「行き当たりばったり」?いやトランプ大統領も採用しているエマージェント・ストラテジーですよ!(笑)1
エマージェント・ストラテジー(創発的戦略)ってご存知ですか?
知らんかったです。1985年にカナダの経営学者ヘンリー・ミンツバーグ博士が提唱したものだとか。
こちらの記事によると、
それまで経営戦略が、実行される前に計画立案されるものであるという理解が一般的であったのに対して、経営戦略は実行の中から次第に形づくられていくものでもあることを示した。組織の個々人が現場で実践している方法論が先例となって組織の行動様式として定着していくことや、意図せずに現場から見出され、その効果によって組織に浸透した考え方が、結果的に草の根から組織の各層に広がり、全社の経営戦略として認知されるに至る過程を描写している。
“創発的戦略とは、事前には計画されておらず、ときに偶発的な要因で生じる「意図されなかった行動の集合体」によって構成される。これが結果的に直接的な成功要因となり、さらに事後的なパターンとして観測され、経営戦略として認知されるのである“。
難しくておっさんにはよくわかんないんですが、噛み砕いて言うと、これまで中期計画とか企業戦略は、企画室など組織の本部が現状を分析して戦略立案し、現場に実行を促す、と言うやり方をするのが一般的です。
ところが、よくあることですが、実際に実行しようとすると、本部が考えたことが実際の現場ではズレが生じて、そのままやっちゃうまくいかないってことが少なくありません。
また、計画したタイミングではOkなことでも、実行段階では状況が変化して、当初の計画ではこれそのままじゃ効果的ないんじゃない?ってケースも生じます。
例えば、空母を配置して太平洋に睨みを利かそう、と計画したとします。空母設計から建造までに20〜30年はかかる長期計画です。ところが、その間、技術の進歩によって、ドローン戦法、とか、サイバー攻撃、と言う新しくしかもコストのかからず効果的な新戦術が生み出されてしまったことで、20年前、30年前に計画したことが、現在通用しない、なんてことが特に進化の激しいIT業界や軍事現場に限らず、実業でも起こります。
で、こういう時に、空母を建造している現場の方で、「これ出来上がっても、その時はもう意味なくね?それよりさぁ、と新技術を使った新兵器を提案したら、それ良いね、って通っちゃった、みたいなことが起こったとしたら?事前に計画してないことが偶然起こってやっちゃったら、結果オーライになった、なんてことってありますね。そんな現場側の自主的、自発的な活動によって本部が当初計画してなかった現場での戦略、それをエマージェント・ストラテジー、と呼ぶんだそうです。
なんとトランプ大統領も、シリア、北朝鮮、TPP、国連などにこのエマージェント・ストラテジーを採用、自らどんどん行動しながら、問題解決を導くアプローチによって外交交渉を優位に進めていると言います。
意図的な戦略は制御に焦点を合わせています。つまり、経営者の意図が実際に実現されるようにすることです。一方、エマージェント・ストラテジー(創発的戦略)は学習を強調するものです。行動を取ることで、そもそも意図が何であるかを理解するようになります。(ヘンリー・ミンツバーグ)
エマージェント・ストラテジー〜米国ホンダ社の事例
実は、ミンツバーグ博士は、ホンダが米国オートバイ市場参入時に、当初想定していたことと全く違うプランになった例を引いて、エマージェント・ストラテジー(創発的戦略)を説いています。
(下に続く)
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