。オクトパスガーデンもそうですが、リンゴの声ってこういう「子供っぽい曲」にめちゃくちゃ合ってます。


2位 「Don't Pass Me By」
普通にめちゃくちゃいい曲なんですよね(2回目)。
シンプルな構造のカントリーですがメロディはなかなか美しく侮れない。リンゴものびのびと歌っていてレコーディングを楽しんでる感じがします。
バイオリンのアレンジがハチャメチャで好き。最後の少し狂気的なソロが印象的です。


1位 「With Little Help From My Friends」
歌いやすくそれでいて美しいメロディ、歌詞にとんでもなく深みを持たせた問答的な素晴らしいコーラス、イカレたポールのベースライン、アルバムのコンセプトを意識した曲構成、一筋縄では終わらない印象的なラスト。リンゴの曲の中でこの曲だけ突出して完成度が高いです。今まで挙げた曲は「アルバムに緩急を持たせる箸休め」的な要素も含んでいますが、この曲はそんなことは全然なく、サージェントペパーズという大名盤の構成要素として「A Day In The Life」に負けないほど重要な役割を持っています。文句なしの一位です。


という訳で好きなリンゴボーカルの曲TOP5でした。
結構皆さん似通った結果になると思いますがどうでしょうか

では、読んでいただきありがとうございました!

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