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2023年下半期ベストアルバムまとめ(年間ベスト)

今年もこの季節がやってまいりました。

今年の7月に2023年の上半期ベストアルバムについて書きました。

たくさんの方に読んできただき、ありがとうございます♪


今までの上半期下半期ベストのマガジンはこちら

今年の上半期に続き、下半期のベストアルバムについても書いていきたいと思います♪
(アルバムジャケをクリックするとYouTubeのソングリストに飛びます)


各アルバムから1曲選んだプレイリストはこちら。(上半期分も後半に入ってます♪)


では早速!(順位はありません)

Olivia Rodrigo「GUTS」

私がオリヴィアの新しいアルバムをどれくらい心待ちにしていたかを話すだけでも、軽く1時間くらい経ってしまいそうですが(笑)。前作のアルバム「SOUR」から約2年。待望のセカンドアルバムの今作は、そんな私の期待と心配をはるかに超えた最高なアルバムで、ますますオリヴィアが大好きになってしまいました!

私がどんだけこのアルバムが大好きかはこちらのレビューに書いているので、詳しくは読んでいただけると嬉しいのですが、ここにも書いたとおり、彼女のソングライティングの才能、ロックへの愛、表現力の力強さ、そしてPDのダン・ニグロとの素晴らしいコンビネーション。全てが前作より力を増した、まさに「GUTS」ってタイトルがピッタリの最高なアルバムに仕上がっています!もはや娘のように思ってるオリヴィア、お母さんは嬉しいの!!来日ライブ待ってるよ♪

The Rolling Stones「Hackney Diamonds」

今年話題だったアルバムを振り返った時に、このアルバムをあげないロックファンがいるのでしょうか。イギリスの生きる伝説ロックバンド、The Rolling Stonesの18年ぶりの最新作「HACKNEY DIAMONDS」。
と、めっちゃ偉そうな書き出しにしてしまいましたが、当の私はこのアルバムがリリースされる当日まで全然意識してませんでした(笑)。先行リリースされた「Angry」は聴いていて、この曲も「ストーンズらしくてカッコいいな」とは思っていた程度で。ただ「音が今っぽくて凄いな」とは思っていて。
で、リリース日にアルバム全体を聴いてみたら、信じられないくらいにエネルギーと若さに満ち、最初のこの曲からラストのブルース曲に至るまで最高なロックアルバムで「なにこれ最高ー!!」と大興奮で思わずインスタに投稿してしまいました(笑)。
個人的には「PDにAndrew Wattを迎えた事が大成功したんじゃないか」と思いました。当初は今まで同様ドン・ウッズに頼もうとしたけど調整がつかず、ドンがAndrewをストーンズに紹介したらしく、同時期にロン・ウッドにも彼を紹介しようとしたのが4曲目にベースで参加しているポール・マッカトニーだったらしいよ、すげー!
ほんと信じられないほどエナジーがカッコいいアルバムなのですが、私はなによりミックの唯一無二の存在感と声が突き抜けてる感じで、私も大好きハリー・スタイルズをはじめ今のロックへの影響力をまざまざと感じさせられたところに個人的にシビれまくってしまいました。本人も言われたくないだろうけどでも言っちゃうけど80歳なんて!!!
ストーンズはこのアルバムをひっさげての北米ツアーを早くも発表していますが、その公演数も年齢を考えたら正気じゃないです(笑)。やる気満々な姿をインスタにアップしています。「来年は来日するものだ」と信じて、今からいくらならチケット代を出せるか勘定しておきたいと思います(笑)!!!(最高シートは10万軽く超えるよね~)

EXO 「EXIST」

先日、私がメインで使っている音楽配信サービスのYouTube Musicで、「RECAP」という年間の統計が伝えられました。spotifyのspotify wrappedに対抗したやつですね。それによると、私が今年一番聴いていたアルバムはなんとこちらでした!K-POPの中毒性はほんと恐るべしなんよー!!
待ちに待った待望のEXOの新アルバムは、とにかくメンバーの声の良さと成長した大人感の良曲が目白押しで「もー!これこれ!これなんですよ!」と日々聴くたびに心の中でつぶやいてた最高のアルバムでした。我が推しのベッキョンの兵役からの帰還の喜びもあり、もうこの夏は夢中でフルでひたすら聴いてましたね〜。やっぱ超ド級で歌が上手い上に良曲ぞろい。まだまだEXOとしての活躍と新作を期待しちゃう、改めて「凄いグループだな」と。
このアルバムを聴いたことで、私がK-POPに何を求めてるかをしっかり把握することもできました。
こちらのアルバムももちろんレビューを書いてますので、読んでみてください♪


