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"ゾンビ企業"に属していたとて絶望せずキャリア形成するためのヒントを思考する

どうも、ゑんどうです。

日本でゾンビ企業が増加しているという気になる傾向を示す調査結果を帝国データバンク(東京都港区、代表後藤 信夫氏)が2022年12月26日に出しました。

各国の中央銀行(日本でいうと日本銀行)が出資する法人で、中央銀行の中央銀行と呼ばれる国際決済銀行によると、ゾンビ企業とは「設立10年超で3年以上にわたってインタレスト・カバレッジ・レシオ(利払いに対する営業利益+受取利息・配当金の比率)が1を下回る企業」とされています。

出典)帝国データバンク『「ゾンビ企業」は約 18.8 万社、前年度から一段の増加 』

何のこっちゃわからない計算式なのですが、なんとか要約すると負債が多く収益性が低いため、負債の返済や成長のための投資ができない企業のことです。

帝国データバンクのデータを見てみると、2021年度のゾンビ企業の割合は12.9%と前年度より1.5ポイント増加しており、その数は全国で約18万8000社と推計されると報告されています。

さらに、前年からの上昇率で言うと、2007年リーマンショック時と同等の上昇率で、コロナ禍に受けた融資返済が滞っている企業が多数いるであろうことがわかります。

あまり聞きなれないようでいながらも想像しやすい呼称なので頭に残りやすいですが、ちょっとゾンビ企業について考えてみます。それと同時に、ゾンビ企業で働いていたとして、いわゆるキャリアアップは望めるのかについても考えてみます。

ゾンビ企業とはどんな企業を指すのか

冒頭でも書いたのですが、もうちょっと端的に言い換えてみます。
"ゾンビ企業 "とは、「金儲けや借金の返済に苦労している企業」のことです。

まず、そもそも企業経営がうまくいっていないのにも関わらず、閉鎖することなく、諦めずに操業している状態なわけです。

多額の返済できないような借金をしたり、政府から救済策を受けることによって存続することができるかもしれませんが、お金を儲けられるような仕組みを構築することができなければ根本的な解決にはなりません。

仮に、ボクがクラフトコーラのお店を出店したとしましょう。ただ、店を開いているばかりで、利益(売上-経費)が出るほど売れなかったとしたらどうでしょう。

即刻、妻さんから「辞めちまえ」と言われること間違いなしです。

まだクラフトコーラ店の営業を続けたいボクは至る所へ出向いては店舗を続けるためのお金を借りては何とか営業を続けようとしたところで、十分な売上を立てることができなければ、店を閉じなければなりません。

そうやってビジネスにおける経営能力がなく、不景気や不利な社会情勢になっていた場合に乗り切ることができない事業者が補助金や特別金利による融資を受け、死に体で生き延びている状態のことをゾンビと呼ぶのです。

日本に現存するゾンビ企業は18万8000社

帝国データバンクの調査では、日本国内にあるゾンビ企業は推定18.8万社にのぼるとされています。これは帝国データバンクが保有する企業概要データベースに収録されている147万社に当てはめ、12.9%から類推した物です。

12.9%の数値根拠は以下のとおり。

帝国データバンクが保有する企業財務データベース「COSMOS1」(2022 年 11 月時点)において、 「3 年連続でインタレスト・カバレッジ・レシオ(ICR)が判明、かつ設立 10 年以上」の企業は 9 万 4,885 社ある。そのうち、「3 年連続でインタレスト・カバレッジ・レシオ(ICR)が 1 未満、か つ設立 10 年以上」の企業は1万 2,256 社で、その割合がゾンビ企業率 12.9%となる。

また、ゾンビ企業を「収益力」「過剰債務」「資本力」の三点から分析してあり、収益力は経常赤字となっている企業の割合が59.8%。過剰債務は有利子負債が月商の8.5倍以上の企業が44.4%。資本力に課題があり債務超過となっている企業が36.4%となっており、この全てに該当する超優良ゾンビ企業は17.7%という結果でした。

