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国境を出てから Vol.3 -ソ連兵に怯える日々

<前回までのあらすじ>ソ連との国境から命からがらの逃避行。列車で満州の首都、新京に到着。新京に到着した第一陣であった。

不幸中の幸いである。後になる程 状況は厳しくなる。 本社に着いて畳の上に坐る 十日に国境を出て十六日 一週間の逃避行は苦しかった 飛行機から狙われ続け 何回もう駄目と覚悟した事か。 機銃射撃で死亡 列車にひかれた人等。畳の部屋で坐って居る事が不思議でならなかった。

飛行途中の食事情は最悪だったから大人も子供も激しい下痢 乳が出なくなって乳児の元は、医師から帰りに太平洋に水葬とまで言われる程 衰弱していた。社宅に入って徐々に元気を取り戻したが、本社の庭で旧日本兵が これも要らなくなったと言い乍ら 軍隊手帳を燃やして居たのを見て敗戦を実感したものだ。

然し穏やかな日々では無かった。中央軍(蒋介石)八路軍共産軍の内戦。小銃弾が室内に飛び込んで来る。ソ連兵の暴行中の日の夕方 次男は脱腸が戻らず死の直前 向側に避難中の鶴岡炭礦の医師の手当てで蘇生することが出来た。

ソ連の進駐で内戦が緩まるとソ連兵の暴行におびえ乍ら春を迎えた。

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