見出し画像

視点の自由研究No.151「視点_ネガティブな情報こそ解像度を高くして伝える」

コロナを経てリモートワークやZOOMなどを用いたオンラインでの打合せが日常化した2024年現在。AIによる画像、文章やメールなど、デジタルできることは、より効率化を高めています。巷では退職代行サービスまで登場し、退職時の大人ストレスをメールで済ませるなど人生の節目になるようなものもデジタル化するんだなと関心しております。
今回は、こうしたデジタルの世界で、古い感覚である直接会うことの価値を考えてみたいと思います。

「ネガティブな情報」

仕事のキャンセルや、ミスの謝罪、トラブルが起きた際の連絡など、皆さんはスタッフやクライアントなど相手にどう連絡を入れるでしょうか?
広告業、しかも映像制作会社のさらに制作進行をしていると日常茶飯事でこうしたネガティブなイベントに出会います。こうした際に私の心がけているのが、まず必ず電話をすること。最速の連絡手段かつ、声のニュアンス、相手側からのリアクションを得るためです。
電話が繋がらない場合、メールで出来るかがりの情報を伝えた上で、再度電話する旨を書いておきます。場合によっては直接赴くことも多いです。

そう、ネガティブな情報であればあるほど、より直接的な手段をとることを優先するのです。

「相手は人間」

制作の仕事をしていると仕事をキャンセルする連絡を入れることは数知れずあります。メールなどで伝える手段もありますが、やはり電話が一番効果的なのを経験で知っているからです。
映像業界は実はそんなに多くの業界人数がいる職種ではありません。村に近い感覚があります。そうすると仕事への向き合い方が連絡手段だけでも知られてしまうのです。制作として信頼をどう築けるか?は何よりも大きいウェイトになります。

相手側がデジタル的な対応を求めていたとしてもこちらの実情や感情を伝えるのにアナログに近い解像度は相手にとって心理的にも理解を得やすくなります。

また直接話をしているので、相手もその場でリアクションを返すこともでき、心理的負荷を早い段階で解消しやすくもなります。
相手も人間、直接連絡をとり謝罪と共に事情が理解できることは解像度の高いコミュニケーションになっていると思うのです。

「解像度の高いコミュニケーション」

WEB会社やIT系企業の方とも仕事をする機会が増え、デジタル上でのキャンセルの連絡も多くなりました。古い人間と言われればそれまでなんですが、こと制作進行している者の立場でそうしたキャンセルを言う側のデジタルなコミュニケーションを見ていると損でしかないなと感じることが多いのも間違いない。

一人で成立しない仕事だからこそ、相手との信頼関係は何より重要です。

ネガティブな情報こそ、(最初はかなりのストレスを伴いますが)直接的なコミュニケーションをとるだけで信頼関係は保てたというのは経験上間違いありません。

AIがより発達し、デジタルが浸透していく世界だからこそ、最後の受け取り手が人間であることを忘れない。古い人間の古いコミュニケーションかもしれませんが、自分がされて嫌なことは相手にもしないに越したことはありません。

時と場合、人にもよるというところはありますが、コミュニケーションという仕事の一つのコツとして書き残しておこうと思います。



この記事が参加している募集

映像でお困りの方、静岡で撮影されたい方、ぜひ一度お声掛けください。