Kylie Minogue 「TENSION」

今年の秋は試験勉強のためにnoteもインスタもほぼお休みし、「勉強に集中しよう」と頑張っていましたが、このアルバムを聴いた時は我慢できずに「最高ー!!」と投稿してしまいました。そんぐらいに個人的に最高だったのが、このカイリー・ミノーグの「tension」。
今年の前半に「padam」という謎の言葉(笑)のシングルが大ヒットしてて、この曲ってなんとなく「自分リバイバル?」みたいな、どこか懐かしい曲スタイルが気になっていたのですが、いざリリースされたアルバム全体を聴いてみると、カイリー自身どころかもはや「UKポップ史一人劇場」みたいな、80sくらいから今に至るまでのUKポップセンスの塊みたいな曲の数々を、現在の視点から一人で再現してみせてるようで、個人的にめちゃめちゃシビれてしまいました!
前作の「DISCO」のようにテーマを絞ったようなアルバム作りも素敵ですが、カイリー自身はオーストラリア出身だけど、UKからずっと愛されてきた彼女なりの今の視点での「UKポップの女王」感が感じられる本当に捨て曲なしのいい曲ばかりのアルバムで、「こちらのアルバムの方が力強いな」と思いました。「アメリカとUK何が違うの?」と聞かれると説明が難しいんですけど、メロディも空気感も微妙に違うんですよ。私はよく「洒落てる」って言葉を使うんですが、いつか違いを書いてみたいな。
話はそれましたが(笑)、バラエティに富みながらも曲の質と自分に合うかはしっかりと厳選してきてる印象で、最初から最後までカイリーのパワーを思いっきり楽しめるアルバムです!日本にも長年のファンの方がたくさんいると思うので、ぜひこのアルバムを引っ提げて来日してほしいですね♪

Mitski「The Land Is Inhospitable and So Are We」

Mitskiといえば、アメリカのオルタナティブ・ポップ界でグングンと人気を上げてきた日系アメリカ人の才女という印象で、その独特ながらも美しい音楽で音楽ファンを魅了している事はずっと知っていました。でもなぜか、私はなんとなく彼女の世界への入口が分からずに、ずっと「入りたいんだけどな〜」と鍵を探しているような状態で。
それが「やっと入れる作品に出会えた!」と思えたのがこのアルバム。アメリカーナからカントリーやフォークのような温かみと深みを感じるオーガニックなサウンドに、彼女のささやきと絞り出すような歌声が抜群に鳴るこのアルバムは、まだ殺人的に暑かった9月にリリースされたのですが、聴いてみて「これは絶対秋冬案件!」と思って肌寒くなるまで聴き込むのをとっておいたくらい気に入ったアルバムです。
彼女の音楽的パートナー、Patrick Hylandとのコンビネーションもどんどんと深みと鋭さを増しているようで、そこに今回は私が好みの大地の広大さや壮大さを感じるようなギターやストリングスの効果が活きて、聴き始めるとすぐに世界に惹きこまれてそこから出ていきたくないような、ずっと聴いていたいような感覚になります。やっぱりどこか不思議なオリエンタルな部分も感じられるのは私が日本人だからかな?
このアルバムからのシングル「My Love Mine All Mine」は、TikTokでのブームを受けてチャートでもあと一歩で1位というところまで来ています。個人的にはこのアルバムは「大地や自然の中で聴きたいな」と思うので、フジロックでいきなり大舞台とかどうだろうか?よろしくお願いしたいです!

