たけいたつや/Dilettante Lab

こんにちは! 「鬱」が世紀病と言われるこの時代に、「ひとり一人自らの知的・情操的探究心を以って行動する」生き方。それが、イマをを生きる私たちのDilettantisme。共感して頂けるみなさんと、ディレッタントな快楽を共有できる場を創りたい。

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こんにちは! 「鬱」が世紀病と言われるこの時代に、「ひとり一人自らの知的・情操的探究心を以って行動する」生き方。それが、イマをを生きる私たちのDilettantisme。共感して頂けるみなさんと、ディレッタントな快楽を共有できる場を創りたい。

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  • ディレッタント料理人

    「ディレッタント料理人」とは、料理作りに深くハマっている趣味な人。私もその一人。料理好きの人に見てもらい、メッセージをいただきたいです。

最近の記事

福島県浜通り 3 請戸小学校

大津波の爪痕。 この遺構に佇むことで、その凄まじい破壊力が今もリアルに伝わってくる。 涙が止まらない教室がひとつありました。 黒板に原稿用紙が張り巡らされている教室。 当時の請戸小に通っていた子供達が、 震災後10年経ち、 故郷請戸の町への思いを語った作文。 高校生、大学生、就職して社会人になっている子供たち。 みんな明るい文章を書いています。 実際、自分の命は助かっても、肉親を失った人が少なくなく、 街を失い、平穏な日常生活まで奪われてしまった子供たち。 想像を絶

    • 福島県浜通り 2 第1原発

      福島第1原発の謎 プロローグ 伝手があり、福島第一原発を訪れた。 福島県の食の魅力に取り憑かれた自分は、 ”あの震災から11年経過した福島”に殊更に重きを置いた目線で、 福島に向き合う気はない。 しかし、一方で、 福島に関わる方々とのおつきあいが広がり 深まる中で、 この県のステータスをきちんと受け止め直すことの重要性も強く感じ始めている。 そのような中、仕事仲間を通じてそのチャンスが巡り、今回の訪問に。 原発事故のなぜ 東電は今、慎重に廃炉作業を進めつつある。 多く

      • 福島県浜通り 1 HAGI/萩フランス料理店

        畑の味 HAGI 食材の命が宿る魂の作品たち 萩フランス料理店を訪ねるため、 いわきに泊まる夜。 やっと訪れることのできたフレンチレストラン。 野菜が、 なぜこれほどまでに生き生きとしているのか? 震災後、「福島の食」の再興目指して10余年、 萩シェフがメディアに語り続けてきたこと。 それは「野菜が主役」ということ。 アンチフレンチ的とも言える料理作りのパーセプションチェンジにチャレンジし、 見事に独自の料理の世界を描き続けている。 (文末URL参照ください) 食材を生

        • ディレッタントワイン学 シャンパーニュ編9

          フランス宮廷での流行 ーーーーーーーーーーーーーーー 18世紀中頃には、シャンパーニュの発泡性ワインは、「コルクの飛び出すワイン」と呼ばれ、フランス宮廷で大流行となりました。 この時代の登場人物ポンパドール夫人もシャンパーニュが大のお気に入りで、パーティには数百本単位でオーダーした記録が残っているらしい。 「女性が飲んで美しくいられるのはシャンパーニュだけ」         by Jeanne-Antoinette Poisson, marquise de Pompa

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          ディレッタントワイン学 シャンパーニュ編8

          Dom Perignonの功績 ーーーーーーーーーーーーーー ドンペリって、みんな知ってますよね。高級シャンパーニュの代表選手みたいな感じ。高級接待業のお見えに必ず置いてある泡。 それにはそれなりの理由があるみたいですね。 ところで、 当時、寒さで停止してしまったアルコール発酵が、春になって気温が上がり、発酵を再開してしまう、ということはよくあったみたいです。 ただ、それを意図的に作った最初の人がドンペリニョン修道士と言われている。 彼は、19歳で僧侶になり、166

          ディレッタントワイン学 シャンパーニュ編7

          偶然の賜物、シャンパーニュの泡。 ーーーーーーーーーーーーーー 初めてシャンパーニュの発泡お詠ワインが飲まれたのは、1660年ごろのイギリス人だったらしい。 寒さで発酵が止まってしまったワインがイギリスに輸出され、 春を迎えて再び発酵。自然に瓶内二次発酵が始まったんですね。 まさに、発酵中のガスが入ったワインをたいへん気に入って、 一部のイギリス人たちが瓶漬けして飲むようになったのが発端だったよう。 シャンパーニュはこうして偶然に誕生した、と言われている。 (画像は

          ディレッタントワイン学 シャンパーニュ編6

          シャンパーニュ大市。 11〜13世紀、 ヴェネツィア、ジェノヴァなどのイタリア商人の支配する    地中海商業圏と、ハンザ同盟が主軸を成した北欧商業圏が、    中間地点であるシャンパーニュで交易を行った。 季節ごとに大定期市が開かれ、 この大市によってシャンパーニュワインの消費も増え、 繊維業が大きく発展しました。 この時代、当地では赤ワインが主流でしたが、 繊維業で富を得た資産家の多くが、 後々シャンパーニュ・メゾンを興していくことになります。 シャンパーニュメゾ

