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講義を組み立てる際に意識したポイント

【まずは計画書と講義シラバスの作成】

いよいよ非常勤講師として講義を担当する事になる訳ですが、講義開始日までの1、2か月で授業内容や講義の目的、到達点など考える事は山ほどあります。
そしてまずは履修登録が開始するまでに、学生が閲覧する「シラバス」を考える必要がありました。
こちらですが、学生が履修登録をする際に「どの科目を履修するか」を考える際のツールとなる為、小規模の大学であれば手抜きをすると十分な履修者が集まらないという事態に陥ります。そして1コマごとに授業内容を細かく明記する必要がある為、漠然としか授業構成を考えていなかった私は後に自分の首を絞める結果となりました。(数日徹夜)

大学ごとにある程度書き方や方針は決められていますが、文科省が確認する内容でもあるそうで、自分が教えたい内容と大学方針を確実にコミットさせた文にする必要がある為かなり苦慮しました。(文章力の欠如も原因・・・)
そして私の大学は小規模且つエアラインに関心のある学生が少なかったので、「履修登録者が5人以下の場合は講義は廃止とする」という決まりはかなりハラハラしたポイントでもありました。

そこで今回は、
授業構成を考えるうえで考慮した点をいくつかお伝えしたいと思います。

①先任講師や学生のリサーチから行う

いきなり初対面の生徒を教えろと言われても、履修者はどれくらいのレベルでどこまで知識があるのか、又、大学の目標値や、先任講師は今まで何をどうやって教えてきたのか等々全く分からない状態で授業を組み立てると後に温度差が生じたり、講師が一人歩きする状態になるリスクを察したので手当たり次第情報を集めてリサーチする所から始めました。
「最初は自分の足場の状態を確認する」



まずは先任講師
→元々旅行業に従事。エアライン科目担当だったが実務経験なし。自分の自慢話が多く、生徒を見下すタイプで学生の欠点ばかりを指摘していた。よって学生は欠席者が多く、コロナで更にモチベーションもどん底まで低下してしまった。期末の研究発表も学生のやる気の無さが露わになり最低評価で終了。訳あって大学と意見が相違し、退職した。

ここからわかる事として、まず以下の点を考えました

「学生のモチベーション向上」
「褒めてやる気を出させる、学びたい欲の向上で出席率UP」
「CA経験者として有益な情報の提供」


そして学生
→3年生。エアラインに就職したい欲はあるが、Fラン大学の在校生である上、今まで散々否定的なフィードバックを受け続けていた事により既に諦めの境地。更にコロナ禍でエアライン採用が止まりモチベーション皆無。勉強嫌いが多く、興味を示さない物事はすぐに放棄する傾向がある。誰を信じてついていけばいいのかすらわからず、先生不信。人見知りが多い。

ここから考えた事は

・まずは先生&生徒という「信頼関係」を築く事
・自分が元々在校生で、同じ環境だった事を伝える
・大学で初めてCAとして就職した人間であることを開示する
・褒めて、モチベーションを引き上げる
・人見知りの克服

以上の状況を踏まえて授業構成を組み立てていきました。


②授業をフェーズごとに分ける

さて、いよいよシラバスの作成に取り掛かります。
授業は1学期に15回。
まず自分なりに学生に対しての到達点を設定し、さらに基礎から教える必要があると考え3つのフェーズで分けて構成を考えてみました。

「基礎」「応用」「実践」

そして教えたい内容がどこのフェーズに該当するのか、どう強化させるべきかをフェーズごとに分類し、大体案を出してみて、到達点に達するまでどのような段階を踏めばいいのか細分化しました。

例えば
「基礎」でノウハウや知識をインプットし、
「応用」でそれをアウトプットさせ、
「実践」で場慣れさせる

こんな感じでどんどん策を練っていきました。

そして「実践」に関しては
シミュレーションと称して、無理やりアウトプットする時間を設定することで早急に場慣れに繋げる施策を取る事にしました。

到達点はもちろん「エアライン内定」ですが、まだ就活まで少し時間があるのと、あまり大きな目標を立てると自分自身が迷走するリスクがあります。

というわけでまずは人見知りを克服し、就活のメインである「面接」に対して是非とも場慣れをして欲しいと思っていたので「実践力」を強化させる事にしました。

こんな感じでとにかく15回に分けて授業構成を考えていきました。


【結論】シラバス通り行えているのか?

まだ講義も「応用」編で、途中段階なので結果は定かではないですが
学生はかなり成長しています
若さと素直さで飲み込みスピードがとにかく速い。
驚くスピードで応用まで一緒に踏ん張ってくれました。
それもまた書き記していければと思います。
最初のシラバスを手抜きしなかった事により、私自身も毎回
目標と到達点が明確化されているため脱線する事なく到達点に着々と向かう事が出来ていると実感しています。
これがただの自己満足で終わらないように常々試行錯誤を繰り返す毎日です。


最後までお読み頂きありがとうございました。

次回は学生の評定算出や、成長過程の「見える化」を試みた
経験を書き残したいと思います。

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