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「バービー」はどこから切り取っても面白さ天下一品の今年最強作品! 逆マンスプだって分かってるけど(笑)自分が笑ったところについてだけ書いておきたい小ネタレビュー

やっと日本で公開されましたこの映画。
ほんと待ちに待ってました。

「バービー」

あらすじ等はこちら

いろいろと日本ならではな騒動もありましたが(それについてはここでは一切触れません)、日本でも公開されて、SNSでの映画ファンのレビューやいろいろな批評家の方達の大絶賛ぶりを見て、日本でもたくさんの人に鑑賞されて、それぞれ観た人が素敵な感想をアップされているのを読んで、めっちゃ喜んでいます。

第1作目の監督作品「レディバード」から第2作目の「ストーリー・オブ・マイ・ライフ 私の若草物語」と、女性の主人公を通して「自分」として成長することを描いてきたグレタ・ガーウィグ。

以前に私も彼女について書きました!


それがこの「バービー」でも貫かれていて、本当に最高の作品でした!!

ってことは既にたくさんの方が書いていらっしゃって、レビューまで読んで感動できる感じの作品なので、「私はわざわざ書かなくていいかな」って(笑)。それくらい、ちょっと検索すればとってもいいレビューがたくさん読めます!

というわけでそこはお任せして(笑)、とにかく私は初回の鑑賞で

死ぬほど笑わせられた(笑)



もう体感でいったら5分に1回くらいのペース、シーンによっては5秒ごとかもしれない(笑)。それぐらい本当に爆笑の連続でおなかが痛くなるくらいだったんです(笑)。 

というのも、今回のこの「バービー」、表向きのテーマは本当に素晴らしいと思うんですけど、その裏で信じられないほど笑いの小ネタをめっちゃぶっこんでて(笑)。
話だけじゃなくてキャスティングの時点からもうギャクになってたりしてて、本当に心から「この映画に笑い殺される」と思いました(笑)。

だから1回目の鑑賞時は話やメッセージやグレタの才能には本当に感動したんですけど、そこに至るまでに私はあまりに笑わされすぎて、めっちゃいいシーンまで可笑しくてしょうがなくて(笑)。

これは完全に「グレタと同世代ならでは」なのがあると思いますし(私とグレタは3歳差)、笑いの好みもあると思うので、私みたいな観方は本当に稀だと思います。「個人的に笑いがツボすぎた」って感じで。
むしろ同世代じゃなくて好みが違ったら、もっとストレートに感動して「初回で泣けたかもしれない」と思うとほんと悔しいくらいです。
ギャグの破壊力って凄いな(笑)。

なので2回観に行って、2回目はちゃんと感動できました!!ちゃんと泣けたよ!!(笑)

というわけで、本当に知らなくてもどうでもいい事ですし、まさに映画の中で「ゴッドファーザーについて熱く語るマンスプ行為」が断罪されてたので(笑)、これから書くことは「逆マンスプ?ウーマンスプ?」な行為なのは分かってるんですけど(笑)、ただただ、本当におなかが痛すぎた個人的笑いのツボについて自分が話したいので語りたいと思います。

たぶんグレタや脚本を共同で書いたノアは表立って話もしないことだと思うし、くだらなすぎるので別にインタビューとかで調べていないので(笑)、個人的な予想(妄想)も入りますのでそこはご了承ください。

※ここから先は思いっきりネタバレ、しかもギャグのネタバレをしてますので、知りたくない方はご注意下さい。

では逆マンスプいってみよー!(笑)

まず、キャスティングのどこが面白かったかって言うと、マーゴット・ロビーやライアン・ゴズリングは本当に適役だったし、この映画はキャスティングにも意味が多く込められていると思うんですけど、個人的に最高に可笑しすぎたのが

