見出し画像

高校生への食料サポート「おむすびプロジェクト」#オープン社内報

こんにちは、ダイバーシティ工房アウトリーチ事業部の松村です。
今回は、近隣高校の定時制の生徒を対象に月1回開催している『おむすびプロジェクト』の様子をお伝えします。

開始当時はおむすびを配布していたためこう名付けられたプロジェクト。現在は、働きながら学校に通うことが多い生徒たちにお給料日前の数日を乗り越えてもらえたらという意図で、多少日持ちのする缶詰やカップ麺、レトルトご飯など、簡単な調理で食べられるものを袋に詰めて配っています。

定時制高校は外国にルーツを持つ生徒の在籍率が高く、中には宗教上、食事に制限がある生徒も在籍しています。特にムスリムの生徒たちには豚やアルコールなどが含まれていない食品を提供しています。


高校生に届けるセットの中身は地域の方からいただくものも多いです

開催日であった先日は、開始前から1年生8人の姿が。
元気よくあいさつをしてくれる彼らは、当日来られなかった同級生の分も両手に持ち帰っていきました。

開始後は人数が増え、食料品を受け取るだけでなく、しばらく滞在して高校の先生やスタッフとの会話を楽しんでいる様子もありました。

話を聞く中で、学校に通いながら正社員とバイトのダブルワークをしていること、当日来なかったある生徒の遅刻が多いことなど、しんどそうな背景が見える話が普通のことのように出てきて、見ただけでは分からない多くのものを抱えている子どもがいることを改めて痛感しました。

高校生への支援に関しては、時に、自分でアルバイトができる年齢になった高校生への支援はどれほど必要なのか、という質問を耳にすることもあります。

生徒たちと日々接している高校の先生からは、特に給料日前は食費を削るために一日一食にするという実態や、車の免許取得など他の自立に向けての活動にもお金が必要で食生活が後回しになっていたりする様子があると、お話を伺います。

この日用意していた40人分の食料品は、すべて生徒たちの手に渡っていきました。

不足しがちな食料品を補うということももちろんそうなのですが、何よりも活動を通して、彼らと話ができる機会を持ちながら、生きづらさが大きくなる前に拾い上げられる接点にしていけたらと思っています。

* * *

2022年度からは、月に一度、学校の中で「校内居場所カフェ」としての活動をスタートしています


高校の中で先生以外の大人と交流をしたり、必要な食べ物を持って帰れるよう飲食物のブースを設置している校内居場所カフェ。9月は夏休み明けの始業式の日に開催しました。

その際、学校の先生から「始業式の出席率が(以前よりも)上がった」と伺いました。

夏休み前の学校行事も例年に比べて、生徒の参加人数が多かったそうです。
「今年はすごい。去年まではこんなに始業式に来なかった。居場所カフェの影響が大きいと思う。生徒に全校集会は出るもんだ、という意識が定着してきているのではないか」という言葉が印象的でした。

大人になっていくにあたって不安も感じているであろう高校生と継続的に関わりながら、困ったときには誰かを頼っていいこと、みんなを応援している大人が地域にいることを伝えていけたらと思っています。

#オープン社内報
(2022年4月に発行した内容より抜粋・編集をした内容です)


現在、高校生に届ける食料のご寄付を受け付けています。年末年始を前に十分な数の食料が届けられるよう、ぜひご協力をお願いいたします。

Amazonほしいものリストに必要な食料を入れています。
可能な金額や希望する内容をご選択ください。


ダイバーシティ工房は「制度の狭間で孤立しやすい人たち」が、困った時にいつでも相談できる地域づくりを目指し活動するNPO法人です。
発達障害や不登校の子どもたちを対象にした学習教室、食事付きの無料学習教室、コミュニティカフェ、保育園、SNS相談、食料支援、自立援助ホーム運営などを通して地域の0歳~20歳の子ども・若者とその家族が直面する暮らしづらさに対し事業を展開しています。

活動報告やイベントのお知らせを配信中ですので、ぜひメールマガジンにもご登録ください!

この記事が参加している募集

最後までお読みいただきありがとうございます。 これからも、活動を継続してまいりますので、応援したいと思ったら、ぜひ「スキ」のボタンをポチッと押していただけると、励みになります! サポートをいただけることも、とっても嬉しいです。