Blur 「The Ballad Of Darren」

今年のサマソニのトリが発表になった時も、実際マリンステージで彼らを待っている時も「ほんとに来るんか?」と不思議な感じが消えなかったのがBlurのライブ。リアムも翌日に来たのでタイムトリップ感が凄くて。本人達が登場してきてライブが始まってやっと実感してきたと思ったら、ライブ中にめっちゃくちゃに感動して号泣したあたりはサマソニのレポでたくさん書いたので読んでいただければと思うのですが、

そんなサマソニの前にリリースされたのが、8年ぶりの新アルバムとなった今作。このアルバムがとってもいいアルバムだったので、このサマソニのトリがさらに楽しみになったのは間違いないです!
このアルバムを聴いて「本当にBlurとして絶好調なんだな」と感じた今作は、デーモンらしいどこか品のあって温かみのあるボーカルと、グレアムのUKギターボーイ感が50代になって円熟と若さを両立させているかのような、グッときまくりのロックアルバムになっていました。もちろんデイヴとアレックスの二人も健在。先ほどのストーンズのアルバムほどブリブリはしてないけれど(笑)、「自分たちの等身大のロックを最高な形にしよう」とした様子が伝わってくるような染みるアルバムで、PDはアークティック・モンキーズでお馴染みのジェイムズ・フォード。なるほどナイス人選、それは最高なはずですね。今年のベストPDを誰にするか、ぎりっぎりまで迷うことになりそうです!

zach bryan 「zach bryan」

今年の8月末にリリースしたセルフタイトルのアルバムが、アメリカのSpotifyチャートを席巻したのがこのzach bryan。
彼については前アルバム「American Heartbreak」が人気なのは知ってはいたけど、感触は良かったものの、二枚組バリに曲数が多すぎてアルバム全体が長かったり、似たような曲が多かったりなど、個人的に難がありました。そんな前作の「こうだったらいいな〜」が全て叶えられてて凄く聴きやすくなり、曲の良さと表現の力強さが格段に上がっていて本当に驚いたと同時に、めちゃくちゃ感動して一気にハマったのがこのアルバム。
ザックはカントリーの中でもロックにとても近い曲作りで、歌い方もロック味が強く荒削りな感じ。曲調はスプリングティーンからザック本人が「ヒーロー」と呼ぶロックバンドのkings of leon(早く共演して!)に通じるような、ストレートで力強く、でも繊細なアコースティックサウンドが特徴。普段はカントリーは聴き辛いロックファンにもとてもオススメしやすいです。
カントリーというとセットのようについてくる言葉が「保守派」。確かにそのとおりなのですが、ザックの場合はLGBTQの積極的な支持者だったりで、同じスタンスのカントリーアーティストで私も大大大好きなkacey musgravesと「i remember everything」という曲で共演しています。この曲は最高に美しい1曲で、個人的にこのアルバムのハイライトです。
アメリカの悪名高いチケット仲介会社チケットマスターに抗議して前作の際は自費でツアーを組んだり、アワード関連もあまり好まずロビー活動もしなかったようでグラミーでもノミネートは非常におとなしいあたりも、作品の印象そのままで「彼らしいな」と感じます。
「保守派」という言葉だけでは捉えきれない、今のアメリカの若者の一面を伝える本当に大切な存在として、ザックはこれからもっともっと大きなシンガーになる気がします。このアルバムは「ぜひいろんな人に聴いてほしい」と心から思います。来日はな〜、めちゃめちゃしてほしいけど日本へのルートが無さそう。10%くらいに希望は捨てないでおきます(笑)。