アランのマイケル・セラ

これは本当に我慢ができなくてインスタのストーリーでつい書いちゃったんですけど(ごめんなさい!)、セラ本人がこういう役が本当に上手いから(というか私はこういう役しか見かけていない)、アランが出てくるだけで個人的に笑い涙でスクリーンが見えなくなるくらいでした(笑)。もちろん愛があるキャスティングですけどね。
本当に野暮なのですがセラについて説明すると、一時期このアランみたいな雰囲気の役で青春映画で主演作や準主役がいっぱいあったんですよ。しかもどれもいい作品だったんです。
でもあまりにもアランな役をやりすぎた(?)のか、その後「あんまり映画で見かけないな」と思ったら、なんかポール・ダノとかジョナ・ヒルとかの方がいい映画でキャスティングされるようになって、目立っちゃっていっちゃって。
そんな見かけなくなったセラが「久々に映画出るな」と思ったらこの「バービー」のアラン役で、いや本当にピッタリなんだけどアランなばかりになんかやっぱ酷いよね(笑)。
普通、こういう時めっちゃいい役にしたりするんだけど最後までなんかそこまででもなく(笑)。当たり前だけどやっぱケンの方が目立つじゃんね、ゴズリングの方が(笑)。全然それが映画としては面白いし正しいんだけど(笑)。なんかそういうある意味な残酷さも垣間見れますね。

エメラルド・フェネルのミッジも

彼女は監督した「プロミシング・ヤング・ウーマン」のプロデューサーだったマーゴとのつながりもあって出演することになったのかなと思うんですけど。確かこの頃に彼女、本当に妊娠してたか出産直後だったと思うんです。2021年にアカデミー賞を受賞した時は確か妊婦姿だったはず。
「妊婦だったんだからピッタリじゃん」って思うかもしれないけど、直後だし結構大変だったと思うぞ!そうとう腹が座ってないと産後直後にできないよ、この役(笑)
私も一人出産経験ありますが、体力だけでなくメンタル的にも結構大変でした。この映画の撮影は2022年に始まってるらしいのですが、よく断らなかったよね(笑)。グレタだからこそだったのかな〜と。
でもエメラルドは「プロミシング〜」も凄い内容だし、Netflixのドラマ「クラウン」ではカミラ夫人演じてるし、やっぱ只者ではないですね。



あと、

エマ・マッキーはNetflixで大人気の青春ドラマ「セックス・エデュケーション」で人気になった女優で、この「セックス・エデュケーション」からは他にも二人キャスティングされています。たぶんグレタがハマったんじゃないかと(笑)。
なかでもエマは「マーゴに似ている」ってことでかねてから結構話題で。普通「似てる」って言われている人同士をキャスティングするのって避けると思うんだけど、わざわざキャスティングするのが「『バービー』って映画ならではなのかな」と思います(笑)。

アメリカ・フェレラは「バービー」では人間界の母親役で、ドラマ「アグリー・ベティ」のベティ役でおなじみ。これも見事な配役なのですが、

「アグリー・ベティ」ってルッキズムが大きなテーマのドラマだったこともあって、結構話題だったと思います。アメリカはこのドラマやその後に主演したドラマ「スーパーストア」なんかでもそうなのですが、ラテン系(両親は移民)アクターとして自身もプロデューサーをしたり、「アグリー・ベティ」で売れたのに出演や関わる作品をかなり意図的に選んでいる印象があったので、この「バービー」に出るということは結構意味が深いと思います。「ただの母親の役をやるタイプじゃない」ってことですね。

ウィル・フェレルについては私が語ることもないくらいですが(笑)、大好きな方もいっぱいいらっしゃると思いますし、彼が出てくるだけでSNLから自身のたくさんの主演作までたっくさんネタがあるので、この人が出てきちゃうとWミーンどころじゃないんですよね(笑)。

私はやっぱりおもちゃムービーつながりで「LEGO(R)ムービー」が頭に浮かぶので、「LEGO(R)ムービー」も結構意識していたのかな~と思います。
ピンクのスティックを持ってるのはウィルの鉄板ネタ、「レッチリのチャドに似てるから」ってやつですよね。アメリカの人は気づくかもだけど、他国の人はたぶん気づいた人わりと少ないと思う(笑)。

