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猛スピードで彼は

先週に引き続き同僚とフットサルへ。
経験者はブランクの期間が長くても、初心者と比較すると基本的な動きが違う。同僚は1ヶ月で勘を取り戻すと宣言したが、2回目のフットサルですでにその兆しが見えはじめていた。初心者の自分からすれば、羨ましい限りだ。
それとは無関係だが、同僚の全力疾走って、なんであんなに面白いのだろうか。見慣れていないだけだと思うが、新鮮でつい笑ってしまう。
足下に収めづらいパスを味方に出してしまった時、普段であれば反省するのだが、同僚に対しては笑ってしまう。全力で走って、ギリ追いつけない距離感の背中が特に面白い。
同僚は経験者ではあるが、彼の動きを冷静に見ていると、コミカル路線に確定しつつあるように感じた。明らかに届かないボールに手を伸ばしてジャンプをしたり(触れたとしてもハンド!)、失敗したら恥ずかしいトリッキーなプレーで足がもつれたりと、珍プレー続出であった。僕はゲーム中に、そんなとこばかりに注視していたのだ。自分の性格の悪さが滲み出ている。
その後、なんとか邪念を振り払い、ディフェンスに集中。相手のシュートをブロックしよう思いコースを切るが、体勢を誤りボールが金的に直撃。両手で股間を押さえ、悶えながらボールをクリアすると、同僚が爆笑していた。
コミカル担当のポジションが、一瞬にして入れ替わってしまった。
乱れた呼吸から吐き散らす白い息が、霧と混じり、星空に溶け込んでいく。

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