出来事のために
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出来事のために

永澤  護

詩誌「潮流詩派」202号掲載作品(タイトル改変)


誰もいない街路で
半透明の貝殻を握りしめる
音も光もない部屋で
玩具を捨てる
テレビが点いて
消えた
夢の中で
子どもが叩かれている

砂浜から鳥が飛び立つ
これら言葉たちに
私は再び出会った
あたかもデ・キリコの描く 
予感に満ちた街角で
自転車に乗った物言わぬ少女に
偶然出会ったかの様に
これら言葉たちに
私は暫くぶりの挨拶を交わす
もしこの挨拶が
私だけの思い過ごしだったとしても
それは誰かの心の奥底から
確かに生まれてきたものに違いない
もし窓辺から
何も見えない時があったとしても
そこには
彼方から到来する言葉が待っている


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永澤  護

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永澤  護
Philosopher & Poet 哲学 科学 詩 アート ZEN 長年教育研究活動に従事。開発技術者を含む横断的な協働研究をハーバードライシャワー日本研究所の宮永國子氏等と行った。 主著『<告白>の行方』『カンブリア革命』 プロフィール「私の系譜」参照