あとこの映画の主題歌を歌ってるデュア・リパは、超豪華なサントラから唯一のアーティストの映画出演者なのに、謎にマーメイド・バービーでちょっとしか出てこなくて爆笑寸前でした。だいたい普通のコメディ映画だったら気を使って歌ってるシーンとかちょっと用意しちゃうもんなんだけど一切無くて最高(笑)。なぜかジョン・シナとセットだし(笑) 。リパの扱いにまで笑ってしまったな〜。


あと、個人的に本当に時代ネタすぎて死ぬほど笑ってヤバかったのは、90s~00sのアイドルグループに関するネタで。

ヘンテコバービーが出来上がるシーンでかかる音楽がスパイスガールズの「Spice Up Your Life」。ガールズパワー!懐かしいですね。
スパイスガールズって「WannaBe」の方が圧倒的に人気なのに、わざわざ「Spice Up Your Life」の方を使ってんのが超ウケました(笑)。すっごーっく大ヒットした1枚目のアルバムを経た2ndの最初のシングルで、無駄に勢いがある曲で、勢いありすぎてほんと笑ってしまうくらいの曲だったけど、使われ方が絶妙でした(笑)。wannabeより権利料が安かったのでしょうか。確かスパイスガールズのバービーもあったはず。ちなみに私はスパイスガールズ派じゃなくてAll Saints派でしたよ!(笑)

あと「インシンクは全員アラン」ってセリフがありますけど、これも結構同時代を生きてないと分かりづらいかもしれなくて、っていうか同時代を生きていても分かりづらいかもしれない(笑)。
当時のボーイズグループの中でもBSBとインシンクは2大人気グループで、インシンクの方がどちらかというと女性に寄り添う系(風)イメージだったのに加えて、メンバーにゲイの方がいらっしゃって(解散後に公表され納得)。
あと、インシンクってなぜかMVで人形になりたがってたのを思い出してめっちゃ笑ってしまいました(笑)。当時、私の友達が「Bye Bye Bye」って曲のMV観て「なんでそんな操られたいの?」って話してた昔の会話を思い出して爆笑してしまって(笑)。アランいじり酷すぎるな(笑)。実際インシンクも過去にバービーとコラボがあったみたいなんですよね。
私はジャスティン・ティンバレークのソロ、本当に大好き人間ですよ!!

あとイギリスのドラマ「高慢と偏見」の男性キャラのダーシーが大好きになりすぎて鬱になる鬱バービーのネタとか(笑)。コリン・ファース版の当時のダーシーって本当に凄まじい人気だったんですよね。

私も当時NHKで何回も何回も再放送をやっていて、子供だったので「なんでこんな何回も再放送してるんだろう」と疑問だったけど、大人になってから母に教えてもらって「そういうことだったのか!」と気づきました(笑)。今の若い子はたぶんわかんないと思うけど、結構がっつりとネタに入れてくるのがワケ分かんないよね(笑)。欧米ではもはや王道ネタなのですね。


そして個人的に音楽ネタとして最大ヒットだったのが

やっぱりこれですよね~。Matchbox Twentyの「Push」が大々的に使われてて、私が観に行った回はシアター中が爆笑だったんですけど(4時間後ってやつね)(笑)、私の斜め後ろに座ってた海外の男性がイントロから私と同じくらい死ぬほど笑ってたからこの曲知ってたと思う(笑)。もうちょい席が近かったら彼とハイタッチしてたな(笑)。「ほんと酷い歌詞だな」とこの映画で改めて教えてもらった感じですけど(笑)

(合唱すんな!笑)

これはね~、個人的に何がウケたってケン演じるゴズリングの歌マネが完璧オブ完璧なんですよ!!(笑)ほんとよく歌い切ったな〜って。歌い始めからやばかったです!ぜひ、比較して聴いていただきたいのですが

元はこれ


そもそもMatchbox Twentyのボーカルのロブ・トーマスってMatchbox Twentyの曲よりもサンタナとコラボした「スムース」の方が売れちゃって、グラミー賞とかめっちゃとっちゃって当時大絶賛だったことまで思い出した(笑)。