          ディレッタントワイン学 シャンパーニュ編5

          戴冠式のワイン。 ------------------ メロビング朝を開いたクローヴィス1世は、当時ゲルマン諸族が信仰していたアリウス派から、王妃クロティルドの薦めでアタナシウス派(カトリック教)に改宗した(496年)。その年のクリスマスイブにランス大聖堂で洗礼式を執り行った。 クローヴィス以後のフランス王は、ランス大聖堂で戴冠式を挙行し、聖なる王としてフランスに君臨することが許されると考えられた。 百年戦争の時のシャルル7世もジャンヌ=ダルクに導かれてこの大聖堂で戴

          ディレッタントワイン学 シャンパーニュ編4

          ローマ人の役割。 ------------------ 紀元前、紀元前シャンパーニュ地方はローマ帝国の領土でした。 この地で、最初にブドウ栽培そしてワイン作りをもたらしたのが彼らでした。 「シャンパーニュ」という名称は、 ローマ語の「Campagne」(=平原)が起源です。 当時のワインは”泡のない赤ワイン”。 "すべての道はローマに通ず”と言われるように、 土木技術に優れたローマ人は、道路作りを通じてシャンパーニュの白い大地から石灰岩を採掘していました。 この採

          ディレッタントワイン学 シャンパーニュ編3

          その歴史。酒庫係ドン・ペリニョン修道士の出現。 ----------------------------------------------- シャンパーニュはフランスの中でも最北の生産地ですが、歴史的に見るとその位置や平坦地であることから、戦場になることが多かった。後々触れていきます。 古くは、9世紀ごろから、シャンパーニュ地方のワイン人気が高まり、特にランスのワインが国王の戴冠式用ワインとして、供され珍重されました。 中世において、ベネディクト会から派生したクリュ

          ディレッタントワイン学 シャンパーニュ編2

          まずは、シャンパーニュ地方と言われるエリア、その気候から書いていきます。それからシャンパーニュ関連の歴史、栽培地域という感じで書き進めます。 1. シャンパーニュ地方の位置と気候について パリの北東140kmに位置しており、マルヌ県を中心にシャンパーニュ・アルデンヌ地域に広がっています。フランスのブドウ栽培の最北端です。
(シャンパーニュの2大都市:ランス/N49.5°、エペルネ/N49°)
一般的に、北緯50°以北と北緯30°以南はブドウ栽培に適さないと言われています。

          ディレッタントワイン学 シャンパーニュ編

          シャンパーニュって、総じて高価だし、泡が消えちゃうから飲み切らないと勿体無いし、飲むシーンを選ばなければいけないことが、スティルワインに比べて多い気がします。(https://www.weblio.jp/content/スティルワイン) パーティシーンで最も映えるのがシャンパーニュかもしれない、と思うのは私だけでしょうか? 私の周りでは、「シャンパーニュはお鮨とのマリアージュが最高」という方々も結構いらっしゃいます。私も激しく同感! 美味しい鮨ネタを頂き、数種類のシャンパ

          ディレッタントワイン学 / Essai sur le vin pour les dilettantes

          ■イントロダクション ワインは、そしてワインの飲み方はいろいろです。 家族や友人が集まったパーティの時に食卓を華やかにする重要なオブジェだったり、ビジネスの会食シーンで必要不可欠なコミュニケーションツールだったり、月並みですが大事なデートの引き立て役にもよく登場する存在です。 このワイン雑学ノートには、そのワインの周辺にころがっている諸処の話題を取り上げていきたいと思っています。”雑学”というのはそういう意味を込めています。 で、いきなり話題がそれますが、 銘醸地を多く

          トマト料理冬春編

          1月後半から続々と冬トマトが市場に出ています。そんな中、簡単トマト料理冬春編を作ってみました。 カットした桃太郎とフルティカは、何もつけずにそのままいただく。 パンチェッタを使ったミネストローネ。温まる。 中味は挽肉+果肉+ミルポワを入れて焼く。🍅の甘さ際立つ。 フルティカガルニ&牛しんしんの内部温度を66℃に抑えたロースト。 ごちそうさま😋

          9.5度

          福島から待ちに待った冬トマトが届いた。 ハウスの中でゆっくり大事に育て上げられる冬トマト。 とにかく甘くて美味しい。 そのほとんどが畑から近郊のエリアに住む地元でしか売られていない。 少しだけ、通販で買えます。 ちょっと高くなりますが、食べずにいられない超美味トマトです。 実は、そのまま食べて最高なんですが、これで料理してみたいと思ってます。 糖度9.5度以上のトマト、他にありますか? ご存知の方いらっしゃったら、教えてください!

          トマト農家に行ってみた

          先日、福島県中通南部のトマト農家を訪問。ハウスものの出荷が始まっていた。ゆっくりストレスなく成長したハウストマトを、年を跨いで収穫〜出荷する。 これから収穫の繁忙期。 中玉中心で、冒頭の写真はJAに出荷予定の、朝採りトマト。 トマトの”美味しい”を語る時、まず大事なのは糖度ど固さ。 そして、酸味と甘味のバランス。 この写真の農家さんは、糖度9.5度のトマトを作っている。 もうこれはフルーツの感覚だ。採れたてを噛み締めると、本当に美味しい。