お気に入りの女優兼脚本兼監督の3人について連載してみる ~グレタ・ガーウィグ
前回に引き続き
今回は二人目の彼女について書いてみようと思います。
グレタ・ガーウィグ
プロフィール等はこちら
彼女は日本でも人気の高い女優・監督だと思います。
私の彼女との出会いは、確か女優としてのこの作品。wowowで放送されていたのを観たのがきっかけでした。この頃にはもう「インディ系映画の新進女優」みたいな印象で(マンブルゴアとかなんとかだったっけ?)、
この当時人気のあった海外ドラマ「ママと恋に落ちるまで」とのスピンオフで今はヒラリー・ダフが主演で制作されている「パパと~」に主演するような噂があって。
私もこのドラマ好きだったので、「観たいな~」と思っていたのですが、いつの間にかこの企画自体がお休みになってグレタが主演の話も無くなっていました。
(このドラマが終わり方でそれまでの評判を台無しにしてしまった。。。)
それ以降も出演作は度々目にしていましたが、なんといっても
この作品で一気に人気が加速したような印象でした。かねてからコアな人気のあったインディ系の監督、ノア・バームバックの作品で、27歳で仕事も恋愛も人間関係も全部中途半端な女性のリアルな感じがとても面白くて。この作品でズバ抜けて魅力が発揮された感じがありました。確か脚本も彼女だったと思います。
この作品、日本の映画ファンの間でも人気が高かったと思うんです。モノクロの映像も絶妙だし、やっぱり映画自体がとても面白くて、27歳の女性の日々を描いているだけなのに、作品として面白くてパワーがあって。ラストのNYの街を走るシーンとか、音楽とか。
後のノアの監督作品「マリッジ・ストーリー」でも語られますが、ノアはグレタと出会い、当時の妻であるジェニファー・ジェイソン・リーと離婚後に再婚します。(「マリッジ~」ではあくまで離婚の事の話なのでグレタについてはほぼ触れられてませんが。)
そんなグレタが監督デビューしたと知った時はやっぱり「あー!あの子が」って感じで。その作品が
「レディバード」
2017年公開の「レディバード」。この作品からもうすでに「あー大好き。大好き系」って感じたのをよく覚えています(笑)。彼女の10代を題材としている自伝的映画で、
主演は今後もグレタの作品に欠かせないミューズとなりそうなシアーシャ・ローナン。グレタの分身のような主演の女の子を演じています。
この映画がもうすでに本当になんでも最高で(笑)。題材はもちろん、キャスティングも、音楽も、ラストの描き方まで。「隅から隅まで好き!」って感じでした。
私と自分の母との思い出が蘇ったり、私自身が今は親になっちゃったので、親目線で観てもたまらない作品なんですけど。
この作品を観た時に「あ、これはもう一生監督していく気だな」ってなんとなく感じたのを覚えています。作品自体がとても面白かったこともありますが、この作品が自身の自伝だったこともあり、自分を作品に投影することを本当に恐れてなくて「凄いな」って思いました。
この作品、リリース当時から非常に評価が高くて、いろんな映画賞で作品賞や監督賞、シアーシャが主演女優賞を受賞していました。アカデミー賞にも作品賞や彼女自身が監督賞としてノミネートをしています。
アカデミー賞ってこういう青春映画をあんまり作品賞に選んだりしないのは百も承知なのですが、当時「なんでだー!」って本気で怒ってました(笑)「1回ぐらいそういう作品がとったっていーじゃん!」って。
でもグレタの才能は次作でさらに発揮されることになります!
「ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語」
この「なんで『ストーリー~』ってつけたん⁉」と当時映画ファンがほぼみんな思っていたと思うのですが(笑)、あの有名な若草物語を映画化。
これが本当に素晴らしくて!この時はnoteを始めていたので、私もレビューを書きました。
そもそも、前作と「主演女優が前作と一緒で相手役も前作も一緒」ってこと自体が凄く珍しいと思うんですけど(シアーシャとティモシー・シャラメ)、古典的な作品でそれをやっちゃうってところも凄いし、それがまた凄く活きていて。
この定型に囚われずに凄く自由なところも新鮮だったし、何よりグレタ自身がこの「若草物語」をどれだけ愛しているかが1シーン毎に伝わってくるような感覚でした。
前回書いたサラ・ポーリーはもちろんですが、このグレタの活躍がその後の女優の監督業進出に決定的な道筋を作ったような気がします。
そんな彼女の次回作はあの「バービー」が題材!これもめっちゃ楽しみです!とりあえず公開されているキャスティングとフォトだけ見ましたけど、もう期待しかありません!マーゴット・ロビーにライアン・ゴズリング!脇のキャストも期待しかないメンツです。さぞや撮影現場は楽しいだろう(笑)
シム・リウがじわるな(笑)
私はグレタの素のような未来を信じる根っからの明るさと、女性の成長をとても前向きに捉えているところが大好きです。そして自分自身の素を表現しているような。それが笑えて、可愛らしくて、そして凄く人が愛しくなるような。
次回作「バービー」はどんな映画なのか本当に楽しみです!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?