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アイデアの種は、どんな実を結ぶのか「やまぐちデザインシンキングカレッジ」アドバンストプログラム・交流会

こんにちは、デジテック運営事務局のやまたんです。

WBC侍ジャパンの活躍に、胸躍った皆さんも多かったのではないでしょうか?野球の醍醐味は、投手と打者との真剣勝負や、データに裏付けられた戦略的な駆け引きなど、人によって様々ですよね。

私は、守備での好プレーによって試合の流れを変えたり、ヒットなどで出塁して次の打者に託すなど、チーム力を高める「繋ぐ」プレーにとても魅力を感じます。

そういう意味で、メキシコ戦の源田選手の神タッチから始まった猛反撃、そして大谷選手・吉田選手・村上選手の球史に残る大逆転劇は、胸アツでした!

「繋ぐ」ことをテーマとした一冊として思い出すのが、瀬尾まいこさんの「そして、バトンは渡された」です。

大人の事情により様々な親のもとを渡り歩きながらも、彼らからの愛情を受けて健やかに成長する姿を描いた、2019年の本屋大賞受賞作です。

「最近どう?」修了式からの1か月間を振り返る交流会を開催

3月24日にアドバンストプログラム修了者による交流会が行われました。

2月17日の最終発表会から1か月余り。民間企業や教育機関、自治体など、様々な分野から参加していた修了者の皆さんが、プログラムで習得したデザイン思考をそれぞれの職場で活用しようとする上で、色々な課題や疑問を感じているのではないかと、私たち事務局は考えていました。

そこで、交流会の前半は、修了生同士で近況報告を行った後で、たっぷり1時間を使って、修了生の皆さんから、慶應SDMの広瀬先生と中田先生に課題や疑問をぶつけていただく質問会の時間を設けて、忌憚のないやり取りを行ってもらいました。

私、こうしてデザイン思考を活用しています

質問会でやまたんが最初に感じたことは、修了生の皆さんがアドバンストプログラム受講中にも、それぞれの職場において、デザイン思考を活用した取組に着手していたことへの驚きとリスペクトです。

先生方になんでも質問タイム

しかも、その取組は、職場内だけでなく、幅広い年代の住民などを巻き込んだもので、修了生達の熱量の高さを感じさせるものでした。

この質問の概要は、それぞれの年代や関心に合わせて、ワークショップを進めていく上でのポイントなどに関するもので、先生方からは、ご自分達が学校や地域でのワークショップを行う際に心がけていることや、各年代の参加者に見られる特徴、参加者のモチベーションを高める手法などについて具体的なアドバイスが。

ここで印象的だったのは、相手の認識に合わせて説明の抽象度を変えるというアプローチで、以下のnote記事でも紹介したように、抽象度のコントロールはこの数ヵ月取り組んだシステム×デザイン思考の代表的なメソッドでもあります。デザイン思考に基づくメソッドやマインドセットが、様々な場面で活用可能であることを再確認することができました。

他にも、デザイン思考を周囲に分かりやすく伝える方法についての質問や、発表会で話題を呼んだコオロギの飼育結果を発表するチームがあったりと、修了生の皆さんがまっすぐにデザイン思考に取り組んでいることが伝わるとともに、今後の活躍への期待が高まる質問会となりました。

自宅でのコオロギ飼育奮闘記に会場も爆笑

リビングラボって何?

交流会の後半は、デザイン思考で生まれた素晴らしいアイデアを実践へと繋げるための取組として、山口県が来年度から実施する予定の「やまぐちリビングラボ」に向けて、リビングラボについての理解を深めるセミナー・ワークショップが開催されました。

講師は、周南公立大学で本年度から「周南リビングラボ」に取り組んでいらっしゃる、同大学講師の赤木真由さんに務めていただきました。ちなみに周南リビングラボでは、周南市のソウルフードづくりや環境づくりについて学べるゲームづくりなどの活動を行っているとのことです。

周南公立大学の学生さんが「周南リビングラボ」の取組を紹介

セミナーで特に強調されたのは、プロトタイピングの重要性でした。

プロトタイピングは実現したい提供価値がどの程度見えているかによって、まず価値が見えていないので探索する「探索型」、ある程度価値が見えているため価値を具体化する「具体化型」、価値は見えているためその価値を確認する「確認型」に分類されるとのこと。

今回は、最終発表会で各チームが発表したアイデアの提供価値はどの状態で、どんなプロトタイピングが考えられるかを修了生が議論するワークショップが行われました。

各チームでアイデアの提供価値を考えるワークショップ

その作業はさながら、この数か月間でチーム一丸となって生み出したアイデアを、これからリビングラボでアイデアの実践に取り組むに人たちに向けて繋ぐバトンを作り上げていくようにも見えたやまたんです。

今回のワークショップで考えられた各アイデアの提供価値やプロトタイプ案は、「アイデアの種」という名前で「やまぐちリビングラボ」へと引き継がれることとなりました。

この種が、いったいどんな花を咲かせ、実を結ぶのか、とても楽しみな気持ちにさせてくれた時間でした。

ありがとう、一期生の皆さん

こうして、前後半とも充実した内容で、交流会は瞬く間に終了時間となりました。その後も修了生同士で輪になって歓談する姿がここかしこにあり、修了生の皆さんが一期生として参加してくれたことが、「やまぐちデザインシンキングカレッジ」の最大の財産だったことを再確認したやまたんでした。

この度、修了生の皆さんが「やまぐちデザインシンキングカレッジ」を受講したきっかけや受講した感想、そして講師の先生方からのメッセージを以下のサイトにまとめましたので、そちらも是非ご覧ください!

修了生の皆さん、この5か月間、大変ありがとうございました。これからも、各職場でご活躍されることをお祈りしています。そしてその時に、今回学んだデザイン思考が活用されていれば、事務局としては感無量です!

山口県のデザイン思考の普及に向けた取組は、「やまぐちデザインシンキングカレッジ」第二期のスタートや、新たな試みとなる「やまぐちリビングラボ」の展開など、加速度を増していきます。

デザイン思考に基づくやまぐちDXの創出に向けて、デジテック運営事務局はこれからも走り続けますので、これからもどうぞよろしくお願いします。では、また!


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