簡単にすると、稼ぐ力がない企業が59.8%あり、次にどうみても返済が難しそうな額の借金を抱えている企業が44.4%、そもそも借金に耐えることすらできない資本しかない企業が36.4%、ということです。

調査の結びでは、特にコロナ関連融資がゾンビ企業数・ゾンビ企業率への一因として名指ししています。

もちろん、日本の政府も現状を把握していますから返済負担を軽減するための施策を検討していますが、金融機関の伴走支援や経営改善計画の策定が条件になるとみられており、金融機関は回収するために必死の覚悟でゾンビたちに立ち向かわなければならなくなったのです。

ゾンビ企業で働いていた場合

ゾンビ企業、つまり収益が上がらない会社に勤めている人は、仕事を続けられるかどうか心配になるかもしれません。

いや、下手したら自社の財務状況を把握していない場合もあるので、もしかしたら気づいていない可能性がありますが、さすがに年収が上がらない状態で、しかも売上も上がらない状態だとしたら気づけないとマズいですよ。

そんな会社内の不穏な空気にも流されず、堂々と生き延びることを選択できるのであれば、そのままでいいでしょう。貫いてください。

仮に、ボクがゾンビ企業に勤めていたとしたら、かなり不安ですね。今すぐにでも逃げ出そうとするでしょうし、それ以前から閲覧していた転職サイトへの訪問数が爆上がりすること間違いなしです。

ただ、悲観的になることはなくって、会社の業績が悪いだけで、中で働く従業員の能力が低いかどうかは関係ありません。むしろ、高い能力を保有しているのに会社の仕組み上、能力を発揮できなかったって場合もあります。

自らの価値や強みを見出す
まずは自分が何をできる人なのかを冷静に分析し、この職場において提供してきた、提供できていた価値を見出すことから始めます。

業務の割り振りではなく、割り振られた業務の中で出してきた成果を数値化し、これまでに社内で誰もやってこなかったことをやったりしたことがないのかを必死に思い出してください。

仮に、自分ではまったく思い浮かばないのであれば、周りの同僚に聞いてください。多分、当てにならないとは思いますが、自分で「ないよー…」と絶望しているよりもマシな回答がもらえるのではないでしょうか。

柔軟な対応、適応力を身につける
ゾンビ企業からはとっとと逃げた方がいいのですが、その理由は給与が上がらなくなるからです。

「そんな大変な状況の中で逃げ出すなんて…」と義理人情を働かせることは無駄です。会社は、あなたの人生に何の責任も負ってくれませんから、ヤバくなったら逃げていいのです。

いざ、逃げるとなると新たな就労環境になりますから、適応力を身につける必要があります。柔軟性を言い換えてもいいでしょう。新しい仕事や責任を積極的に引き受け、柔軟に対応するようにしていけば対応できることや数が増えていくはずですので、ニュルンニュルンな柔軟性を身につけましょう。

個人でもチームでも業務過程の見直しを
イチオシなのはこちら。強みを見出す部分でも柔軟性を身につける意味においても、現状の業務過程を見直し、無駄を省くような努力をしましょう。

たとえば、これまで職場で行っていた誰も気づかない無駄な業務工程を一つなくすだけでもコストを削減することができますし、業務効率を上げることだって実現できます。

会社の経費削減に貢献できれば、あなたは貴重な社員とみなされるでしょうし、業務過程を見直すことは業務を一から十まで把握する必要があるためマニュアルを制作できるはず。

このマニュアル制作能力は他の事業者に移ったとしても重宝される能力となりますから、間違いなく強みといえる能力になることでしょう。

おわりに

たとえ会社が苦境に立たされていても、自分自身にできることがあることを忘れないでください。

積極的に行動し、自分のスキルと雇用主にとっての価値を高めるための手段を講じることで、仕事を続けられる(クビを切られない)可能性を高めることができますし、何より、必要であれば新しい仕事を見つけることもできます。

ボクのおすすめは転職です。とっととケツをまくって逃げてください。

ではでは。
ゑんどう(@ryosuke_endo


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