見出し画像

目標達成・問題解決スキル(管理スキル編)

5.目標達成・問題解決スキル(管理スキル編)
5-1.目標管理
5-2.タスク管理
5-3.時間管理
まとめ


5< 目標達成・問題解決スキル(管理スキル編)


目標達成・問題解決スキルのうち「管理スキル」とは、ゴールに向けての日々の行動を管理していくビジネススキルです。

これを身につけることで、より効率的に、ストレスなく目標を達成することができます。


5-1< 目標管理

画像1

目標管理スキルは、設定した目標を達成するまでのプロセスを管理していくスキルです。

適切に目標を管理することで、うまく行かないことがあっても、期限ぎりぎりに慌てることなく、余裕を持って練った対策を実行し、目標達成に向けて行動することができます。

その目標管理には、主に次のような力が求められます。

① 進捗管理する力
② 軌道修正する力
③ 次回に活かす力

具体的には、下記のようなものです。


① 進捗管理する力

目標を月間、週間、日足にまで細分化して、客観的な基準も予め決めて、それぞれの達成率・進捗率を測定・管理することが大事です。

② 軌道修正する力

進捗度に合わせて速やかに目標や推進体制を見直す力です。もう少し頑張れば、というように流されていくのではなく、現実を見つめ、作戦を新しく立案し、手直し・変更する勇気が必要です。業務内容にもよりますが、週次や日足まで細分化して管理すると、軌道修正がしやすく、達成率が上がります。

③ 次回に活かす力

ゴールと定めた時期が来たところで結果を締め、成功や未達の原因などを振り返ります。そしてそこで得たノウハウを今後に活かすよう周囲と共有し、蓄積を怠らないことが必要です。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

●一日や一週間の終わりに、今日はどこまで何をやったか振り返る時間を持つ
●目標と進捗状況を、グラフや表などに目に見える形でまとめておく
●上席とのコミュニケーションをこまめに行う
など

5-2< タスク管理

画像2

タスク管理とは、To Do管理とも言い、やるべきことを漏らさず効率的に行っていくための段取り力です。

例えば取引先への提案書を作成するにあたって、パソコンに向かったものの、別の部署からのデータが来ていないとか、事前に取引先がすでに取り組んでいるプロジェクトについての調べが足りずその確認に手間取ってしまって作業が捗らない、ということがあります。

この場合、必要な作業とそれにかかる時間の見積もりが、作業をスムーズに進めるカギとなります。


タスク管理のポイントは、以下のようなものになります。

① 具体的にやるべきことをできるだけ細かく分解する
② 重要度、緊急度の二軸に沿って、取り組む順番や時間帯を決める
③ 一人で出来るものと、他の人が関係するものを分ける


具体的には、下記のようなものです。


① 具体的にやるべきことをできるだけ細かく分解する

どこまで進んだかが判断できるよう、プロジェクトや作業を区切ってチェックすることです。誰がいつまでに、ということも決めておきます。遅滞が発生し、仕事の流れが止まることのないチームワークが求められます。また、その管理が大切です。

② 重要度、緊急度の二軸に沿って、取り組む順番や時間帯を決める

次項の時間管理でも触れますが、すべてのことを受け付けた順に行っていくのではなく、重要かつ緊急のものは最優先、重要でも緊急でもないものは今はやらないというように、順位付けを行うことです。

同時並行で様々なことを行う場合、想定外のことが飛び込んでくることもあります。そうした時はやることの順序を入れ替えるなど、臨機応変に優先順位を見直します。

また、平常時でも、タスクに順番をつけるだけでなく、考える仕事は午前中、人に会うのは午後、など、分類してスケジュールに落とし込むと自分なりのパターンができて管理が楽になります。

③ 一人で出来るものと、他の人が関係するものを分ける

自分で完結できる仕事と、他人の作業も考慮して予定を組むべき仕事を分けるということです。特に人に依頼事項がある場合、なるべく早い段階で依頼して、締め切りを早めに設定しておくと、相手の回答待ちで作業が滞ることなく、後の工程がスムーズになります。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

●仕事を完成させるまでにどういうステップで何が必要か、見通しをつける習慣をつける
●手帳やWeb上のタスク管理ツールなど、自分に合った管理方法を見つける
●優先順位表や作業工程表を使いこなす練習をする
など

5-3< 時間管理

画像3

時間管理とは、会議や取引先訪問などのスケジュールを管理することにとどまりません。タスク管理とも関連しますが、やるべきことが終わらず残業する、やり直しが必要な仕事が多く時間がいくらあっても足りないということを回避する力です。

例えば重要な案件の提案書を作成したいのに、お客様からの電話対応や事務処理を行っているうちに夕方になり、今日は送別会があり帰らなくてはいけないので提案書は明日に繰り越し…といったことはありませんか。重要な仕事を後倒しにせずにすむよう、時間管理力を身につけたいものです。

時間管理がうまく行けば、オンオフのメリハリがつき、精神的にもストレスのない毎日を送ることができます。

時間管理にあたり、下記が重要なポイントになります。

① 所要時間を正確に見積もる
② 仕事の優先順位をつける
③ 予備の時間を取る

具体的には、下記のようなものです。


① 所要時間を正確に見積もる

これを終わらせるにはどのくらい時間がかかるか見極める力で、特に重要です。出来ると思っていたが意外と時間がかかり、スケジュールが押せ押せになると、粗い仕上がりになってしまいます。そうならないよう、慣れない仕事は特に、余裕を持った時間設定が必要です。

② 仕事の優先順位をつける

複数の作業がある場合、何から手を着けるとスムーズか考え、仕事をすすめる力です。やりたいこと、やるべきことが多くても、自分の体は一つです。やるべきことに片端から取り組むのではなく、重要かつ緊急度が高いものを最優先にし、そうではないものはあえて行わない決断をすることも大切です。

③ 予備の時間を取る

予定通りに物事が進まない時、しわ寄せが他に来ないように、バッファー(余裕、予備時間)を持つということです。企画を提出したが見直しを求められ、その対応をすることもありますし、逆にスムーズに行っている場合、提出前にさらにブラッシュアップすることも可能となります。

こうした力を身につける方法として、以下のようなものがあります。

●自分は所要時間の見積りが甘いか厳しいか、タイプを見極めるそれによって、確保する時間を調整する
●記録してみる。試しに、一定期間自分が何を何時間やっていたか記録してみることで、資料作成に時間をかけているとか、商談が長いといった傾向をつかむ
●試作品や構成案の段階で上司に相談し、「方向性を確認してから詳細を詰める」など


まとめ


この記事では、ビジネスシーンで役に立つ、実務を遂行する能力や技術についてのビジネススキルをご紹介してきました。

大きく分けると、「対人スキル」「目標達成スキル」となり、全部で12個を厳選しています。

このようなビジネススキルですが、「こういう自分になりたいので、このスキルを向上させたい」という意識を持っていると、身につけやすく、高めやすくなると言えます。さらに、そのための努力が長続きします。

もちろん、ビジネスパーソンとして必要なビジネススキルは、この他にもあり、関連が深いものもありますが、まずはこの12個の中から一つ選択し、今日から取り組んでみてください。