で、ここでゴズリング演じるケンの歌マネが最強にツボを押さえてて笑えたのですが、たぶん細かすぎて伝わらないよ(笑)!
当時、Matchbox Twentyみたいな曲調と歌い方のバンドとかアーティストがいっぱいいたんですよ。あの当時のロックの一種の流行りとして、その当時のバンドへの全体的なオマージュ感を感じました。気になる方はご利用されている音楽配信サービスで「90s Rock」などで検索していただくと分かりやすいと思います。

(youtubemusicでは「push」がトップに来てしまった笑)


こんなの客層を考えてもこの映画を観てる人のたぶん100分の1くらいの人しか細かいところまでは分かんないかもと思うけど(笑)。
だから全然知らなくていいんですよ!!いいんだけど、私は本当に死ぬほど可笑しかったのでただ言いたかっただけです。「マルクマスだなんだ」あたりはもう言わない(笑)。

ケンが歌う「Im Just Ken」も80sから90sのバラードのパロディだと思うのですが、凄い無駄に豪華な二人がギターを弾いています。
このメイキング、ほんとお腹痛い(笑)


この「マリオムービー」のクッパとバラードネタとしてちょい被ってしまった感がありますけど(笑)。

ゴズリングをアカデミー賞の助演男優賞に推す声もあるらしいのですが、それならジャックも候補にするべきだと私は思っています。超真剣です。彼以上にクッパをできる人はいない。この動画のコメントに「ジャックは国宝です」ってヤツを見つけて爆笑した(笑)

と、話はそれましたが(笑)

社会風刺的なところももちろんなんですけど、グレタが生きてきた中で若かりし頃に触れた懐かしのエンタメカルチャーで使えそうな件をギャグとして盛り込みましたって感じで(笑)。
大筋のギャグも笑えるけど、加えてこんなに細かなギャグを仕込んでるので、分かっちゃうといちいち笑っちゃって本当に死にそうでした。 「これ元を知ってないと分かるわけないですよね」ってネタも満載なんだけど(笑)。

単なるコメディ映画じゃないから、この映画はとても凄い作品なのは本当にそのとおりなんですけど、とにかくギャグ映画として個人的にはとにかくツボに入るところが満載過ぎて、マテル社についてのネタ化も凄いけど、「懐かしカルチャーいじりも半端ないですよ」って話でした(笑)。

今までインディ映画で高い評価を得てきたグレタが大規模な商業映画で作品を撮れるとなった時、本気で「めっちゃ笑えるコメディを撮ろう」と思ったあたりが本当に凄いです。

グレタっていつも私は驚かされてばかりです。
女優として既にある程度名の知れた彼女が監督をすると知った時も、1作目の「レディバード」を観てめちゃくちゃ感動した時も、2作目が「若草物語」のリメイクだと知った時も、「若草物語」が新しい解釈で最高に愛に溢れた作品だった時も、次の作品が「バービー」だって知った時も、そして先日観てこんな最高の作品だって分かった時も。

こういう道筋を見ていても、数ある優れた女性監督が台頭してる中でもグレタはもちろんいろいろ考えてるところもあると思うけど

本人は結構天然なんでは?

人柄ももちろんあると思いますが、みんな愛してしまうのはそういうところもあるのかなと思うんです。

いつも驚きと最高のメッセージをくれるグレタの作品が大好きです。
次に何を見せてくれるか、本当に先が楽しみで仕方ありません。

そんな「バービー」、私の話が気になった方はもちろん、「なにそれ?」って方も全然知らなくていいことなので(笑)、ぜひたくさんの人に観ていただきたいです♪

気になった方はぜひ観てみてください♪

おまけ

Matchbox Twenty、私はこの「Unwell」好きでしたよー!!(笑)


おまけ2

あとこれは全然直接は関係ないけど、私はオリヴィア・ワイルド監督の「ブックスマート」の人形シーンもちょっと思い出した(笑)。

おまけ3

度肝抜かれた(笑)そっち⁈(笑)

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