「METRO BOOMIN PRESENTS SPIDER-MAN: ACROSS THE SPIDER-VERSE (SOUNDTRACK FROM AND INSPIRED BY THE MOTION PICTURE)」

今年話題になったサウンドトラックといえば、破格の映画の興行成績と共にシングルヒットを連発した「Barbie」が印象的で私も大好きでしたが、それ以上に愛してしまったのがこのアルバム。
もちろん作品が好きなのです。たぶん今年一番泣いた作品です。それくらいどハマりしたのですが、この作品って音楽もとても重要で、主人公のマイルスは黒人とプエルトリコ系のミックスの少年で、その背景を音だけでも十分表現しているのが面白くて。今年はヒップホップのアーティストはあまりハマる作品がなかったのですが、このアルバムをめちゃくちゃ聴いてたからだと思います。凄く今っぽいサウンドの作りと、サクっと聴きやすくて物語にも入り込みやすい。この映画は絵がとても刺激的でカッコよくて最高なのですが、それに音楽もまったく遅れをとっていないところに本当に感心してしまいました。
このアルバムの制作を担当したのはメトロブーミン。もともとヒップホップ系のPDとして優秀な印象はありましたが、サントラを制作したのは初めてだそう。そもそも映画の1作目はPDを立てずにいろんなアーティストの曲を集めていたところから、今作ではメトロブーミンをきちんと立ててきたあたりで「あ、絵やストーリーだけじゃなくて、音楽でも上を目指してる」とはっきり伝わってきました。メトロブーミンが担当したことで、音楽的な深みや作品やシーンと曲のマッチングも非常に高まって、しかもセンスがめっちゃいいのです。今作では派手な曲よりもメロウな曲の方が私には染みました。それだけ作品とのシンクロや馴染みを意識してサントラを作ってきた彼の才能も良く分かるアルバムだと思います。映画も最高の興業成績でしたが、サントラもSpotifyランキングに長く上位にいましたね〜。
1個だけ難点を言うなら、サントラなんだけど「metro」コールが入ってしまうので若干現実に戻っちゃうところ。でもキャリドに比べたら全然控えめで(キャリドは多すぎて笑ってしまうの)最小限にしてるとは思ってますし、繰り返し聴くうちに気にならなくなったのですが(笑)。「calling」は本当にいつ聴いても目がうるうるしちゃう大好きな1曲です!!

Arctic Monkeys 「AM」

「おいまた今年のアルバム選んでねーじゃん!」と思われた方。私はそういう人間です。ちょっとしたルール破りやレールから外れるのが好きな性格で、おおざっぱ(笑)。で、これを選んだのは理由があります!
このアルバム、今年でリリース10周年だったんです。その10年の間、このアルバムの聴かれ方と言ったら凄いなんてもんじゃないです。バカ凄すぎてとんでもないです。これは普段からチャートチェックしちゃう私のオタク目線からも多分にあるのですが、だからこそ、このアルバムの聴かれ方が凄いことが分かってしまうのです。今現在もSpotifyのグローバルアルバムチャートで20位くらいにいます。UKじゃないです、globalです、全世界です。今年再リリースとかされてないです。っていうかチャート上位なのは今年だけじゃないです。しかも昨年から今年、彼らはフェスも含めてワールドツアーをしていたので、今年は下手したら5位くらいまで上がってました。
アルバムの1曲目「do i wanna know」のYouTubeの再生回数なんて15億だって。笑えるくらい凄い(笑)。

(加工してません笑)

私が使ってるYouTube MusicでインディロックやUKロック系のアルバムを聴くたびに、アルバムが終わると自動選曲で流れてくるのはこの「AM」の何かしらの曲かthe killersの「Mr.brightside」。つまりそんくらい聴かれてるって事ですね。ロックファンだけじゃなく、もう日本以外は老若男女誰もが一度はこのアルバムの何かしらの曲をどこかで耳にしてると言っていいんじゃないでしょうか。ロックファンだけじゃないよね〜、この再生回数は。15億だよ。個人的には大谷くんの移籍額より驚いたわ(笑)
リリース時はこんな事になるとは、私は本当に全然思っていなかったです。
そんな感じなんで、「10周年の記念日に当然ロック系批評媒体はお祝い投稿してくるだろう」とインスタチェックが楽しかった思い出ができました。

RollingStoneはアークティックのアメリカ来日に合わせて、あえて当日を避けてライブ時の写真を使ってアルバムジャケを使わないという裏技を(笑)。けど、もはやこのジャケも名盤感を醸し出してきてますね。インパクトあるし。「AM」って完結でアルバムタイトルもいいし、収録曲どれもいいし。
そして今年3月に来日したので、ライブに行ってきて楽しんできました♪
セトリはオールタイムベストみたいな感じでバランス良く、もちろん「AM」の曲もやってました。私は有明ガーデンシアターで観たけど、音も雰囲気もとても良くて大満足でしたが、それでも彼らが世界でライブやってるキャパから考えると「マジか」ってくらいコンパクトな会場で、なかなか稀有なライブだったのでは?と思います。そして後日にzepp hanedaでもライブしてて、どうかしてますね日本は。どうやって説得したんだ(笑)。そんな私のライブレポはインスタに書いたので良かったら読んでみてください♪


来年もたぶん当年リリースじゃないアルバムが入ってくると思います。たぶんあのアルバムです。ご了承ください(笑)。

というわけで、2023年の下半期ベストアルバムでした。
来年もどんなアルバムに出会えるのか、本当に楽しみです!!

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